好きにならずにいられない 14 最終話

「泣き過ぎ(笑)」

「だってー(。-∀-)」

「でも付き合うのは卒業してからね」

「えぇぇ!!何でだよ」

「そこは先生としてのけじめかな」

「キスしたくせに」

「あれは・・・事故?みたいな感じ」

「なんだよそれ(怒)」

「とにかく今までと変わりないようにね」

「無理!ニヤニヤする自信しかない」

「今までだってニヤニヤしてたから
通常運転(笑)」

「してないだろ」

「授業中とか、目が合うたびにしてたから(бвб) 」

「うそ・・・・(;´-∀-)」

「みんなは同じ方向向いててわかんないから助かってた」

「じゃー私の気持ちバレバレだったんじゃんか」

「そうなるね」

「なのに気づいてないふりするとか酷いよ」

「そんな子他にもいるから気にしてなかった」

「マジか・・・だれ、そいつの学年と名前教えて」

「知ってどうするの?」

「陽菜は私の物だって脅しに行く」

「はぁ・・・・全然わかってない」

「だってもしそいつの事
好きになったらどうするんだよ(怒)」

「あのね、ニヤニヤした顔を見て好きになると思う?」

「あぁ・・・でも私の事は好きになったんでしょ?」

「それは優ちゃんが毎日いそいそと通ってきたから」

「根性の勝利(-∀-`) 」

「あ、でも友達も大切だから
これからは毎日来なくてもいいよ」

「毎日通うに決まってんじゃん」

「でも思い出づくりしてるんでしょ?」

「それは他の時間にちゃんとしてます(-∀-`)
生徒と先生は今しか体験できないから
めいいっぱい楽しむ事にする」

「なんか怖いんだけど(汗)」

「今まで以上に好き好きオーラ出していくのでよろしく」

「うそ・・・」


卒業するまであと数ヶ月

先生と生徒プレイ(笑)は今しかできないんだから
めいいっぱい楽しむもんね

覚悟しててよ

小嶋先生(笑)



おしまい

好きにならずにいられない 13

優ちゃんが陽菜の事を好きだって言うのは
うすうす気づいていた

じゃ無かったら毎日ここへ来ないよね?


優ちゃんのコロコロ変わる表情
一生懸命陽菜の事を笑わそうとふざけた態度
毎日違う話題を持ってきて飽きさせないようにしてるの
全部全部わかってた

だからかな

少しずつ好きになって行ってたと思う
可愛いなって思うようになってた

ちゃんと気づいたのは文化祭の時
遅いよね(笑)

男装して人気者になってた時
凄くイライラしてこの気持ちって何かなって
考えた時すぐ嫉妬だってわかった

さっきはカッコ良かったのに
お化け屋敷に入って陽菜に捕まり
号泣しているギャップを見て
愛おしいってさえ思った

あぁ・・・陽菜
優ちゃんの事好きなんだってね

だから麻里ちゃんが野呂先生と婚約したと知っても
心からおめでとうって言えたんだ

なのに次の週からお昼に来なくなって・・・
授業でも殆ど目を合せてくれなくなって・・・

ドンドン胸が苦しくなってたのに
陽菜に彼女がいるから諦めた?

陽菜に彼女いたっけ?

ショートボブの可愛い子


その言葉で思い当たるのは一人しかいない



泣きそうな顔をして出て行こうとする優ちゃんを
後ろからそっと抱きしめた


「めてください!」

「やだ」

「同情は嫌です」

「同情なんてしてない」

「それでも離れて下さい」


そう言いながらも無理やり離れようとせず
じっと抱きしめられてる優ちゃん


「好きな子を抱きしめて何がいけないの?」

「彼女さんに悪いと思わないんですか」

「だから、彼女なんていないし」

「いたじゃないですか!黒髪のかわいい・・・」

「あっちゃん(бвб) 」

「そう、あっちゃん・・・・て、ほらいるじゃん(怒)」

「いるよ小嶋敦子、陽菜の可愛い妹」

「いもう・・・と?」

「陽菜の良き理解者で変な虫がつかないようにって
いつもついて来てくれるの」

「・・・・」

「妹にヤキモチ妬いてくれたんだね」

「だからって先生が私の事
なんとも思ってないって事には変わりないんだから
離してください」

「好き(бвб) 」

「へっ?」

「優ちゃんの事が好きだから離してあげない」


途端に肩が震え出し嗚咽が聞こえて来た


「うっ・・・うえっ・・・ううっ・・」

「だから毎日会いに来てね」


コクコク頷く優ちゃんの身体をそっと離し
反転させこっちに向けると凄い顔(笑)


「汚い(笑)」

「だっでぇー(泣)」


少しかがみ唇に軽くチュッとしてあげると
一瞬目を見開き
またクシャクシャな顔をして泣き始めた

好きにならずにいられない 12

コンコンコン



「どうぞ」

「失礼します」

「なんだ、大島じゃないか
ノックなんてするから生徒かと思ったぞ」

「私も生徒ですけど」

「アハハハそうだったな(笑)」

「ひどいよ野呂ちゃん(汗)」

「そういえば最近こなかったが
何かしてるのか?」

「仲間と友情を深めてました」

「今更か」

「今更でーす(笑)」


野呂ちゃんがいて安心したのもつかの間


「遅くまでいて小嶋先生に迷惑かけるなよ」

「え、もう帰るの?」

「ちょっと野暮用だ」


ガチャッ


「野呂ちゃん用意でき・・・・ゲ、ゆっぴー(汗)」

「え、篠田先生・・・えぇぇ!!?」

「あちゃーバレちゃった?(*`ω´)」

「バレちゃったじゃ無いぞ(汗)
いいか誰にも言うなよ」

「見返りは?」

「お前な」

「今から二人にしてあげるよー
ほら早く行こう」

「え?どう言うことだ」


いいからいいからと言いながら出て行った二人

そして沈黙がどれくらい続いただろうか


「篠田先生と野呂ちゃんが
付き合ってたなんてビックリアハッ(;´-∀-)」

「・・・・・・」

「でも先生は大丈夫か・・・・」

「どうしてそう思うの」

「だって、彼女いるでしょ?」

「彼女?誰の」

「小嶋先生に決まってんじゃん」

「て言うかなんで小嶋先生呼びなの?」

「それは・・・・先生だからだよ!」

「でも、今までにゃんにゃんて言ってたじゃん」

「それは・・・・
もうすぐ卒業だからケジメ!かな・・・」

「野呂先生の事はまだ野呂ちゃんて言ってた!」

「うっさいなぁー呼び出された用件早く言ってよ
私帰りたいんですけど!(怒)」

「・・・・私何かした?」

「え?」

「優ちゃんが嫌がるような事した覚えないんだけど」

「そ、それは・・・もうすぐ卒業だから
友達との時間を大切にしようと思って・・・」

「本当にそれだけ?」


はっきり言ってスッキリフラれよう
ウジウジしてるのは大島優子らしくないからね


「私、先生の事ずっと好きだった」

「・・・・・」

「あれだけアピールしてたんだから気づいてたよね」


コクンと小さく頷く先生


「なのに何の進展もないし・・・
そりゃそうだよね先生が好きなのは篠田先生だし
何ならショートボブの可愛い恋人がいるんだから
進展するわけないか」

「それ誰の事言ってるの?」

「誤魔化したって無駄だよ
あの日デートしてたじゃん
あ、もしかして篠田先生に失恋したから
やけになって遊んでた?(笑)」

「はぁ?そんなことするわけないし」

「まあ、私も失恋したって事
失恋したのに普通の顔して通えるほど
私メンタル強くないんで」

「・・・・・」

「と言う事で失礼します」


椅子から立ち上がりドアへ歩いて行こうとしたら
後ろから抱きしめられていた



好きにならずにいられない 11

あんなベッタリを見せつけられて
いつも通りでいれるわけがない

篠田先生には片想いで
向こうは可愛い後輩止まりみたいだったから
もしかしたら大島さんにもチャンスある?

な〜んて思っていた私がバカだった

そうだよね・・・いるよね・・・

それからお昼休みに準備室へ行くのを辞めた


「みーちゃん一緒に食べて〜」

「あれ、今日は行かないの?」

「これからは教室で食べることにした
だってみんなと一緒に過ごすのも
あと少ししかないじゃん(-∀-`) 」

「今更言うかね(笑)」

「いいよ、ダメなら一人で寂し〜く食べるから」

「誰も入れないとは言ってないでしょ(汗)」

「だからみーちゃんすきー♪」

「はいはい、今日から優子も一緒に食べるって」


グループであろう数人に声をかけてるみーちゃんに
心の中で手を合わせておいた


その週の科学の授業は
極力目立たないように静かに過ごす.

大好きだった実験もみんなに任せ
自らメモを取る役目を引き受けた

週終わり、みーちゃんからの呼び出しで
帰りにマックへ


「何があったのか聞いてあげるから
掃き出しちゃいな」

「ありがとう・・・でも言えない」


説明すると言う事は小嶋先生の事も
ばれちゃうと言う事だから


「小嶋先生となんかあった?」

「ん・・・・失恋した、かな」

「え、告ったの?」

「するわけないでしょ」

「だよね・・・じゃー先生に恋人いたとか?」

「・・・・・・」

「わぁ、図星か・・・仕方ないよ
あれだけ綺麗なんだから
彼氏の一人や二人いてもおかしくない」

「二人いたらダメじゃん(笑)」


それと、彼氏じゃないけど・・・


「え、もしかして学校にいる?」

「いない、たまたま街で見かけたんだ」

「そっかー秋元先生ならお似合いかなーて思ってたけど
同じ学校だと何かと面倒だもんね」


学校に片想いの人ならいるけど・・・


「よし、今日はみーちゃんの奢りだ(ΘωΘ) 」

「奢りってこれ自分で払ったやつじゃん」

「あ、そうだった(笑)」


二人で笑いあう


みーちゃんがいてくれてよかった

もう小嶋先生の事は諦めよう
そう思ってたのに




「放課後準備室へ来て」
「待ってるから」


どうして放っておいてくれないんだろう

生徒としてしか見てないくせに
元気がないからって呼ばないで欲しい

よし、いい機会だからはっきり言おう

もうここへは来ませんと・・・・

好きにならずにいられない 10

「あ、小嶋先生!」


バサッ!


いきなり後ろから声をかけられ
教材を落としてしまった

でも陽菜は見逃さなかったよ
その声を聞いた大島さんの驚いた顔と
一瞬下がった眉毛を


「大丈夫ですか(汗)」

「もう、急に大きな声出したらびっくりするでしょ」


床にしゃがみ教材を拾っていると
誰かが手伝ってくれて


「ありがとう」


立ち上がり顔を見る


「大島さん・・・・」

「アハッ、先生にしたら珍しいね
あ、二回目か」


そう言って微笑んでるけど
全然笑えてないから


「放課後準備室へ来て」

「・・・・私何かしました?」


どうしてそんな事を言ってしまったんだろう
言ってしまってからしまったって思ったけどもう遅い
何か理由を見つけないと(汗)


「この前の実験のレポートで気になったところがあるから」

「・・・・・よく出来ましたのはんこ
押してありましたけど・・・」

「それでも気になったの!」


つい大きな声で怒鳴ってしまう


「わかりましたから落ち着いて(;´-∀-)」


「待ってるから」



最後の一言はいらないよね?


困った顔をしながらも


「早く戻らないと次の授業始まりますよ」

「え、ほんとだ(汗)」


慌てて準備室へ戻り時間割を確認

次は二年生の授業があったんだけど
どうして知ってたんだろう・・・

自分の授業の用意をしたかっただけなのかな?

きっとそうだよね
だって二年生は校舎が違うから
知らないはずだもん・・・

ダメダメ考えてる時間無い
早く準備して行かなきゃ(汗)


準備室を出ると同時にチャイムが鳴ったから
いつもより早足で教室へ向かった

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