ねこのお世話は大変ですU 19

夕飯の買い物にでも行こうかな

外で食べようと思ってたから何もない

一応声かけて行った方がいいよね
気づいてくれるかな


コンコン・・・・コンコンコン


「陽菜・・・・はーるな・・・・
夕飯の買い物に行ってくるね」


LINEとメモも置いて行こう


まずLINEを打ってメモ用紙を探していたら


バン!


ドアが勢いよく開いて陽菜が飛び出してきた


「どうかした?」

「レストラン予約してるから!」


それだけ言うとまた部屋へ戻って行った


だったら買い物は必要ないか・・・
でも何時に予約してるんだろう
時間聞いとかないと過ぎたらダメだから

ドアに近づき


「予約何時からしてるの?」

「・・・・・・・」

「陽菜!」

「6時(怒)」


ヤバい、少しいら立ってる(;´-∀-)


向きを替え離れようとしたらこっちをじっと見てるけむし


「ん?」


フンッと、鼻で笑われたような気がしたのは気のせいか


はぁ・・・どうしよう
掃除と言っても昨日の夜
綺麗にしたままでまだ散らかってないし
洗濯も朝早く起きて全部済ませたし
勝手に出ていったら怒るだろうし

・・・・・する事がない(;´-∀-)


寝たら夜寝れないだろうし
趣味はアウトドアだし・・・

携帯でゲームでもするかな

アプリを色々捜して
やりだしたゲームにハマってしまった

お城のレベルや自分のレベルを上げていく
いわゆるロールプレイングゲーム

ゲームの中でチャットを通じて知らない人と繋がれる
教えてもらったり助け合ったりしていくのが面白くて
時間を忘れてレベルを上げ続けていたら


「何してるの(бвб) 」


後ろからいきなり声をかけられて
スマホを投げそうになった


「どうしたの、お腹すいた?」

「もうすぐ六時なんだけど」

「うそ(;´-∀-)」

「間に合わないから30分遅れるって連絡しといた」

「ありがとう・・・・」


こういう所は抜かりがない


「で、何してたの」

「え、ゲームだよ(;´-∀-)」

「嬉しそうにニヤニヤしながらスマホ覗いてたじゃん」

「それは・・・」


チャットの会話が楽しくて顔に出てたみたいだ


「レベルがドンドン上がっていくから楽しくて」

「ふーん・・・・まあいいけど
早く用意しないと間に合わないよ」

「そ、そうだね・・・着替えないとダメな系?」

「うーん・・・そのままでいいんじゃない?」


良かった、結構いいお店に行く事が多いから
初めてドレスコードとか言われた時は
陽菜に買ってもらった一張羅を着て行ったんだけど
毎回同じ服だから陽菜が怒って
沢山買おうとするから止めたよね

一枚だけ自分で買って(安物)
二枚あるからこれでいい!

陽菜といるとみんな陽菜を見るから
私が何着てても覚えてないよ

陽菜が綺麗でいてくれたら私も嬉しい!

て言ったら
満更でもない顔をして

当たり前だし(бвб) 

なーんてお決まりの文句を言ってたからね(笑)


「ねえ、なにボーとしてるの早く用意しなよ(怒)」

「そうだね(;´-∀-)」


一応化粧直しをして髪も整え出る用意


「けむちゃんまたお留守番しててね(бвб) 」

「にゃ〜お」

「お土産買ってきてあげるから賢くしてるんだよ」

「にゃ〜♪」

「待っててね(´-∀-)」

「・・・・・・・」


ああ、そうですよね
私に愛そうなんかふるわけないですよね

見てないときにベーと舌を出しておいた

ねこのお世話は大変ですU 18

「チンアナゴやばい(бвб)

あぁーペンギンの赤ちゃんいる」


渋ってた割に楽しんでくれててよかった
あの人と会った時はどうなることかと思ったけど(汗)


「クラゲはやっぱり癒やされるよねぇ〜(-∀-`)」

「・・・・・つまんないから次行くよ」

「えぇぇ〜」


チェッ、私はこのクラゲを見に来たんだぞ!
と言えない辛さ


「何ここ、万華鏡みたい(бвб)」

「万華鏡トンネルって書いてあるね」

「・・・・・・・(бвб)」

「気に入ったの?」

「これデザインに使えないかなーて考えてた」


凄い、何でも仕事に結びつけるんだね


「帰る(бвб)」

「え!?」

「イメージがどんどん膨らんできてて
忘れないうちに描きたいから早く!」

「う、うんわかった」


仕事なら仕方ないか・・・・・


車に乗り込むとpadを開きペンでなにやら描き出した


凄い集中力
仕事部屋でもこんな感じなのかな


「着いたよ」

「・・・・・・・」

「マンションに着いたよ!」

「え、ホントだいつの間に走ってたの?」


車が走り出したのも気づかないって(;´-∀-)
そりゃー朝晩関係なくなるわ



カチャッ


「にゃぁ〜お♪」

「けむただいま(бвб)ごめん陽菜忙しいから優ちゃんと遊んでて」


出来れば一人で遊んでほしい


そのまま仕事部屋へ行こうとするから


「何か飲み物作ろうか?」

「部屋にあるからいらない」


ですよね・・・・・あの部屋なんでもあるもんな〜
・・・・・・・掃除ちゃんとしてるのかな(;´-∀-)


「ニャーーーーーオ!」

「どわぁ(;´-∀-)お前いたのか」

「・・・・・シャァァァァ!!」

「いた!ちゃんとお出迎えしてた!(;´-∀-)
な、何か食べますか(;´-∀-)」

「ニャー!」


当たり前とでも言うかのように
ひと鳴きしていつもの定位置へ行くけむし


やっぱりあの高い缶詰開けないとだよね?

これ以上太ったら命に関わるぞ!

と、心のなかで叫んでおく


「どうぞ・・・・」

「・・・・・・」


何も言わずにムシャムシャ食べだした

はぁ・・・・だいぶ予定が狂っちゃったから時間が空いてしまった
何しようかな
と考えているうちに寝ちゃってたみたいで


「ゲフッ(;´-∀-)」


お腹の上に重い塊が降って来て息が止まりそうになった

目を開けると


「けむし?」

「・・・・・・・」


そこは私の場所だと言わんばかりに睨んでくる猫


「ご、ごめんよ(;´-∀-)」

「ニャァー」


抱き上げながら起き上がりいつもの場所に降ろすと
クルクル回って態勢を整え納得したのかこっちをひと睨みして
目を閉じ静かになった


はぁ・・・こっちのご主人様とはいつ仲良くなれるのやら・・・

ねこのお世話は大変ですU 17

車じゃなく電車でのデートにウキウキしてた私

車だと前を向いておかないといけないけど
電車なら色んな表情が見れるから(-∀-`)

なのに・・・

さあこれからって言うときに元カノとバッタリ

相手は背が高くてかっこいい彼氏連れ

私はと言うと

陽菜よりチビでお金もないタダの平社員・・・


雲の上から一気に地上へと叩きつけられた気分だ


陽菜は珍しく庇ってくれたけど
たぶん負けるのが嫌だっただけだと思う



「はぁ・・・・・」

「辛気臭い(怒)」

「う、うん・・・ごめんね」

「だからどうして謝るの
身長はどうすることも出来ないし
優子には優子のいい所があるんだよ
全然負けてなんかないから」

「ありがとう、でも・・・・」

「なにが引っ掛かってるの?」

「たぶん彼は共同経営者だよね?
でも私は雇われ社員・・・・
陽菜に養われてるんだよ、全然違う」

「だったら・・・・会長にでもなる?」

「話がぶっ飛びすぎ(笑)
私は別にいいんだ
ただ、私のせいで陽菜がバカにされるのが
自分で許せないんだ」

「あのね、人からどう思われようと
自分の仕事をちゃんとしてたら堂々としてればいいの!
社長でも遊びほうけてる人はいるし
社員がいないと会社は成り立たないんだよ」


こういう時優しいからずるい


「ありがとう」

「はぁ、なんかしらけちゃった
帰ろうかな」


本当に辛いのは陽菜のはずなのに
私何やってんだよ(怒)


「え、だめだよ、せっかくここまで来たのに見て帰ろうよ」

「・・・・そんなに見たいの?」

「だって久しぶりなんだもん
クラゲとかジーと見てたら心が和むよ(-∀-`) 」

「まあ、帰っても暇だし・・・・行こうか」

「うんうん!」

「なんか子供みたい(笑)」

「背が低いだけで子供じゃないやい!」


頬をぷーと膨らませ拗ねてみる


「アハハハなにそれ可愛い(бвб) 」

「エへへ(-∀-`) 」


笑顔になってくれて良かった

そうだよ今陽菜を笑顔に出来るのは私だけ
それが今の私の仕事と言っても過言ではないですよね

峯岸副社長?



ねこのお世話は大変ですU 16 陽菜

「えぇー雨降ってるのに電車で行くのー(怒)」

「だって車だと何かと不便なんだよ
お酒だって飲めないし」

「代行頼めばいいじゃん」

「夜ならいいけど
お昼から飲んだら帰りどこか寄ったりするのに不便でしょ」

「飲まなければいいじゃん」

「自分だけ飲んで私には飲ませないとか酷くない?」

「世話係なんだから当たり前」

「今日はプライベートなんだから
世話係とか関係ありませーん」

「・・・・その顔ムカつく」

「こんな顔なんですぅー」


この頃言い返すようになってきた優子
それを楽しんでる陽菜もいる


「けむちゃんはしっかりお留守番しててね(бвб)」

「にゃぁ〜お♪」

「ゲージに入れておいたほうが良いんじゃない?」

「シャァァァァ!!(怒)」

「わぁわぁだって最近いたずらし放題なんだもん(;´-∀-)」

「それを片付けるのもお世話係の仕事だよねぇ」

「にゃぁー♪」


私は陽菜だけのお世話係なのにー
なーんてブツブツ文句言ってるけど
陽菜だけ!という言葉にニヤけてしまいそうになる


「おみやげ買ってきてあげるから
賢くしてるんだよ(бвб)」

「うにゃぁぁぁ〜お♪」

「うんいい子」

「太っても知らないんだからな」

「グルグルグル・・・・」

「嘘です、けむし様ナイスバディ(;´-∀-)」


当たり前、という顔をしてソファーに飛び乗ったけむし
何だかんだ言っていいコンビだと思う(бвб) 

とりあえず他の部屋にはいけないように
リビング以外のドアを閉めて出発


「むぅ・・・・スカート濡れちゃってるし」

「タオル持ってきてるから
駅についたら拭いてあげる」


大きめのリュックはそういう事なんだね
こういうところは流石だって思う

電車に乗って東京スカイツリー駅へ


「混み過ぎだし(怒)」

「仕方ないよ土曜日だもん」


電車なんて何年ぶりだろう
殆ど車移動だったから少し疲れた


「カフェ入ろう」

「いきなり?」

「喉乾いたの!」

「お茶は持ってきたけど(-∀-`)」


・・・・・どこまで用意が良いんだか・・・・
でも


「座りたいの!」

「あ(;´-∀-)そうかそうだよね
どこが良い?」

「う〜ん・・・あ、あそこが・・・・・」


うそ

指をさそうとした方向にまさかの人物が


「あれ、ニャロじゃん
やば、まだそんなチビ連れて歩いてるの(笑)」

「あっち行こう(怒)」

「ここに入ろうとしてたんでしょ
一緒にお茶しようよ」

「ハァ?するわけないし(怒)」

「あぁ・・・・違いすぎて恥ずかしいのか(*`ω´)」


優子と彼を交互に見てニヤニヤしててムカつく


「ごめんね陽菜・・・・・」


なんで謝るかな、優子は悪くないのに


「体は小さくても心は麻里子なんかより
ずーと広いし、料理だってうまいし
掃除だって短時間でパパットしてくれるし」

「アハハハ家政婦ね(笑)」

「ムッ(怒)
胸なんか麻里子の倍はあるし気持ちよすぎて
何回だってできるんだからね!」

「は、陽菜何を言い出してるの(;´-∀-)」

「男なんて突っ込んでイッたら終わりじゃん
全然気持ちよくないし(怒)」


知らないけど


「なっ・・・・・・バカじゃないの(汗)
話になんないから行こう」


顔を赤くしながら歩いていった麻里子


「勝った(бвб)」

「恥ずかしいから私達もあっちへ行こう(;´-∀-)」


我に返って周りを見ると
コソコソ話しながらこっちを見てる観衆

「何見てんの(怒)お金とるよ」


慌てて散らばっていった


「ほらいなくなったからここに入ろ」

「う、うん・・・」


せっかくのデートが台無しじゃん
やっぱり優子の言う通り江ノ島にすればよかった
あそこだったら車で行ってたし
何より麻里子と会わなくて済んだのに・・・


はぁ・・・・ついてない


ねこのお世話は大変ですU 15

「動物とか好き?」

「好きだけど動物園はやだ」


くっ・・・撃沈


「今さ山ガールとかいるの知ってる?」

「何が楽しくて山歩きするのかわけかんない」


くっ、手強いぞ


「球場とかスタジアム行ったことある?」

「テレビで見るほうが好き」


「映画・・・」

「家で見れる」


「家にいるのが好きなのはわかったけど
一体何に興味があるの?」

「んん・・・・・・興味があるもの(бвб)」

「・・・・・・・・・だからその興味があるものってなに?」

「だからその時興味が湧いたもの」


これ無理じゃん・・・・


「だったら優子は何が好きなの?」

「私?」


こんなことになる前に行ったところは・・・・


「水族館かなクラゲとか浮いてるのをずーと見てられる(-∀-`)」

「水族館か・・・・・そこだったらいい(бвб)」

「よし!じゃー江ノ島水族館へ行こう」

「え〜スカイツリーの下のとこでいいじゃん」

「だーめ!」

「遠いからヤダ!」

「・・・・わかった、じゃーすみだ水族館にしよう」

「それなら行ってあげる」


相変わらずわがままだけど
最近それが癖になりつつあるからヤバい(笑)


それからもう少しだけやっておかないといけない事があるからと
仕事場へ入って行った

仕事が嫌いなのかと思ってた時もあったけど
そんな事は無く
やる気スイッチの入った時と
まったくやる気のないスイッチが入った時との差が
激しかっただけで

基本今の仕事は大好きみたいだ

まあ、好きだからこそ仕事を始めて
ここまで大きくなったんだろうけどね


私にもそれだけ打ち込める何かが欲しいと
最近思うようになってきて
たまに考えるんだけど

何事も無難にこなしてきた私は
これと言って秀でているものもなく
かと言って出来ないものもなく・・・・

人生まだまだ長いんだから
そのうち見つかるよね?

夕飯づくりまで暇だから
録画してあったお笑いでも見ようかな(-∀-`)

そうだ


コンコン


(はーい)

「カフェラテいる?」

(今入らない)

「欲しくなったら言ってね」

(わかった)


一応言っておかないと一人で飲んでて
出てきたらまた邪魔くさい事になりかねないからね


大きめのマグカップにたっぷり入れて準備OK


「何見ようか・・・・・な・・・」


座ろうと思っていたソファーの上
と言うかど真ん中に
猫にあるまじき寝相のけむし様発見


「私の座る場所ないじゃん・・・」


空いてる端に座って起こしでもしたら
引っかかれるのは目に見えてるから
ローテーブルにカップを置き
下に座ることにした


「・・・・・ふふふ・・・・ふっ・・
アハハ・・・・アハハハハ(-∀-`)
ヤバい面白すぎだこれ 」


なるべく声を押さえようとしてるんだけど
面白すぎて抑えきれず笑ってしまった

その時頭にかすかな重みを感じ嫌な予感が・・・


「ニャァァ」


しまった、後ろで寝てたの忘れてた(;´-∀-)


「あぁ・・えーと・・・うるさかったでしょうか(;´-∀-)」

「グルグルグル」

「み、ミルクでも入れましょうか(;´-∀-)」

「・・・・・ニャァー」

「わかりましたすぐ入れますので
その手を下ろしていただけないでしょうか(;´-∀-)」


お前何様だよ!と言いたいけど
けむし様なんだから仕方がない


重みが無くなったのを確認して立ち上がると
丁度ドアが開いた


「んん〜ん・・・疲れた
あ、立ってるついでにカフェラテ淹れて」

「お疲れ様すぐ作るね」

「けむちゃん賢くしてたぁ?」

「にゃぁ〜お」

「んーいい子(бвб) 」


そりゃずっと寝てたんだから賢くしてたんだろうけど
今私は危なかったんだからな!

先にミルクを入れてあげると
ずっと見ていたかのようにトンとソファーから降り
綺麗でしょ!と言わんばかりに優雅に歩いてくる猫

いいか、お前は猫なんだぞ!
それも少しデブってる猫と堂々と言いたい


無理だけど・・・


「仕事終わった?」

「うーん・・・やってたら次々浮かんできて
終わんなくなっちゃったから
無理やり休憩しに来た」


それも才能の一つなんだろうね
凄いなー・・・・尊敬する


そこだけは


「はい、大島さん特製カフェラテでございます(-∀-`) 」

「ありがとう(бвб) 」


げ、ありがとうとか明日嵐が来るんじゃね?



そしてその予想は当たることになった
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