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クリスタル

君の心臓をシロップ漬けにする度に

僕はひとつ、ふたつ
錠剤を流し込む

濃度を増す速度と君

円周率とノイローゼ

鮮やかで無力な僕らは安易な電話に喜んで振り回されていた
それでも甘くて暗い現実からは逃れられなくて

「無能だね。」

因習
因習
因習

緻密なデモンストレーションを繰り返す君たち
狂騒を掻き立ててくれるね

LEDの君を黒と青の雨で完全に洗い流して
決められた手順で鞄に詰めて
確実に狂わない針で僕を突き刺すんだ

それはとても不完全な酩酊

キャンディ・マン

キャンディ・マンの正体は虫だった

彼は言う
「身体がないと、生きていることに自覚的になる」

彼は今日も広い屋敷で孤独に甘い香りを漂わせる
飼っている猫の眼は潰れている

庭にあるいちごの木にクリームソーダがかかって燃え上がった
空が赤く染まったのは、すごくきれいだったんだ


キャンディ・マンは明日が来ないことを知っている

夏の夢

五歳の男の子が、近所の小屋に放火した

小屋は全焼
中から小さい女の子の死体がでてきた

彼はその子のことが好きだったんだけど

何故だかその事件はなかったことになってしまった
僕の記憶違いか?

彼は、中学生になったら自分の親を殺すだろう
頭がいい故の凶行
そのことは僕だけが知っている


こんな夜は水が飲みたい



イメージの再構築

僕は集中していた


あの人は行方不明のままでよかった
違う時代、もしくは違う星での出来事のようにすら思えた
僕はそこにロマンを感じ、興奮していたのに

一応の真実のせいで全て台無しだ
何も解っちゃいないよ君は

僕の神経はどんどん奇形する
絶頂に達したところで、僕は全てを冷たい水に流した
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