キングとクイーン 19 最終話


エレベーターを降りると
引っ越し屋さんが部屋の前にいて
遅いって怒られた

部屋間違えてませんかって言うと間違えてないと言われ
とりあえず運びますから鍵開けてくださいと言われ
わけのわからないまま空いていた部屋に運び込まれるのを見ていたら


「やばいランチしてたら遅くなっちゃった(бвб)」

そう言いながら二人が部屋へ入ってきた


「どういう事?」

「ほら優ちゃんのマンション部屋あいてるでしょ
だったらそこに三人で住んだほうが一石二鳥じゃん」


何が一石二鳥なの?三人ということは麻里子も?


「今日からよろしくねゆっぴー(*`ω´)」

「ちょっとまってよ勝手にそんな事言われても
お姉ちゃんが戻ってきたらどうするのさ(汗)」

「優希さんにはもう了解取ってある」

「まじかよ・・・」

「二人がいれば安心してあの人といれるって喜ばれたんだから」

「でもさ(;´-∀-)」

「嫌なの?」

「い、嫌じゃないけど、前もって言っておいてよ」

「だって言うの忘れてたんだもん」


いつもこれだから困る(;´-∀-)


「マンション引き上げてきたしここ追い出されたら
公園に寝ることになるけど
篠田はニャロと一緒ならどこでもいいよ(*`ω´)」

「・・・・・キモい(бвб)」

「ひどいわ(涙)」

「陽菜が麻里子に襲われてもいいの?
で、優ちゃんは次のクイーンに浮気しようとしてるの?」

「そんなわけ無いでしょ、私は一途なんだから
生涯私のクイーンは陽菜一人だよ(キリ)」

「優ちゃん・・・・・」

「陽菜・・・・」


「はい、クサイ芝居はそのへんでおしまい
早く荷物片付けないと寝れないよ」

「陽菜は優ちゃんと一緒に寝るからいいもん」

「いやそれはちょっと(;´-∀-)」


麻里子も一緒に住むのに
二人でイチャイチャするのはしのびないし
一緒に寝るとムラムラしてくるだろうし
そしてら絶対そう言う事になるし
もしも声が漏れたら嫌だし・・・・


「もう!キングともあろう人がうじうじ考えないの(怒)」

「そうだけどさ」


それに麻里子は私の事が好きなんでしょ?
なのにベタベタするのを見せつけるなんて拷問じゃん(;´-∀-)


「もしかして篠田のこと考えてる?篠田なら大丈夫(*`ω´) 」

「え?」

「麻里ちゃん付き合いだしたんだって」

「だれと?」

「ほら、夏休み前に依頼に来てたバスケ部の」

「・・・・・・秋元さん?」

「そう、あのごっつい人(бвб) 」


私と全然タイプが違うのに(;´-∀-)


「なんかさ、クラス一緒だったんだけどタイプが違うから
かかわりが全然なかったんだけど
あの一件以来仲良くなってさ
あんな体と顔してるのに中身が凄いザ!女子系なんだよね
そのギャップがなんとも言えなくて(*`ω´) 」

「男みたいな二人がイチャイチャしてるんだよ
気持ち悪いったらありゃしない(汗)」

「それは家でだけでしょ、学校では仲のよさなんて
微塵も見せなかったのに」

「ここには連れ込み禁止だからね(бвб)」

「才加の家へ行きますよーだ」


突然の告白に唖然としていると


「一緒に住んだら私も安心して遊びに行けるから
よろしくねゆっぴー(*`ω´) 」

「う、うん・・・・」


「陽菜の荷物整理よろしくね優ちゃん(бвб) 」

「うん、え、ちょっと(;´-∀-)」


それだけ言い残してリビングのソファーに座りテレビを見だした陽菜


「ゆっぴーガンバルンバ(*`ω´) 」

「お、おう(;´-∀-)」

「篠田が終わったら手伝ってあげるから」

「お願いします・・・」


なんだよ、私はキングなんだぞ!

一番偉いんだぞ!


でも今日からは一番下っ端?


家では下っ端
学校ではキング


そんな生活いやだー(。-∀-)




おしまい

キングとクイーン 18

「あぁ〜あ、あの頃は可愛かったのになぁー(бвб)」

「今は可愛くないっていうの」

「身長は可愛いけど中身は変態のおっさん」

「ひどいなぁーこんなに愛してあげてるのに」


そう言ってまた陽菜の胸を触ってくる


「もうおしまい、帰んなきゃ」

「泊まっていってよ」

「ダーメこれはけじめだから」


そう言うとベッドから出て下着を付け出す陽菜




で、陽菜と体の関係になったのはあれからひと月後だったかな

もちろん窓から海が見える可愛くて安い・・・ホテルを探した

結局初めは奪われて・・・数回目に奪い返したら
なんかそれがしっくりいって・・・・病みつきになって
陽菜の体の虜になった



「送っていく」

「いいよ、1人で帰れるから」

「ダーメ、にゃんにゃん喧嘩弱いじゃん」


そう、陽菜は特殊な能力を持っていてクイーンになったけど
基本喧嘩はしない・・・ていうか一人だと弱い
だから麻里子が常にガードしていたけど今はキングの私がいるから
麻里子には朝の通学中だけ任せている



「むぅ・・・・仕方ないじゃん」


で、学生の前では無理にカッコつけてるけど
実はめちゃくちゃ可愛いザ・女子系


「でも優子がここまで化けるなんて
優希さんでもわからなかっただろうね」

「自分でも驚いてるからねー(-∀-`)」


「ねえ」

「ん?」

「陽菜が卒業したらクイーンは誰にするの」

「そりゃーボンキュッボンでお肌ピチピチの新入生(-∀-`)」

「・・・・・・・・・・バカ(怒)」

「アハッ嘘に決まってるだろ
私が愛してるのは陽菜だけなんだから」

「絶対に浮気するでしょ」

「しないよ(-∀-`)」

「もし浮気したら陽菜も浮気するんだからね」

「し、しないって(汗)」

「情報網凄いんだから」

「わかってるって(汗)」


そう、いつの間にかみーちゃんとも仲良くなっていた

初めは頭の中を覗くと言って脅されてたはずなのに
今ではLINEを交換していてメイクを教えてあげたり
美味しいお店を教え合ったり・・・

だから凄い情報通(私限定)になった陽菜

ちょっと告白されてデレッとした顔をしたもんなら
一週間は体を触らせて貰えないから困る



そして


「クイーン、卒業おめでとう(-∀-`)」

「ありがとうございます(бвб)」

「二人もおめでとう」

「キング!ありがとうございます」

「と呼びあうのももう終わり
今から二人とは友達で陽菜は・・・・・」

「ふふ、ただの恋人だね優ちゃん(бвб)」

「お、おう(-∀-`)」

「玲奈と柏木は後一年しっかりとキングに仕えるように(*`ω´)」

「はい」


卒業式が終わり残ったのは素早い動きの柏木と喧嘩っ早い玲奈だけ

「さ〜てとクイーン候補は在校生にいないから新入生を待つとして
四天王の残り二人はどんな感じ?」

「目ぼしい人物をロックしています」


「わかったそっちは二人に任せる」

「かしこまりました」


私もキングが板についたよなー(-∀-`)


もちろん卒業したから陽菜たちは送ってくれないわけで
ゆきりんと玲奈が送ってくれている


「一人で大丈夫だけど」

「いえ、何かあったら先代クイーンと先代キングに申し訳が立ちませんから」

「卒業したら陽菜はもう襲われなくても済むの?」

「学校に関係なくなるので大丈夫かと思います」

「そっか、安心した(-∀-`) 」


もう、あんな変身はさせたくないもんね


マンションの入り口まで帰ると引っ越しのトラックが止まっていたから


「ここでいいよ」

「でも」

「中へ入れば大丈夫だから」

「わかりました、ではまた朝お迎えにあがります」

「アハッよろしくね」


風のように帰っていったゆきりんと
怠そうに歩いて帰る玲奈

対照的な二人だけど意外に仲がいいから不思議だ

キングとクイーン 17

。。「麻里子が年下だったらキングに選ばなきゃいけない人だったと思うけど
同級生だから駄目だった」

「そっか、両方が卒業しちゃったら次を選べないもんね」


「うん、それに・・・・陽菜が麻里子と付き合うことはないから」

「どうして?」

「陽菜は優子が好きだし
麻里子も・・・・・・」


「麻里子に好きな人がいるの?」

「言いたくない・・・・・」

「もしかしてお姉ちゃん?」

「違うし」

「じゃー・・・・・前のクイーン?」

「違う!」

「もしかして三人の中の誰か?」

「そんなふうに見えたことある?」

「ないか・・・・」

「もういいじゃん」

「そうだね」


陽菜じゃなければ良いんだから


「まさか私だったりしたら笑えるけど(-∀-`)」

「・・・・・(бвб)」


陽菜を笑わそうと冗談で言ったつもりだったのに
困った顔をする陽菜


「うそでしょ・・・・・」

「陽菜と同じだけ見守ってきたんだよ
そうなってもおかしくない」

「いや、だって・・・すごく冷たかったしさ」

「陽菜もだし」

「いや、陽菜も始めはそうだったけど今はこんなじゃん
でも、麻里子は全然変わんない・・・というか前より怖い時あるよ」

「それは、陽菜はクイーンで恋人になったからで
キングを守るのにきびしいのは当たり前」

「でも、色々な言動が陽菜の事が好きだって言ってたよ?
自分でさえ苦しみを止めてあげる事が出来ないとか」

「それは親友としてだと思う
入学してからずっと一緒だったし
キングといない時、守ってくれてたのは麻里子だから」


まさかの展開に驚くばかりだ


「あぁーもう、だから言いたくなかったのに
麻里子を意識しだしたら駄目だよ」

「そ、そんな事しないよ(;´-∀-)」

「ほら、意識してんじゃんむぅ・・・」



その時      グゥゥゥ・・・


「・・・・・・・(бвб)」

「だって夕飯食べてないだろ」

「そうだよね・・・陽菜もお腹空いた」


ピンポーン


「はーい」


インターフォン越しに


「ご飯出来たけど来る?」

「わざわざ来てくれたの?」

「メールや電話してるのに二人共でないから」


陽菜のは鞄の中だけど優子のは多分机の上にあったのに
気づかなかった(汗)


「どうするの?」

「お腹空いたから行く」





「すご、今の短時間で作ったの?」

「保存食ように冷凍してるのもあるし
冷蔵庫にあるもので作りました」

「・・・・・・美味しい(-∀-`)」

「ありがとうございます」


あの麻里子が照れてる?
優子は気づいてないかもだけど陽菜にはわかる

麻里子は料理上手だし掃除もできる・・・・
それに比べて陽菜は?

勝てるものと言えば・・・・・・可愛さだけじゃん(汗)


優子が麻里子のことを好きになったらどうしよう・・・・


「陽菜食べないの?美味しいよ」

「知ってる」


だって毎日作ってくれてるから


無言で全部食べ終え部屋へ戻ろうとしたら


「先に帰っておいて私片付けしていくから」

「いえ、キングにさせるわけには」

「だから、家にいるときはキングって言わなくてもいいって(-∀-`)」

「しかし・・・・」

「年下なんだから
優子!でも優子ちゃん!でも好きなように呼んでくれていいから」

「では・・・・・・ゆっぴー・・・」

「はい?」

「優子のゆを取ってゆっぴーと呼ばせていただきます」

「まーた変な名前つけてるし(бвб)」

「またって・・・・もしかして陽菜にもあだ名があるの?」

「ニャロ(*`ω´)」

「にゃろ?」

「何もしない気まぐれ猫みたいだからなんだって」

「ねこかぁーじゃー私はにゃんにゃんと呼んでいい?」

「いいけど学校では絶対に呼ばないでよ」

「分かってるって(-∀-`)」


本当に大丈夫かな(汗)


キングとクイーン 16

「は、陽菜何するの(;´-∀-)」

「恋人がする事は一つしかない(бвб) 」

「あ、え?ちょっんっ(汗)」


口を口で塞がれ目を閉じると申し訳なさそうに服の中に入ってきた手


「んっ、待って陽菜(汗)」

「やっぱり嫌なの?」


そんな悲しそうな目で見ないでよ


「クイーンがキングを襲うとか無いから」

「でも・・・」

「だから」


体勢を入れ替え


「私が陽菜を襲う(-∀-`) 」

「優子・・・・」

「初めてで上手くできないかもだから
色々教えてください(汗)」

「陽菜だって初めてだし」

「うそ・・・・・彼氏とかいなかったの?」

「中学の頃はいたけど
キスされた時気持ち悪くてすぐ別れた」

「なんか・・・可愛そう(;´-∀-)」

「だって、ファーストキスだったのに体触って来たんだよ
あり得ないし(怒)」

「いや、好きだったら自然な現象で(;´-∀-)」

「大切なファーストキスだよ?
もっとロマンチックなシチュエーションでしたいじゃん」


したいじゃんて・・・・そんなロマンチストだったの?


いやちょっと待って・・・


「私のファーストキス、さらっと奪われたんだけど(汗)」

「誰に?」


それ素で聞いてますか?


ゆっくり指差すと


「あぁ・・・・そうだったっけ?(бвб)」


すご〜くとぼけてるよね
気がついてるのにとぼけてるよね


「止めた」

「え!?どうして」

「お互い初めてなんだからもっとロマンチックにする」

「ロマンチックに?」

「それに私の怪我完治してないからまだ痛いし
だから・・・・、二人っきりでデートしよ」

「嬉しいけど危ないよ」

「だったら少し遠くへ・・・・そうだ旅行しよう(-∀-`)」

「二人で旅行・・・・・」

「嫌かな(;´-∀-)」

「ううん嬉しい(бвб)」

「善は急げだから今週末どう?」

「そんなすぐ取れるの」

「私に任せて(-∀-`)」

「うん」


スマホを取りいろいろ調べて
どこにしようか迷っていると


「つまんない(бвб)」

「え?」

「ずっとスマホ見てるとかありえないし」

「いや、だって旅行の事を(;´-∀-)」

「それでもつまんないの!」

「フフフフ」

「なに」

「クイーンと思えないね(笑)」

「今は家だもん(бвб)」

「ねえ、お姉ちゃんと二人っきりになったことなかったの?」

「優希さんと?う〜んどうだろう
たぶんいつも麻里子がいたと思う」


そうだよ、麻里子が問題だった
麻里子は多分・・・陽菜のことが好きだから

救いはそれに陽菜が気づいてないこと

もし気づいたらどうなるんだろう
今までずっとそばにいて陽菜を守ってたのは麻里子で
陽菜も麻里子を信頼していて
誰にも見せれない姿まで見せてるし・・・・

これってやばくない?(;´-∀-)


もし気がついて意識しだしたら好きだった・・・なーんて展開あるよね


「ねえ、麻里子のことどう思う」


私何聞いてんだ(汗)


「どう思うってどういう意味?(бвб)」

「え、いや、隣に住んでるしさずっと一緒に居たわけでしょ(;´-∀-)」

「もしかして・・・・麻里子が好きなの?」

「え、違うよ今まで陽菜を守ってきてくれたからさ
これからは私が守るんだけど(-∀-`)」


「そうだよね・・・・・麻里子が居なかったら
陽菜はクイーンなんて出来てなかったんだもんね」


なに墓穴ほってんだよ〜私のバカァー(涙)



キングとクイーン 15

中はまだ電気はついていなかったけど
外の通路の電気で玄関先が見える


「・・・・・一人暮らしなんだよね?」

「う・・・・ん」

「靴多いね(汗)」

「・・・・・・・・」


電気のスイッチを入れ今度は先に入っていく陽菜の後からついていく

リビングのスイッチを入れると


「・・・・・・・・・ど、泥棒?大変だ(汗)」

「違う!これが普通なの!」

「・・・・・・・・」

「ほら、呆れてるじゃん(怒)」

「呆れてないよ何処から片付けようかなってシュミレーションしてただけ
私片付け得意だから任せて
陽菜は・・・・そうだな、お風呂入れといてよ」

「うん・・・・・」


バスルームへ行ったのを確認して


「さーてと・・・頑張れ優子」


気合を入れ動き出す

雑誌と洋服は一箇所に固め
洗い物はキッチンへ運び
ゴミも固めておく


「陽菜ゴミ袋ある?」

「キッチンの何処かにある」


バスルームから返ってきた返事


開けさせてもらいまーす

キッチンの引き出しや開きを開けていくと


「あった」


新しいけど使ってないのかな(汗)

ペットボトルとお菓子の袋を分けて入れていっていると


「わぁ、床が広い」

「洋服はわかんないから洗濯するものと
しないもの分けて」

「わかった」


これは・・・・・いつ着たかな
とか言いながら分けていってて笑う

いつものクイーンの貫禄が何処かへイッちゃってて
どう見ても年上に見えない陽菜

「かわいい(-∀-`)」

「え?」

「いつもそうやって肩の力を抜けばいいのに
素の陽菜のほうが可愛いよ
あ、いつもは美人さんだけどね(笑)」

「クイーンという立場上バカにされないようにしなきゃいけないから」

「じゃー私の前だけは気を抜けばいいよ」

「・・・・・嫌いにならない?」

「どうして嫌いになるの
こんなに可愛いのに(-∀-`)」

「・・・・(бвб)」


顔を赤くして照れてる陽菜を無性に抱きしめたくなって
近寄って後ろから抱きしめた


「優子・・・私の事好きなの?」

頭の中覗いたはずなのに覚えてないのかな


「好きじゃなきゃ恋人制度なんて
キングになった時点で廃止してる
陽菜こそお姉ちゃんに言われたから私をキングにして
恋人のフリしてたんでしょ」

「違うよ、陽菜は・・・」

「お姉ちゃんの事が好きだったんだよね」

「優希さんも優子と同じで1年生の時からキングだったから
陽菜が入学した時にはみんなのあこがれの存在で
年上のクイーンともお似合いだったから誰も入るスキがなかった」

「先代クイーンが卒業して
今度は陽菜がお姉ちゃんのクイーン兼恋人になった」

「陽菜は平凡な、ううん全然目立たない女の子だった
あの夏の日までは・・・」

「あの夏の日?」

「始業式の日休み癖が抜けなくてボーと歩いてたの」

「・・・・・・」

「そしたら誰かとぶつかっちゃって倒れた勢いで頭を打ったみたいで
気が付いたら保健室で寝ていて
目の前には憧れの人の顔があって
また気絶しそうになっちゃった(笑)」

「・・・・・・・」

「それからすれ違うたびに声をかけてくれるようになって・・・
そうなると黙ってない人も沢山いるわけで」

「いじめられたの?」

「うん・・・・まあ、そのおかげで今の能力が身に付いたんだけどさ(笑)」


辛そうに言うから理由は聞かないでおいた


「始めて変身した時近くにいた優希さんが駆けつけてきて
陽菜の事を止めてくれてたのに
変身すると見境いが無くなっていて
優希さんを手にかけちゃったんだ」

「お姉ちゃんはどうなったの」

「何かつぶやいたまでは覚えてるんだけど
その後意識が無くなって・・・
気が付いたらまた保健室で寝てた(笑)」

「まだキングとクイーンじゃなかったのに
お姉ちゃんは大丈夫だったの?」

「わかんない、その時は優希さんは居なくて
代わりに四天王の人が居たから」

「もしかしたら倒れてたのかな」

「そうかもしれないそれから数日は姿を見なかったから・・・
でもその後からだったと思ういじめがなくなったのは」

「お姉ちゃんが止めさせた」

「うん、で
その年の冬なんだクイーンとして迎えに来てくれたの」

「まだ先代のクイーンがいたのに?」

「そう、三年生は年が明けると殆ど学校に来なくなるから」

「で、恋人同士になった」

「恋人か・・・・
大切にはしてくれてたけどそれ以上の関係にはならなかった
初めはやっぱり噂だったんだって思ったけど
真実がわかったのはまた変身して
陽菜を止めるために優希さんがわざと頭を覗かせた時

今でも覚えてる先代クイーンとの映像を・・・
でもね、陽菜が好きだよって言う言葉に嘘はなかったんだ
愛しい気持ちが流れ込んできたから
ただ、二番目だっただけ」

「陽菜・・・・
私はお姉ちゃんの代わり?」

「ちがう!」

「性格は正反対だけど顔は似てるもんね」

「だから違うって」

「そうじゃん、だってずっと好きだったんでしょ?
でもお姉ちゃんから妹を頼むって言われて仕方なく・・・
見てみたらそっくりで・・・だから代わりに」

「優子の事は二年前からしってた!
キングが外に出る時は必ず見守ってたって言ったでしょ」

「あ・・・・・・」

「始めは妹だからって甘えてる優子が嫌いで
隣は陽菜の場所なのにって思ってた」

「やっぱり・・・」

「最後まで聞いて」

「・・・・・」

「でも、バカな事して優希さんを喜ばせてる姿とか
映画へ行けばボロボロ泣いてクシャクシャな顔して出て来るところとか
お化け屋敷に入れば怖いって叫んで抱き付いてる所とか」

「悪い所ばかりじゃン・・・」

「それが愛しさに変わっていって
いつの間にか優希さんじゃなく優子を見てる自分がいたの」

「うそ・・・」

「多分優希さんも気づいてたんだと思う
だから優子をキングにと助言してくれた
みんなに陽菜への不信感を抱かせないために」

「そっか、陽菜がこんな私をいきなり指名したら
みんななんでだってなるもんね」

「でも優子はちゃんと答えてくれた
今では麻里子の次に強くなったもん」

「エヘッ陽菜に褒められると嬉しい(-∀-`)」

「だから」

「えっ!?」

「本当の恋人になろう」


そう言ってソファーに押し倒された
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