「あ、小嶋先生!」


バサッ!


いきなり後ろから声をかけられ
教材を落としてしまった

でも陽菜は見逃さなかったよ
その声を聞いた大島さんの驚いた顔と
一瞬下がった眉毛を


「大丈夫ですか(汗)」

「もう、急に大きな声出したらびっくりするでしょ」


床にしゃがみ教材を拾っていると
誰かが手伝ってくれて


「ありがとう」


立ち上がり顔を見る


「大島さん・・・・」

「アハッ、先生にしたら珍しいね
あ、二回目か」


そう言って微笑んでるけど
全然笑えてないから


「放課後準備室へ来て」

「・・・・私何かしました?」


どうしてそんな事を言ってしまったんだろう
言ってしまってからしまったって思ったけどもう遅い
何か理由を見つけないと(汗)


「この前の実験のレポートで気になったところがあるから」

「・・・・・よく出来ましたのはんこ
押してありましたけど・・・」

「それでも気になったの!」


つい大きな声で怒鳴ってしまう


「わかりましたから落ち着いて(;´-∀-)」


「待ってるから」



最後の一言はいらないよね?


困った顔をしながらも


「早く戻らないと次の授業始まりますよ」

「え、ほんとだ(汗)」


慌てて準備室へ戻り時間割を確認

次は二年生の授業があったんだけど
どうして知ってたんだろう・・・

自分の授業の用意をしたかっただけなのかな?

きっとそうだよね
だって二年生は校舎が違うから
知らないはずだもん・・・

ダメダメ考えてる時間無い
早く準備して行かなきゃ(汗)


準備室を出ると同時にチャイムが鳴ったから
いつもより早足で教室へ向かった