一話へJUMP

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あなたに出会えて  始まりは突然に   40

コンサートも無事終わり、次の日、二人で秋元先生に呼ばれた

「優子君の事を少し調べてみたんだが、おばあさんが亡くなってから
健康保険には入ってなかったし、中学を卒業と同時に住民票も外されていたよ」

うな垂れてしまった優ちゃん

「やっぱり私は・・・・この世に存在しないんですよね 」

「死亡届が出されたわけじゃないからもう一度取る事はできる
もう18歳になっていて自分で持つことが出来るからそれでいいかい?」

「はい!お願いします」

「今、小嶋君と住んでいるんだったよね?」  

「・・・・はい・・」

「ちょっとそれはまずいかもしれない

「どうしてですか、今日まで何も言われなかったのに(怒) 」

「今はまだ知名度も低いが、これからはそうもいかなくなるからね」

「でも、優ちゃんまだ一人だと・・・・それに陽菜も・・・」

「AKBは恋愛禁止なのは知ってるかい?」  

「・・・はい」

「バレたら守ってやれないぞ」  

「それでもかまいません!」

「こじぱ!だめだよ(汗) 」 

「いいの、陽菜は優ちゃんと出会えて変れた、
チームKううんAのメンバーだって
優ちゃんと出会ったから今があるんだよ」

「別々に暮らしても活動は一緒だし、会えるから我慢するよ」

「陽菜は我慢できない!
 優ちゃんは陽菜のビタミン剤なのいなくなると弱っちゃう」

「そうか、わかった、では同じマンションに部屋をもう一つ借りればいい
それなら一緒に出てきても大丈夫だろ?」

「でも、私、そんなにお金持ってません・・・」

「先行投資と言うことにしといてあげるから 」 

「ありがとうございます」

部屋を出て

「よかったね優ちゃんこれからも宜しくね」

「こじぱ! 出会ってくれてありがとう、大好き♪ 」

「陽菜も大好きだよ 」

優ちゃん、あなたに出会えてよかった



fin


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あなたに出会えて  始まりは突然に   39

あなたに出会えて  始まりは突然に   38

優子  


チームKの公演が終わると

「優子、今日ご飯食べて帰ろうぜ 」

「佐江ちゃんごめん、お金あんまり持ってないし
帰ったらこじぱがご飯してくれてるから 」

「にゃんにゃんにはもう言ってあるし、めっちゃ安いから大丈夫だよ 」

「でも・・・」

「才加、有華、野呂ちゃんめーたんも行くから行こうぜ 」

「じゃーこじぱにメールしてみる」 

「いいって、佐江がOK貰ってるんだから」

「うん・・・・でも・・・」 

「じゃーみんなで出発 」

佐江ちゃん凄いご機嫌なんだけど、食べたらすぐ帰ろー、こじぱに早く会いたいし

歩いて行くと、どう見ても安く見えないんだけど

外観が凄くおしゃれだし・・・

「佐江ちゃん、ここムリだよ 」

「大丈夫、大丈夫、佐江に任せて 」 

「でも・・(汗) 」

「さあ入って入って 」

背中を押されて一番に入って行く

「お待ちしておりました、こちらへどうぞ」

奥の部屋に案内される

ドアの前に立って

「佐江ちゃん!」

後ろを振り向くと誰もいない

「すいません、他のみんなは?」 

「お手洗いじゃないですか?」

五人で?まさかいっぺんに? 

「どうぞお入りください」

ドアを開けられると中は真っ暗で

「えっ?」

と思ってためらったいると
ドンと押されて中に入れられドアを閉められた

こっ怖いよーと泣きそうになった瞬間明かりがついてパンパンパン!

クラッカーが鳴り驚いてしりもちをつく

「優ちゃん、ゆっぴー、優子、おめでとう! 」

すぐに理解できず口をポカンと開けているとこじぱが来て立たせてくれた

「遅くなったけど、優ちゃんのバースデーパーティだよ(бвб) 」

まだ頭が回らなくてボーとしてたらこじぱに腕を引っ張られて

「ここに座って」

目の前には大きなケーキが置いてありロウソクに火をつけて
みんなが歌ってくれてロウソクを吹き消した

目から涙がどんどん溢れてきて

「みんな・・エグ・ありがとう・・・ヒクッ・・うれじい」

「ゆっぴーこれは篠田からのプレゼント」

「これは敦子から!」

「これは・・・」

みんな1人ずつプレゼントを用意していてくれた・・・誕生会なんていつぶりだろう・・・

小さいころお父さんとお母さんとしたかすかな記憶だけ・・・

しゃべる事が出来ないくらい泣いた

「じゃー乾杯するよー」

「そうそう早く食べよう

「敦子は食べる事ばっかりやん」

バチン!

「みなみ嫌い(怒) 」

「あつこー(汗) 」

笑いが起こる

陽菜はうっすら涙を浮かべ、私の頭を撫でながら

「よかったね、仲間が沢山できたね 」

て言うからまたまた泣いちゃって

帰るころには目がパンパン

マンションに帰ると陽菜からのプレゼントだよって言って

リボンを巻いたこじぱがお風呂場から出てきた

ビックリしたけど初めてこじぱを抱くことが出来て凄い幸せだった

そのあとはなぜか頂かれちゃったんだけどね(´-∀-)アハッ(´-∀-)

あなたに出会えて  始まりは突然に   37

CDが発売されて初めてのTV出演

陽菜たちは1段目優ちゃんは2段目、
しゃべるのはたかみなとあっちゃんと数人

歌はすごく緊張しちゃった

楽屋に帰って来て

「優ちゃん凄く緊張したね(汗) 」 

「私どこ向いていいか分かんなくて、ずっとこじぱを目で追ってたかも」

「そっかーテレビ初めてだもんね」

教えるの忘れてた

「えーとカメラは・・・・」

終わっちゃったけどこれからの為に一通り教える

ジュースを飲みながら

「そういえば優ちゃんの誕生日っていつ?」

「えーと・・・17日」  

「何月?」  

「10月」

「ブゥッー」

「汚いよこじぱ(汗) 」 

「なっなんで言わなかったの?」

「だって・・聞かれなかったから・・・ 」

「事務所からプロフィール聞かれた?」 

「何も聞かれてないよ?」

きっと急な加入だったから忘れてるのかも

「プロフィール聞かれたらなんて答えればいいかな・・・」  

そっか・・・

「おばあさんたちとはどこに住んでたの?」  

「栃木県だったと思う」

「じゃー出身は栃木でいいんじゃない?」  

「うん・・・」

「血液型は?」 

「B型 」 

「身長は?」

「中学以来図ってないからわからない・・・」

そう言えば保険証とかどうなってるんだろう・・・身分証明書無いよね

「保険証とかどうなってるか知ってる?」

「病院とか行って無いからわかんない」

「一度も病気してないの? 」

「親戚の家にいる時は怪我はしなかったから・・・風邪とかは薬飲んだり
ひどいときは隔離されてた」

・・・・一度支配人に相談してみなくちゃ

その日のうちに仲のいいメンバーにメールを回し明後日優ちゃんの2週間遅れの
バースデーパーティをすることにした

次の日公演が終わってから優ちゃんと支配人の所に行って
優ちゃんとの出会いから親戚にDVを受けて逃げてきたこと
今は陽菜の家に一緒に住んでいる事、全部じゃないけど
言えることだけ話すと、黙って聞いていた支配人が

「そうか・・・優子の事は一度調べてみるよ、でも一緒に暮らしているのわなー・・・
メンバーは知ってるのか?」

「遠い親せきになっているので知ってますよ」  

「そうか・・・」

少し考え込んで

「秋元さんにも話していいかな」 

「はい」

「今は3日後のコンサートの事だけ考えて頑張ろう」

「はい 」
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