人生が変わる分岐点 エピローグ

「ん・・・もう無理って言ってる」

「だめだよ、今日は私が攻める日なんだから」

「何回したと思ってるの(怒)もう寝る、おやすみ」

「ちょっ、マジかよー」


あっという間に寝息を立て寝てしまった陽菜


「全然眠れない」


あれから三年の月日がたち私は大学四年生でただいま就活の真っ最中

え?遅いって?


教員免許を取ったから先生にはなれるんだけど
そうなると陽菜といられる時間が極端に少なくなるから
陽菜が自分のところに永久就職すればいいでしょってうるさい

でも陽菜とは対等でいたいから養ってもらうのはちょとね(;´-∀-)
とはいえ稼ぎは雲泥の差になるだろうけど(笑)

まあ、やりたい事がないから色々な仕事を見て回ってるんだけど
やっぱりこれと言って無いから悩んでる


眠れないときは携帯ゲームに限る(-∀-`) 



「んん・・・・眠れないの?」

「ごめん起こしちゃった?」

「トイレ」

「行ってらっしゃい」



裸のままベッドから起き上がりトイレへ行く陽菜の後姿を見送る


「はぁ・・・きれいだなぁ・・」


余韻に浸っているとプンプン怒った陽菜が戻ってきた




「もう、マークつけないでって言ったでしょ」

「服に隠れて見えないところだからいいじゃん」

「明後日ランジェリーの撮影があるんだからね」

「撮影?陽菜が着て撮られるって事?」



しまったっていう顔をする陽菜

あ、もうにゃんにゃんとは呼ばなくなって今は陽菜って呼び捨て(-∀-`) 
だぁ、そんなことはどうでもよくて


「まさかカメラマン男性じゃないよね?」

「そのまさかだけど・・・・ほらそういうのに慣れてる人だし
変な目で見られることないから安心して(汗)」


「・・・・・・・決めた!」

「何を?」

「私カメラマンになる!」

「へぇ?」

「そして陽菜を誰にも撮らせない」

「嘘でしょ(汗)」




(にゃんにゃんお絵描き上手だね
すごくかわいい(-∀-`) )

(そうかな)

(優子にもお洋服描いて)

(いいよ、優ちゃんにはどの色がにあうかなぁ〜)




この決断が将来どうなるかはわからない
でも、やってみないとわからない
起こってみないとわからない

それが人生だよね





おしまい


人生が変わる分岐点 17

「嘘だったって事!?」

「そうなるかな(;´-∀-)」

「ありえないんだけど(怒)」

「怒らないって言ったじゃん」

「ひどい、どれだけ心配したかわかってるの!
それにいつまで嘘をつき続けようと思ってたの!」

「それは・・・・ここを出ていくまで?」

「はぁ?何それ」

「だってにゃんにゃんは私の事嫌いだって思ってたから」

「嫌いだなんて一言も言ってないし」

「あれだけ無視されたりたまに話すときでさえ
顔を見ないんだよ、誰だって嫌われてると思うでしょ」

「それは・・・ごめん・・・」

「そんな素直に謝られたら調子狂うよ(;´-∀-)」

「だって顔を見てたら気持ちを抑えられなくなっちゃうんだもん」


だもんて、かわいいんですけど(-∀-`) 


「本当に私の事ずっと好きだったの?」

「うん」

「中学生の時も?」

「うん」

「まじか・・・・だったら言ってよ(;´-∀-)」

「思春期だったんだから仕方ないでしょ」

「私傷ついてたんだからね!」

「知ってる・・・・」

「あぁぁぁぁぁ10年間も勿体ないことしたんだよ
本当だったら毎年楽しい誕生日が迎えられてただろうし
お盆やお正月だって楽しい日になってたはずなのにぃ〜(怒)」

「過去のことはいくらボヤいても戻ってこないんだから
今から思い出を作っていこうよ(бвб)」

「切り替えハヤ(笑)」

「だからはい!」


そういって両手を広げる陽菜の胸に
仕方ないなぁと言いながら飛び込みキスをする


「これから毎日しようね(бвб)」

「ずーとしててもいいくらい」

「それはヤダ、唇腫れちゃう」

「もう腫れてるじゃん」

「うそ(笑)」



こんな冗談を言い合える日が来るなんて夢にも思わなかったし
今、頬やオデコじゃない唇にキスしてるんだよ?すごくない?




「あ、バイトはやめないからね」

「わかってる、でも陽菜といる時間を取れる程度にしてね」

「そういうにゃんにゃんも仕事で忙しいじゃん」

「来月から家でするからずっといるよ」

「そんなことできるの?」

「元々優子の部屋だったところを作業場にしてたから戻すだけ」

「え、私の部屋は?」

「一緒に寝るんだからもういらないでしょ」



この急展開に追いついていけるだろうか(;´-∀-)


「夏休みはまだまだのこってるから楽しみ(бвб)」

「何が楽しみなの?」

「ふふふひ・み・つ」


怪しい顔の陽菜に色々教えられたのはそれから三日後の土曜日の夜だった

人生が変わる分岐点 16

どうしよう・・・キスしてしまった

知らないお姉さんに好きだって告白されて
いきなりキスされたら誰だって引くよね?


今は顔を合わせられないからどこかへ行きたいんだけど
携帯も持ち歩いてるバックも寝室に置いてきてしまったから
優子が寝たら取りに行ってどこかで時間をつぶして会社へ行こう

あ、でも明日も休みとってたんだった・・・

まあ、無断出席?ならいいよね(笑)


「にゃんにゃん・・・」


優子が探してるけど出ていかない


「にゃんにゃん・・・・にゃんにゃんどこ?
怒ってないから出てきて・・・にゃんにゃん?」


怒ってる怒ってないの問題じゃなくて
これ以上嘘をつくのがつらいし
止まらなくなってしまいそうな自分が怖い


「にゃんにゃん・・・ここにもいないか」



パタン


ふぅ・・・出ていった


きぃぃい


「みーつけた(-∀-`)」

「どうして(汗)」

「昔よく押し入れに隠れてたでしょ」

「優子・・・・記憶が戻ったの?」

「出てきて」


手を差し出されそれをつかむとリビングへ連れていかれた


「夜だからコーヒーよりお水がいい?」

「カフェオレ」

「アハッ了解」



友達といるときに笑っていた優子の笑い方だ

優子の姿を見つけると隠れてその場からいなくなるまで
ずっと見つめていた思い出

・・・・陽菜ストーカーじゃん(笑)


「はいどうぞ(-∀-`) 」

「ありがとう(бвб)・・・じゃなくて記憶!」

「にゃんにゃんは私のことが好きなんだよね?」

「う、うん・・・」

「だったら私が何を話しても怒らない?」

「たぶん・・・・」

「落ち着いて聞いてね・・・実は」



それからゆっくりと話し始めた
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人生が変わる分岐点 15

優子はボーイッシュな服装が多い

お金がないからなのかもしれないけど
こういうのを着れば似合うしもっとかわいくなるのに

と思う服を実は作って置いてあった

記憶がないということは置いておいたら着てくれるかも

そういう願いを込めお風呂に入りに行くとき
部屋からその寝間着も一緒に持っていき
引き出しの一番上に置いておいたら着てくれた

陽菜が作った服を着てくれていると思ったらうれしくてさらに暴走

隣で寝られるだけでもうれしいのに
我慢できなさ過ぎて抱き着いてしまった


戸惑う優子

そりゃそうだよね知らないお姉さんに抱きしめられてるんだから

でも、もしかしたら明日記憶が戻るかもしれないじゃん
そうしたらもう二度とできないんだよ

だからこの機会を逃すわけにはいかないでしょ?

優子の鼓動が伝わってくるということは陽菜の鼓動も伝わってるよね?


「にゃんにゃん」

「ん?」

「にゃんにゃんもドキドキしてるの?」

「・・・・そうだよ、陽菜は優子のことが大好きだから」



記憶がないから言えたのかもしれない



「うそ・・・」

「優子だって陽菜のことが好きだったんだよ」



子供の時のことだけど嘘じゃないからいいよね


「えーともしかして両思いだったとか?
そんなわけないか、妹として大好きだったんだよね(-∀-`) 」

「違う!」

「え?」


勿論生まれたころは妹が出来たようでうれしかったけど
中学生になり登校もそうだけど
お昼休み必ず会いに来ていた優子が見れなくなり
離れている時間が多くなるにつれ
妹じゃない好きが芽生えていた所に
友達からの言葉でその気持ちを隠さないといけないんだと思った


会えば好きが出てくるからなるべく会わないように
塾へ行きだし会ってもなるべく顔を見ない様にした

我慢に我慢を重ねた十年間

考えるより先に行動しちゃっていた


大人になった優子とのキス・・・



放心状態の優子を見て我に返りその場に居れなくて部屋を飛び出した

人生が変わる分岐点 14

東京に戻ってから二日後の夕方優子が目覚めたらしいと連絡があった

すぐに駆け付けたっかったけど
今取り掛かっているのを置いていくことができず
会社に残り徹夜で仕上げ
朝電源が入ると同時に会社を出て家に帰り
シャワーを浴びて身支度を整え車に飛び乗る

途中どうしても眠くなり1時間だけ仮眠

優子の家に着いたのは11時を過ぎていた

そこにいた優子は顔色が良く元気そうで
何も変わっていなかった

ただ一つ、記憶がないのを除いては・・・・


どなたですかって言われたとき
何を言ってるのかわからなかった

放心状態の陽菜をおばさんが察したのか優子を部屋へ戻し
居間で説明してくれた


記憶がない?
陽菜のことだけじゃなくおじさんおばさんのこともわからない?

これって・・・・チャンスじゃん

いつも妄想していたことをあたかもやっていたかのように説明し
優子を東京に連れて帰ることに成功

記憶がないせいか車の中で話が弾む
いつもだったらこんな風に話してくれなかったから嬉しくて
どんどん出てくる嘘

そして

「にゃんにゃん」


優子の声で久しぶりに聞くにゃんにゃんという言葉になつかしさがあふれ出す

もう引き返せない

記憶が戻り陽菜の事が嫌いだったころに戻るまでは
幸せに浸っていたい

たとえその後部屋から出て行ったとしても・・・・


東京に着いたらバイト先へ行くという優子に又嘘をつく


「それなら陽菜が電話しておいたからもう行かなくても良いよ」


とっさに出たうそ、連絡先は知ってる
優子のことは全部把握してるから

食い下がる優子に遊ぶお金だけ稼いでいたと言った
まだ倒れるかもしれないから陽菜が全部出すとも


途中SAに入り軽食をとっている間に
バイト先に電話をし事故にあったため辞めると伝えた

多分携帯に連絡が来てたはずだけど
壊れてるから何も残っていないはず
壊れてくれてありがとう

優子は自分でって言ってるけど機械音痴なの知ってるよ
だからマンションに帰る前に携帯屋さんに寄って
新しい携帯を購入していたらマンションに着いたのが20時過ぎ


Uberを頼むと言ったら作ると言ってくれたけど材料がない

次の日買い物に行くというからいつものように一緒に行くとまた嘘をつく

優子の手料理が食べられるなんて夢みたい
何度もチャンスはあったのに断り続けたのは陽菜自身

だって一度甘えてしまったら我慢できなくなると思ったから


だからかな記憶のない優子に甘えて歯止めが利かなくなり

一緒に寝ていたと言って寝室に入れ
毎日眺めていた優子からのプレゼントを見せたのは・・・


陽菜が中二、優子が小五の時
陽菜の部屋に久しぶりに笑顔でやってきた優子
初めてお小遣いをためたお金で買ったかわいい猫の絵が描かれたハンカチを
誕生日プレゼントだと言ってくれた

その時たまたまいた友達がダサいと笑ったとたん
私の手からハンカチを奪い取り走って部屋から出て行ってしまった

友達の手前追いかけ無かったことを後悔したのは

夕食の時お母さんから優子が泣いて帰っていったと聞いた時だ


それ以来陽菜の誕生日に優子からプレゼントをもらう事は無くなった





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