優子
陽菜に逢えてうれしくて飛びついたら怒られた・・・
シュンてしてたらおでこにチュッてされてえっ!?て思って
顔を上げたら今度は口に・・・
触れるだけの軽いキスだったけど恥ずかしくて赤くなっちゃった
あんまり長く居れないからギュって抱きしめてくれて
「頑張れよ!」
頭を撫でてくれてスタンドに戻って行った
なんか心が軽くなった気がする
トラックに出ると有名な選手が沢山いて、
みんなピリピリしてる・・・
握手してほしいけど、終わってからの方がいいよね
スタートの合図とともに一斉に飛びだす
自分のペースで・・・でもペースが凄く早い
真ん中あたりをキープしてるけど、離され過ぎても追いつけなくなるから
少しペースを上げる
今日は調子がいいから大丈夫だよね
’離されんなー’
あはっ 陽菜の声だ♪ 普段大きな声なんて出さないのに・・・
走りながらニヤニヤしちゃってるかも
うん、体が軽い!もっといけそうな気がする!
今日は早めに仕掛けようかな、野呂姉を見ると
うん!て、頷いてくれたから、行っちゃえ〜
ペースを上げて行くとあっという間に先頭に追い付いた
他の選手は結構息が上がっていてしんどそうかも・・・
二週ぐらい後ろについて走り、一気に追い抜き後ろを気にせづ
どんどんペースを上げる
気持ちいいなー 野呂姉を見ると親指を立ててgoodのサイン
行けるところまで行こう!
最終周を知らせるベルが鳴ると
’優子行け〜! ’ 陽菜 行っちゃうよ!だって気持ちいいんだもん
周回遅れの人を抜かしてどんどん前へ!
あっ、もうゴールしちゃう・・・まだ走れるのに・・・残念だなー
なーんて思いながらゴールテープを切ると
ワアァァァ!!! 凄い歓声が起こったから
他の競技で記録でも出たのかな?高跳び?幅跳び?
軽く流しながら野呂姉の所に行くと
「凄いよ優子!大会新記録更新じゃん!てか、日本記録更新だよ 」
えっ? 私だったの?
頭をガシガシされて
「大会本部に挨拶に行っといで」
そのまま本部の前に行き一礼すると寛平ちゃん(野呂姉のマネ)が
凄い拍手をしてくれて、ちょっと恥ずかしかった。
野呂
後10分でスタートか・・・
「そろそろスタンドに行くから頑張れよ!」
「はい(-∀-`) 」
うん、いい顔してる
上に行くと
「あっ先日はありがとうございました 」
「いえ、こちらこそ・・・優子の子守ご苦労様です 」
「楽しんでさせてもらってますよ 」
「アハハハ!」
パン!!
「始まりましたね!応援しましょう!」
うん、いい、位置取りだ 先頭結構とばしてるな・・・
焦るなよ優子!
「優子あそこで大丈夫なのか 」
「ハイペースのレースになってるからね、このまま行けば
凄い記録が出るよ!」
「でも、今10番ぐらいだぜ 」
「まあ、後半見てて徐々に上がって行くから 」
5千を過ぎたあたりからペースを上げて行く優子
7千で先頭をとらえた、相手は相当ばててきてるよ
ちょっと早い気がするけど調子よさそうだし・・・行け優子
一気にスパートをする優子に誰もついていけず最後の2千mは
独走状態!
大会記録を20秒も更新して優勝!
ワールド記録に後18秒だった
「これで世界選手権に出れるのか?」
「そうだよ、メダルも射程圏内に来たね 」
終わったばっかりなのに元気に走ってくる・・・
「野呂姉!凄く気持ちよかったよ 」
「見てて分かったよ、みんな苦しそうなのに一人だけ楽しそうに
走ってるんだもんなー」
「だって、苦しいけど楽しいんだもん 」
「あはは、私にはわからないけどね、とりあえずダウンしといで!
表彰式終わったらマッサージするから」
「はい 」
家族には
「表彰式が終わったら先に戻っておいてもらえますか
軽く体をほぐしてから帰りますので」
「俺は待ってる 」
「中に入れないし、先に帰っててあげて、じゃないと優子が気にして
ゆっくりできないと思うから」
「ちっ・・・わかった 」
明日一日空くけど明後日が5千mだから疲れをとっておかないといけないからね
陽菜
会場に着いたら「優子に会いに来てあげて!」てトレーナーに言われた
言われなくても逢いに行くッちゅうの
声をかけると嬉しそうに飛びついてきやがって
凄い勢いだったからよろけちゃっただろ・・・・かっこ悪い
「危ないだろ!」
怒ったふりしてごまかしたけど
「ごめん・・・」
眉をハの字に下げて子犬みたいにシュンてしてる・・・
余りにも可愛すぎてチュってキスしたら今度は照れてるし・・・
夫婦って言うよりまだまだ恋人同士みたいに見えるよな俺達
すぐに別れてスタンドに行くと優子の両親も来ていておやじ達と話していた
「おはようございます!」
「おお、陽菜君おはよう!」
「一昨日、トレーナーも一緒に食事に行ったらしいですね」
「そうなんだよ、優子が無理やり連れてきたみたいなんだけど
これが結構話が合ってアドレスまで交換しちゃったよ 」
嬉しそうに話すお兄さん
優子から電話で二人を引っ付けようと思う!て聞いた時は無理だろう
ていったんだけど・・・これはもしかしたら、もしかするかもな
他愛もない話をしてると、選手たちがトラックに出てきて
アップしだした
こっちに気づいて手を振って来たから振りかえすと
ニコッと笑窪を作って微笑むとまたアップに集中しだす
なんか俺まで緊張してきたし・・・
爺は大会スポンサーらしく、下のテントで見てやがる
・・・・ふん、上の方がよく見えるもんね
今日と明日は爺の家で世話になる
おやじは煩いくらい粗相のないようにと言い続けやがるし
オレだってもう大学生だぞ
それぐらいわかってるからちゃんと出来るし・・・・
たぶん出来る・・・
出来ると思う・・・事にしよう(бвб)
優子
昨日の夜は知らないうちに寝ていて、
朝起きたら上を向いて布団をかぶって寝ていた・・・野呂姉ありがとう
今日は陽菜達が応援に来てくれる
平日だから他のみんなは来れないけど・・・お義父さんお義母さん陽菜
うちの両親とお兄ちゃんは会社を休んで来てくれる
だから頑張らなくっちゃ
レースは11時から!
昨日よく眠れたおかげで今日は調子がいい
なんだかいけそうな気がする
9時に会場入りしてゆっくりしていると
「優子! 」
「 ・・・・陽菜?」
走って行って飛びつくとしっかり受け止めてくれて
「危ないだろ(怒) 」
「ごめん・・・ 」
「バーカ、怒ってないよ 」
チュッ!軽く触れるだけのキス・・・///
「頑張れよ!でも無理すんな!」
「うん!ありがとう♪ 」
「スタンドから応援してるからな 」
陽菜に逢ったら緊張がどこかへ行っちゃったみたい
「優子そろそろ、体ほぐしときなよ!」
「わかった! 」
高校の大会とは違って相手は社会人や大学生ばかり
高校生は今回私一人見たい・・・・みんな速そう (汗)
「優子、ストレッチしてあげるからおいで」
「野呂姉はあの中で知ってる人いるの?」
「いるよ!あの子はオリンピック出てたし、あの子は世界選手権に出てたね」
「凄い人ばっかりだね・・・」
「でもね、みんな年齢がちょっとね・・・今年のシーズンベストは
優子が一番だよ 」
「えー知らなかった 」
「優子は自分のペースで走ればいいからね
相手のペースに合わせたらだめだよ」
「離されても?」
「優子は後半に強いから、初めは真ん中ぐらいをキープして
余裕があるようなら早めに行っていいけど一応合図してくれるかな」
「わかった、野呂姉を見るから!」
どきどきって言うよりわくわくしてきた
みんながどんな走りをしてくるか楽しみだなー
優子
「ただいま〜♪」
「お帰り(бвб) 」
♪(-∀-`) ♪
「どうしたの?なんか嬉しそうだけど」
「エヘヘ、聞きたい?」
「・・・・べつにいい(бвб) 」
「へぇ?なんでだよ(怒)聞きたいだろ?な?」
「仕方ないから聞いてあげる(笑)」
「チェッ・・・まあいいや
なんと俺!篠田優子は
明日からジョギングを始めていい事になりました(-∀-`) 」
「そうなんだ、よかったね」
「えっ!?それだけ??」
「他に何があるの?」
「やったね優ちゃんおめでとう!て抱き付くとか
おめでとうチューとかあるだろ」
「ハイハイ」
「いやいや、ハイハイじゃねえし(怒)」
「それは完璧に治った時に取っとく(бвб) 」
「俺が復活する日は朝から晩まで陽菜を色んな体位で
攻めてだなアンアン言わせまくって・・・・・
すいません、調子に乗りました・・・」
「バカな事言ってないで早くご飯食べよ
陽菜お腹すいたし」
「はーい」
チェッ、もう少し喜んでくれてもいいじゃん
大人ぶりやがって(怒)
「なんか言った〜」
「いえ、何も言ってません」
普段は大人の振りしてても
エッチしてる時は俺の下で
気持ちい―とかもっとーとか言ってアンアン鳴いてるくせに
でも、あのエロい顔と体は大人な陽菜にしか無理だよな〜(-∀-`)
「・・・妄想しながら気持ち悪い顔した変態さんは
出て行って下さーい(бвб) 」
「ど、どこにいるんだそんな奴(汗)」
「陽菜の目の前の人でーす(бвб) 」
「頂きます・・・・」
くそー結婚したら絶対亭主関白になってやるからな!