「平成の大遷宮」効果に沸く出雲大社(島根県出雲市)正門前に今春、スターバックスコーヒーが出店する。
日本人の心の故郷にやってくる"欧米文化の象徴"という話題性の一方、スタバにまつわる山陰の因縁も注目を集めている。島根、鳥取はスタバの都道府県別の店舗進出で46番目のいすを争った間柄で、昨年島根に店舗ができた結果、鳥取は唯一"スタバがない県"となった。山陰2号店も再び島根となり、鳥取は複雑な思いのようだが、独自のコーヒー文化が根付く土地だけに地元では「出店する時は覚悟して来い」といった声も。山陰の地で再燃した"スタバ騒動"の行方は-。(山崎泰弘、坂下芳樹)

地域性からして、同じ山陰地方で隣同士の島根と鳥取の人は何かとライバル意識が強いとされる。
それだけに、スタバがあるかないかという話であっても、地元は敏感に反応するという。

鳥取は独特のコーヒー文化がある土地としても知られている。総務省の家計調査によると、鳥取県は平成22〜24年の平均で豆や粉などコーヒーの購入数量(1世帯当たり)が全国トップで、購入額も4位。
自分で抽出して飲むこだわりの愛好家が多いことがうかがえる。

鳥取発祥のコーヒーチェーンの人気店もあり、「スタバの出店時は、覚悟して来てほしいですね」と話す関係者も。

県民のスタバへのイメージもさまざまだ。若い世代にはやはり出店待望論が多いようだ。「松江市に行ったら必ずスタバに寄る友達がいる。スタバはセンスが良く、ひとつのブランド。」と倉吉市の女性会社員(26)。

一方、コーヒー文化県としての"意地"もうかがえ、鳥取市内の男性会社員(34)は「スタバができれば話題になるとは思うが、熱しやすく冷めやすい県民性からいって長続きするかどうか」とし、「『これが鳥取だ』というコーヒー店の方が喜ばれる」と話す。(抜粋)
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