エリートなマイハニー 15 最終話

「優ちゃん来て〜」

「自分で起きてきなよ」

「むぅ・・・・誰のせいだと思ってるの」

「はいはい私のせいですよ
でも可愛い陽菜が悪いんだよ
それにもっとってせがむのも陽菜でしょ」

「そんな事言ってないし」

「言ってるよ、優ちゃんもっともっと!てね(笑)」

「もういい、今日行かない」

「(誰が行きたいって言ってたんだか)」

「・・・・・なんか聞こえたんだけど」

「いつもの独り言、ほら早く起きてお姫様」

「仕方ないなーんっ(бвб)」

「なに、目を閉じてまた寝るの?」

「違うじゃん、朝のチューじゃん」


あんなに真面目だった優ちゃんが
冗談を言えるまでになったのは陽菜の努力のおかげ(エヘン)


まさかあの時の優ちゃんが優ちゃんだったなんて・・・ん?あってるよね

陽菜の話を真剣に聞いてくれて
アイドル話に付き合ってくれてたのは優ちゃんだけだった

だってあの頃は全然知られてないグループだったから

始めは学校でそんな話が出来るのが嬉しくて
毎日、授業以外は優ちゃんと過ごしていたと思う

そのうちもっと優ちゃんと仲良くなりたくて
アイドル以外の話もしようと思ったのに
世間の事を何も知らないから話が合わなかった
頭がいいのにマンガとかドラマとか歌とか全然知らないんだよ

だから仕方なく唯一わかる
陽菜の好きなアイドルの話になってたんだけど

多分楽しくなかったんだろうなー
だって全然笑わないんだもん
たまに笑ってるの?と言う顔をしてたけど
殆ど無表情だった
それでも一緒に居たかったのはどうしてだったんだろう

昔の事だからあまり覚えてないんだけどね(бвб) 



でも今は


「やったーうちわ完成してる(бвб)」

「作ってる途中でそういう雰囲気になっちゃって
未完成のままだったでしょ」

「そうだよ、なんであそこで興奮するかな」

「だってキラッキラの目をしてどんなに好きかを力説するから・・・」

「ふふふヤキモチ(бвб)」

「だから罪滅ぼしも兼ねて朝から作りました」

「ん、許す(бвб)」

「でもさ、こんなに朝早くから行かなくても
コンサートは3時からでしょ」

「優ちゃんは初めてだからわかんないだろうけど
早く行って並ばないと欲しいグッズ無くなっちゃうの!」

「たくさん持ってんじゃん」

「生写真は毎回違うし他のグッズも違うの!(怒)」

「わかったから怒んないでよ(;´-∀-)」


家ではすごく素直で可愛いの(бвб) 

それに笑窪を作って笑ってくてるようになった

作り笑いじゃなくて心からの笑顔




あの日、大島さんが優ちゃんだとわかった日
陽菜の中で何かが変わった

将来の上司だと思って我慢してきたのに
なーんだ優ちゃんだったんじゃんてね

優ちゃんは陽菜の下僕だったんだよ
小学生の時だけど


陽菜のほうが誕生日が早いから上司だし(бвб)


そう思ったら気を使うのが馬鹿らしくなって
いつのまにか陽菜のほうが優位に立ち
現在に至る(笑)


「ねえねえ、課長になったら部署替わっちゃうの?」

「課長だったらそうなるだろうね、今の部署には篠田課長がいるから」


違う部署のほうがいいかも
だって会社で命令されたら絶対に反抗しちゃうもん

もしかしたら優ちゃん!て呼んじゃうかもだから別々のほうが安心


「来月の1日に正式な辞令が降りるんだよね?」

「そう聞いてる」

「お給料も上がっちゃう?」

「どうだろう役職手当が付くくらいじゃないかな」

「もしかして今って陽菜と同じなの?」

「そこはほら、うちの会社出来高制でもあるから
契約取ってきたりプロジェクト成功したりで上がるんだ」


そうだったんだ・・・・陽菜には関係のない世界だから無関心だった


「たぶん倍にはなるだろうね(-∀-`) 」

「うそ・・・・そんなに違うの?」

「それも陽菜が私の思ってる金額だったらだよ
それ以下だったらもっと違ってくる」


同じ時間働いて陽菜が補助してるのに?
なんかあったまにきた(怒)


「だったら陽菜会社辞めてもいいよね」

「どうしてそうぶっ飛んだ考えになるかな(;´-∀-)」

「一人で二人分稼げるんだったら一人でいいじゃん」

「私の分は生活費にして
陽菜のお給料は全部自分の事に使えばいいんじゃない」

「・・・・・・・出さなくてもいいの?」


そう言えばここに住む条件がそうだったっけ
そうだよ、今だって出してなかった(笑)


「いいよ十分足りてるから
あぁ・・・もし働けなくなって
お金が入ってこなくなったら私は必要なくなるのか」

「どうしてそゆ事言うかな(怒)」

「だってあの時だってアイドルの話を聞いてくれるから一緒に居ただけで
聞くのを嫌がってたら一緒に居なかったんでしょ」

「・・・・・何言ってるかわかんない」

「子供の時の事なんて忘れてるよね
でもそれが本音だったんだよ」

「小学生の時の事言ってるの?」

「そう、私がいない教室で話してたのを聞いちゃったんだ」

「優ちゃん始めは全然相手にしてくれなかったじゃん」

「・・・・・」

「それでも陽菜は優ちゃんと話したかったから
頑張って毎日話しかけてたんだよ」

「うそ」

「やっと仲良くなれて中学でも一緒のクラスになれたらいいなーて
思ってたのにどこにもいないし、
お家も行った事無かったからわかんないし
あぁ、陽菜嫌われてたんだって泣いたんだから」

「なんか・・・ごめん・・・」

「陽菜を泣かせたんだから一生養ってもらうんだから!」

「そのつもりです」

「ん、よろしい(бвб) 」

(なんだよ、私だって泣いたのに)

「ん?なんか言った」

「なにも」

「だからエリートの道から外れないでね(笑)」

「陽菜次第だけどね」

「どういう事?」

「陽菜が私を狂わすって事」

「だから、意味わかんないって」

「こういう事」

「キャッ(汗)」


ソファーに押し倒してキスしてくる優ちゃん


「ダメだって、早く並びに行かなきゃ」

「来週の大阪で並んであげるから、ねいいでしょ」

「むぅ・・・・絶対だからね!」



陽菜は優子のお願いに弱い

だってたぶん先に好きになったのは陽菜の方だから

優ちゃんには教えてあげないけどね(бвб) 





”陽菜ちゃんどうして大島さんみたいな子といつも一緒に居るの?


だってみんなアイドルの話したらどっかいっちゃうじゃん


それに陽菜優ちゃんの事好きだし(бвб) ”




おしまい

エリートなマイハニー 14

優子



私の家はいわゆる旧華族
そこの長女として生まれた私は英才教育を受けて来た

跡取りにはお兄ちゃんがいるんだけど
家柄に恥じないようにってね

だから小学生の時いつも独りぼっちだった
だって周りの子達が幼く見えたし
習い事が多かった私は遊ぶ暇もないから友達も出来ない

でも全然寂しくなかったんだそれが当たり前だと思っていたから

なのに急に私の前に現れたド天然の明るい女の子
同じクラスになって前の席だった私にいきなり


「ねえねえ、アイドル好き?」

「・・・・・」

「埼玉県から来ました小嶋陽菜です(бвб) 」

「みんな埼玉県だけど」

「そうだった(笑)」

「えーと名前なんて言うの」

「大島優子」

「優ちゃんだね、陽菜の名前はなんていうでしょう」

「陽菜」

「えぇーすごーい何で分かったの?(бвб) 」


なるべく関わり合わないでおこうと思ったのに
休み時間の度にアイドルの話をしてくるし
毎朝埼玉県から来ましたを聞かされる始末

そんな彼女のペースに巻き込まれ
私の人生が狂いかけた

家のパソコンでそのアイドルを見て
何とか話について行こうと必死だった



多分私は陽菜の事を・・・
いや、たった一人の友達としてだったのか
今となってはどちらでもいいのだが・・・




履歴は毎日消して完璧なはずだった
でも塾の成績が2、3点下がり
私の様子がおかしいと気づいた親に見つかり
パソコンを没収され泣いた

それでも学校での陽菜との会話は私の唯一の楽しみだったのに


「陽菜ちゃんどうして大島さんみたいな子といつも一緒に居るの?」

「だってみんなアイドルの話したらどっかいっちゃうじゃん」


トイレへ行って教室へ入ろうとしたら聞こえて来た会話

なーんだただアイドルの話がしたかっただけなんだ
聞いてくれるなら私じゃなくてもいいんだ

悲しくなってまたトイレへ駆け込んだ

チャイムが鳴っても戻ってこない私を探しに来た先生が
泣いてる私を見て保健室へ連れていってくれたっけ

確かお腹が痛いって言ったんだよね(笑)
子供ながらの精一杯のうそだった


それでもそばに居たくて
何事も無かったように過ごしていたけど
中学受験をさせられそれっきりに

付属中学へ入りエスカレーター式で大学へ

無事元の孤独な人生を取り戻し
エリート街道を登っていくだけだった
そしてどこかの社長と結婚して
ただ生きてくだけの人生だったはずなのに

また陽菜と出会ってしまった

あなたはどこまで私を翻弄すれば気が済むのだろう



入社式は成績順に並んでいたから私は一番前で
陽菜は恐らくうしろ・・・
それに綺麗になりすぎていて全然わからなかったのもある

小嶋陽菜という名前を聞いてどれだけ胸が高鳴ったことか

なのに陽菜は私のことを覚えていなくて
つい意地悪をしてしまった

子供が好きな子にイタズラするかのようにね


そしてあの日の夜

冗談で済ますつもりが酔ってたのもあったし
抵抗しなかったのもあると思う

気づかないふりをしていた欲求を抑えることが出来ず
気持ちをぶつけるかのように抱いてしまって後悔した


いつも私の人生を乱すのは陽菜で
陽菜がそばにいるとそれを修正することが出来ない私の弱さ

でももう離したくないと思った
私は大人で今では自分で自分の人生を決める事が出来るから

だから一緒に住むことを提案した

断られるのを承知で

だって陽菜は私の事を嫌っていると思ってたから

なのに・・・なのに陽菜は来てくれた

どれだけ嬉しかったことか陽菜は知らないだろうな

一緒に生活をするとあの独特なペースに巻き込まれていく
会社ではなんとか私のペースを保つも

一旦家に帰ると陽菜のペースだ

それがなんとも心地良いから困る


そしてやっと私の事を思い出してくれたのは
再会してから約一年後だったのも陽菜のペースなんだろう


そして

エリートなマイハニー 13

そして1年が過ぎた


・・・・あぁぁぁ!!忘れてたじゃん
劇場公演一度も行かないまま1年が過ぎちゃったじゃん(汗)


みんなごめんね、忘れてたわけじゃないの

仕事が忙しかったし私生活も代わっちゃったからつい・・・・

でもこの1年で大島さんにも慣れたし
今年は沢山有給とって見に行くからね!


「と言う事で有給取りますのでこれお願いします(бвб) 」

「無理です」

「はぁ?有給は社員の権利と義務です」

「仕方ない、取るなら私も一緒に取るから」

「一緒に取っても一緒に居ませんよ」

「どうして?」

「どうしてって・・・私には私の用事があるからです」

「着いて行くよ」

「無理です」

「どうして?」

「どうしてもです!」

「・・・・・言えないような事をするつもり」

「言えなくは無いですけど
聞いたらみんな引くので言いたくありません」

「とりあえず保留で」


会社ではらちが明かないから家に帰ってからもう一度言う事に


「優子が受理してくれないなら篠田課長に持って行くから」

「はぁ・・・・・」

「なんでため息つくかな」

「何を隠してるのか言って、男でも出来た?」

「はぁ?毎日一緒に居るのにいつ作る暇があったと思う」

「そうだよね・・・あ、出会い系サイトとか?
陽菜よくスマホいじってるじゃん」

「ゲームしてるんです(怒)」

「だったら何かはっきり言って」

「あの子達の公演を見に行くの!」


そう言ってポスターを指さす


「アイドル?」

「そうアイドル!いい年してアイドルヲタクだって
笑いたければ笑えばい・・・」

「埼玉県から来ました小嶋陽菜です(-∀-`) 」

「・・・・・え?なにそれ」

「違ったっけ?」

「どうしてそのキャッチフレーズ知ってるの(汗)」

「昔よく聞かされたからね」


昔って・・・
陽菜が小学生の頃
憧れていたアイドルのキャッチフレーズを真似して言ってた言葉なのに
どうして優子が知ってるの?


「まだ思い出せない?
私の名前はなに」


小学生の頃の話をされたって覚えてるのって・・・・


「おおしま・・・ゆうこ・・・ゆう・・・こ・・・ゆう・・・・
え?もしかして優ちゃん?」

「アハッやっと思い出してくれた(-∀-`) 」

「うそ・・・だって・・・・・中学には居なくて・・・
何処かへ引っ越して行ったんじゃ」


それにあの頃の優ちゃんは今とは全然違うくて
メガネを掛けていたし
どっちかって言うとガリ勉!て感じだったじゃん(汗)


「受験して付属中学へ行っただけで実家は今も同じところ
埼玉にあるよ(笑)」


だから越谷だって言わなくても分かったんだ


「どうしてすぐ教えてくれなかったの!」

「私は名前を聞いただけですぐに分かった
覚えてなかった陽菜が悪いんだよ」

「だって小学生がフルネームで呼び合わないじゃん
現に優子の事ずっと優ちゃんて呼んでたから
優子だって言うのも知らなかったんだから」

「陽菜はずっと小嶋陽菜です!て言ってたから
みんな知ってるんじゃないかな(笑)」



点と線が繋がった気がした

エリートなマイハニー 12

「行こうか」

「はーい(бвб) 」

「何で行けば早い?」

「徒歩」

「・・・・・・徒歩?」

「あ〜徒歩とエレベーターかな」

「もしかして・・・・あれを登るのかな(汗)」

「正解(бвб)コースの予約もしちゃいました♪」

「そう言うのは素早いな(笑)」

「そう言うのも!早いんです(бвб)」


一度行きたかっんだけど友達と行くには高すぎるし
恋人もいないから記念日も無いし・・・・


豪華ディナーと言われてすぐここが浮かんだもん


二人共スーツだしこのチャンスを逃す手はない


席からは素晴らしい夜景が見れて
コース料理はどれもとても美味しくアルコールも進む

そうなるといわゆるフルコースになるわけで・・・・


「んっ・・・あっんん・・・ゆう・・こ」


あの事はどうやら私の妄想ではなく現実だったようだ


だって目が覚めたら今度はちゃんと大島さんが隣に寝ていたから

それも真っ裸で陽菜に抱き付いて寝ているから
動こうにも動けない(汗)


どうしよう・・・

シャワー浴びたいし着替えに家にも帰りたい
早くしないとタクシーで帰っても
いつもの通勤電車には間に合わなくなってしまう


起きるかどうか少し触ってみたら
全く動かないから大丈夫みたい

そーと腕から抜け出そうと・・・・抜け出そうとしてるのに
大島さんの身体が一緒についてくる

身をよじってみたり下に動いてみたりしても全くダメで・・・


エーンどうしたらいいの(涙)


困っていると体が揺れたように感じた


「もしかして起きてるの(怒)」

「クックックックッ」

「酷い、人が必死に起こさないであげようとしてるのに(怒)」

「こんな朝早くからどこへ行くつもり」

「いったん家へ帰らないと同じ服で会社へ行けない」

「スーツだから一緒でしょ」

「ブラウスが同じだと何かとうるさい子がいるの!」

「なるほど・・・・女子って邪魔くさい」


自分だって女子のくせにと言いかけたけど
会社では男性より仕事が出来るからか
女子と雑談してるのは見たことないかも


「シャワー浴びたら帰るから離して」

「・・・・む?」

「え?」

「ここに住む?」

「・・・・・何を言ってるかわかってる?」

「ここからなら会社が近いし
朝もゆっくり出来るでしょ」

「そうだけど、お金溜めてるの!」

「家賃はいらないし生活費も私が払ってあげる
悪い話じゃ無いと思うんだけど」

「・・・・で、その見返りは?」

「アハッさすが陽菜話が早い」


そりゃータダほど怖いものは無いって
よくおばちゃんが言ってたから


「こうやって体を提供してくれる事かな」

「・・・・・セフレになれって事?」

「それもだけどセックスはたまにで
毎日抱き枕になって欲しい、ダメかな(;´-∀-)」


そんな眉をハの字に下げて子犬の様な顔して見ないでよ


「どうして陽菜なの、優子なら沢山させてくれる人いるでしょ」

「どうしてかな・・・・陽菜がいるとグッスリ眠れるんだ
セックスが嫌ならもうしない
一緒に寝てくれるだけでいいから」

「嫌いじゃないからたまになら・・・・」

「たまに泊まってくれるって事?」


もうしないと言われたらそれは嫌
だって大島さんとは気持ちいいんだもん

それにこんないい条件断る人いないよね?
全部出してくれるんだよ!
実家にいるだけでもお金渡してるから
その分も溜るし交通費も実家から通ってる事にして・・・

だって一緒に住んでるとは会社に言えないから

なんかヒモみたいだけど
お金が貯まるまでだから・・・

そう自分に言い聞かせ



「一緒に住んでもいいって事!」

「ホントに!?」

「うん(бвб) 」



で、その週の土日にお引越し


「ちょっと、荷物多すぎ(;´-∀-)」

「こんな殺風景な部屋に住んでるから寝れないんだよ
これくらい置いて丁度いいんだから(бвб) 」

「だからって必要ないものはいらないよ」

「世の中に必要ないものなんて無いの!」


いっぱいあるけど・・・・


「そうなの?」

「そうなの!」

「このポスターとかも必要なの?」

「陽菜の癒しには必要なの!」


アイドルグッズも全部持って来た
だって家に置いておくと捨てられそうなんだもん


それから大島さんとの共同生活?が始まった
会社では相変わらず同期だけど上司と部下みたいな関係
でも家では


「不味い」

「ごめん(;´-∀-)」

「いつになったら上手になるの(怒)」

「仕方ないでしょ作った事無かったんだから
文句があるなら陽菜が手伝ってよ」

「陽菜は住んであげてるんだから作る必要がないです」


立場が逆転(笑)
会社でいじめられてる分家でやりかえしてる


「才加さんに教えてもらいなよ」

「分量とか教えてもらってるんだけどな(;´-∀-)」


で、また夜になると形勢逆転


「もうヤダ」

「駄目!まだ私が満たされてない」


何だかんだ上手くいってる私達
でもただの同居人?

だって告白されてないし
肝心の知り合いかもっていう所はまだ濁ったままだから






エリートなマイハニー 11

「おはようございます
今日はいつもより早くないですか?」

「なんかね一本前の電車に乗れたの」


朝から幸先がいい(бвб) 


昨日言ってたように大島さんの姿は無く
その代わりに机の上には一枚のメモ用紙が置いてあった


「えぇ〜陽菜一人で行くの」

「どうしたんですか?」

「午前中にあいさつ回りして来いって」

「大島さん仕事が無くても月に2回は顔を出してるみたいですね」


そう言えば何度か世間話だけして戻ってきたことあったっけ
何しに行ってるんだろうって思ってたけど
聞くとまた嫌味を言われそうで黙ってた



「でも絶対人に任せず自分で行く人なのに
小嶋さん一人で行かせるなんて
よっぽど信用されてるんですね」


陽菜が信用されてる?そんな事無いでしょ


「その情報間違ってるんじゃないの?」

「間違ってません!指原の同期が各部署にいて
毎月情報交換してるんですから」

「仲いいんだね」

「同期ですから」


またドヤ顔を見ちゃったんだけど(怒)


同期ってそんなに仲がいいの?
陽菜と大島さんも同期だけど知らなかったし
他に誰がいるのかも知らない・・・

別に学生じゃないんだし
同期で仲良く!
なんて望んじゃいないからどうでもいいんだけど


「行ってきます(бвб) 」

「小嶋さん何処へ行くの?」

「会社回りです」

「大島さんがいないのに?」


嘘でしょ!て驚いてる篠田課長


「大島さんに頼まれた所しか行きませんが
行ってきます」

「篠田もついて行こうか(汗)」

「一人でいけます!」


なんかバカにされてるみたいでムカつく
一度行った事のあるところだから大丈夫だっちゅうの(怒)


行く所行くところ今日は大島さんいないの?
と聞かれたり
丁度いい所に来た頼もうと思ってる事あったんだと
勝手に仕事が入って来たり(бвб) 


4社中2社で仕事を貰えた


「ただいま戻りました(бвб) 」

「お帰りなさい、なんかご機嫌ですね」

「仕事取って来た」

「え、凄い!」


と言うより向こうが勝手にくれたんだけど

課長に報告すると


「小嶋さんが午前中だけで2社の仕事を取ってきました」

「おぉぉぉ」


エヘン(бвб) 


「みんなも大島さんを見習うように」


・・・・・・ん?大島さん?


「コツコツと積み重ねるのも大切だと言う事です」

「はい」

「小嶋さんもご苦労様でした」

「はぁ・・・」


そりゃそうだよね大島さんの得意先だもんね


お昼まで10分ほどだし急ぐ仕事も無いから
ゆっくりしてたら戻ってきた大島さん


「お疲れ様でした(бвб) 」

「お疲れ、どうだった?粗相しなかった(笑)」

「しませんよ(怒)それに仕事貰ってきましたから」

「〇×社と△〇社でしょ」

「どうしてわかったんですか」

「まえに訪問した時それとなく誘導してたんだよね
ちょっと話に食いついて来ててそろそろかなーと思ってたから」


仕事の話してたっけ?世間話とか世論の事とかしか
しゃべってなかったと思うんだけど


「今日どうしても行きたかったんだけど
私の身体は一つしかないからさ

2・3日遅れるだけで仕事逃す事よくあるから
やっぱりタイミングが大事なんだよね(-∀-`) 」


さすがにエリートは違う
陽菜なんてタイミング全然わかんないもん


「小嶋さんがいてくれてよかったよ」


今褒められた?
ほら、やっぱり陽菜のおかげじゃん(бвб) 


「プレゼンどうでした?」

「まあまあかな、後は結果を待つのみ」


そう言いながら自信しかない顔をしてる


「陽菜が手伝ったんですから絶対に通りますよ」

「アハハハ心強いよ(-∀-`) 」


ほらその笑顔・・・・・

また胸が苦しくなる


「今日早く終わるから予定がないんだったら
豪華ディナーへいかが(笑)」

「丁度空いてます」


毎日空いてるけどね


「どこでもいいから探しておいて」

「はーい(бвб) 」


やっぱり今日は朝からいい日なのかもしれない

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