新八はっぴーばーすでー!!
ってちょっと間に合わなかったー(泣)
せっかくの誕生日なので、小話アップ
といっても、まったくもって誕生日とは関係のないお話です
銀新が書きたかっただけです。すみません
新ちゃん、これからもみんなに愛されて、銀さんと夫婦でいてね!
追記で小話
『でも可愛いから許す』
夜の12時を回り、かぶき町の喧騒がよりこの部屋の静けさを際立たせる。
神楽と定春が押し入れに戻り、新八は1人で繕いものをしながら、万事屋の主の帰りを待つ。
今日は銀時1人で家屋修繕の仕事に行き、もうとっくに帰って来てもいいはずなのだが、いまだにその姿が見えない。
また厄介なことに巻き込まれているのか、あるいは入った金で早速飲みにでも行ったか。両方の不安を抱えながら、何度も時計と電話に視線を送ってしまう。
最後の一着が終わろうかという時、突然玄関の扉がガラッと開いた。無意識に速まるその足で玄関に向かうと、銀髪の酔っ払いが傾れこんできた。
「銀さんのお帰りだよぉ〜」
「うわっ臭っ」
倒れこむところを慌てて支えると強烈な臭いが襲う。
「しんぱちぃ〜かぐらぁ〜」
「ちょ、重い…!」
自分よりも縦にも横にも大きい人から覆いかぶさるように遠慮なく体重を預けられ、もろとも倒れこんだ。
こんな時間まで連絡ひとつ寄越さず心配させておいて、稼いだ金で飲み歩いてこの体たらく。重さと臭さも相まって、新八の怒りが頂点に達しようかというとき。
「新ちゃーん」
猫のように銀色の綺麗な髪をふわふわさせながら、ゴロゴロと喉を鳴らしそうなとけた表情で抱きついてきた。
めったに見ることのできない無防備で、そしてあまりにも間の抜けた笑顔に、新八はいっきに力が抜ける。
銀時は甘えるように擦り寄ってきたかと思ったら、いつの間にか眠りに落ちていた。
「しょーがないな」
自分でも甘いと思ったが、結局許してしまうのだ。ため息とともに、柔らかい銀色の頭をなでる新八だった。
2012-8-13 00:05