鮮やかで無力な僕らは安易な電話に喜んで振り回されていた
それでも甘くて暗い現実からは逃れられなくて
「無能だね。」
因習
因習
因習
緻密なデモンストレーションを繰り返す君たち
狂騒を掻き立ててくれるね
LEDの君を黒と青の雨で完全に洗い流して
決められた手順で鞄に詰めて
確実に狂わない針で僕を突き刺すんだ
それはとても不完全な酩酊
キャンディ・マンの正体は虫だった
彼は言う
「身体がないと、生きていることに自覚的になる」
彼は今日も広い屋敷で孤独に甘い香りを漂わせる
飼っている猫の眼は潰れている
庭にあるいちごの木にクリームソーダがかかって燃え上がった
空が赤く染まったのは、すごくきれいだったんだ
キャンディ・マンは明日が来ないことを知っている
僕は集中していた
あの人は行方不明のままでよかった
違う時代、もしくは違う星での出来事のようにすら思えた
僕はそこにロマンを感じ、興奮していたのに
一応の真実のせいで全て台無しだ
何も解っちゃいないよ君は
僕の神経はどんどん奇形する
絶頂に達したところで、僕は全てを冷たい水に流した