キングとクイーン 16

「は、陽菜何するの(;´-∀-)」

「恋人がする事は一つしかない(бвб) 」

「あ、え?ちょっんっ(汗)」


口を口で塞がれ目を閉じると申し訳なさそうに服の中に入ってきた手


「んっ、待って陽菜(汗)」

「やっぱり嫌なの?」


そんな悲しそうな目で見ないでよ


「クイーンがキングを襲うとか無いから」

「でも・・・」

「だから」


体勢を入れ替え


「私が陽菜を襲う(-∀-`) 」

「優子・・・・」

「初めてで上手くできないかもだから
色々教えてください(汗)」

「陽菜だって初めてだし」

「うそ・・・・・彼氏とかいなかったの?」

「中学の頃はいたけど
キスされた時気持ち悪くてすぐ別れた」

「なんか・・・可愛そう(;´-∀-)」

「だって、ファーストキスだったのに体触って来たんだよ
あり得ないし(怒)」

「いや、好きだったら自然な現象で(;´-∀-)」

「大切なファーストキスだよ?
もっとロマンチックなシチュエーションでしたいじゃん」


したいじゃんて・・・・そんなロマンチストだったの?


いやちょっと待って・・・


「私のファーストキス、さらっと奪われたんだけど(汗)」

「誰に?」


それ素で聞いてますか?


ゆっくり指差すと


「あぁ・・・・そうだったっけ?(бвб)」


すご〜くとぼけてるよね
気がついてるのにとぼけてるよね


「止めた」

「え!?どうして」

「お互い初めてなんだからもっとロマンチックにする」

「ロマンチックに?」

「それに私の怪我完治してないからまだ痛いし
だから・・・・、二人っきりでデートしよ」

「嬉しいけど危ないよ」

「だったら少し遠くへ・・・・そうだ旅行しよう(-∀-`)」

「二人で旅行・・・・・」

「嫌かな(;´-∀-)」

「ううん嬉しい(бвб)」

「善は急げだから今週末どう?」

「そんなすぐ取れるの」

「私に任せて(-∀-`)」

「うん」


スマホを取りいろいろ調べて
どこにしようか迷っていると


「つまんない(бвб)」

「え?」

「ずっとスマホ見てるとかありえないし」

「いや、だって旅行の事を(;´-∀-)」

「それでもつまんないの!」

「フフフフ」

「なに」

「クイーンと思えないね(笑)」

「今は家だもん(бвб)」

「ねえ、お姉ちゃんと二人っきりになったことなかったの?」

「優希さんと?う〜んどうだろう
たぶんいつも麻里子がいたと思う」


そうだよ、麻里子が問題だった
麻里子は多分・・・陽菜のことが好きだから

救いはそれに陽菜が気づいてないこと

もし気づいたらどうなるんだろう
今までずっとそばにいて陽菜を守ってたのは麻里子で
陽菜も麻里子を信頼していて
誰にも見せれない姿まで見せてるし・・・・

これってやばくない?(;´-∀-)


もし気がついて意識しだしたら好きだった・・・なーんて展開あるよね


「ねえ、麻里子のことどう思う」


私何聞いてんだ(汗)


「どう思うってどういう意味?(бвб)」

「え、いや、隣に住んでるしさずっと一緒に居たわけでしょ(;´-∀-)」

「もしかして・・・・麻里子が好きなの?」

「え、違うよ今まで陽菜を守ってきてくれたからさ
これからは私が守るんだけど(-∀-`)」


「そうだよね・・・・・麻里子が居なかったら
陽菜はクイーンなんて出来てなかったんだもんね」


なに墓穴ほってんだよ〜私のバカァー(涙)



キングとクイーン 15

中はまだ電気はついていなかったけど
外の通路の電気で玄関先が見える


「・・・・・一人暮らしなんだよね?」

「う・・・・ん」

「靴多いね(汗)」

「・・・・・・・・」


電気のスイッチを入れ今度は先に入っていく陽菜の後からついていく

リビングのスイッチを入れると


「・・・・・・・・・ど、泥棒?大変だ(汗)」

「違う!これが普通なの!」

「・・・・・・・・」

「ほら、呆れてるじゃん(怒)」

「呆れてないよ何処から片付けようかなってシュミレーションしてただけ
私片付け得意だから任せて
陽菜は・・・・そうだな、お風呂入れといてよ」

「うん・・・・・」


バスルームへ行ったのを確認して


「さーてと・・・頑張れ優子」


気合を入れ動き出す

雑誌と洋服は一箇所に固め
洗い物はキッチンへ運び
ゴミも固めておく


「陽菜ゴミ袋ある?」

「キッチンの何処かにある」


バスルームから返ってきた返事


開けさせてもらいまーす

キッチンの引き出しや開きを開けていくと


「あった」


新しいけど使ってないのかな(汗)

ペットボトルとお菓子の袋を分けて入れていっていると


「わぁ、床が広い」

「洋服はわかんないから洗濯するものと
しないもの分けて」

「わかった」


これは・・・・・いつ着たかな
とか言いながら分けていってて笑う

いつものクイーンの貫禄が何処かへイッちゃってて
どう見ても年上に見えない陽菜

「かわいい(-∀-`)」

「え?」

「いつもそうやって肩の力を抜けばいいのに
素の陽菜のほうが可愛いよ
あ、いつもは美人さんだけどね(笑)」

「クイーンという立場上バカにされないようにしなきゃいけないから」

「じゃー私の前だけは気を抜けばいいよ」

「・・・・・嫌いにならない?」

「どうして嫌いになるの
こんなに可愛いのに(-∀-`)」

「・・・・(бвб)」


顔を赤くして照れてる陽菜を無性に抱きしめたくなって
近寄って後ろから抱きしめた


「優子・・・私の事好きなの?」

頭の中覗いたはずなのに覚えてないのかな


「好きじゃなきゃ恋人制度なんて
キングになった時点で廃止してる
陽菜こそお姉ちゃんに言われたから私をキングにして
恋人のフリしてたんでしょ」

「違うよ、陽菜は・・・」

「お姉ちゃんの事が好きだったんだよね」

「優希さんも優子と同じで1年生の時からキングだったから
陽菜が入学した時にはみんなのあこがれの存在で
年上のクイーンともお似合いだったから誰も入るスキがなかった」

「先代クイーンが卒業して
今度は陽菜がお姉ちゃんのクイーン兼恋人になった」

「陽菜は平凡な、ううん全然目立たない女の子だった
あの夏の日までは・・・」

「あの夏の日?」

「始業式の日休み癖が抜けなくてボーと歩いてたの」

「・・・・・・」

「そしたら誰かとぶつかっちゃって倒れた勢いで頭を打ったみたいで
気が付いたら保健室で寝ていて
目の前には憧れの人の顔があって
また気絶しそうになっちゃった(笑)」

「・・・・・・・」

「それからすれ違うたびに声をかけてくれるようになって・・・
そうなると黙ってない人も沢山いるわけで」

「いじめられたの?」

「うん・・・・まあ、そのおかげで今の能力が身に付いたんだけどさ(笑)」


辛そうに言うから理由は聞かないでおいた


「始めて変身した時近くにいた優希さんが駆けつけてきて
陽菜の事を止めてくれてたのに
変身すると見境いが無くなっていて
優希さんを手にかけちゃったんだ」

「お姉ちゃんはどうなったの」

「何かつぶやいたまでは覚えてるんだけど
その後意識が無くなって・・・
気が付いたらまた保健室で寝てた(笑)」

「まだキングとクイーンじゃなかったのに
お姉ちゃんは大丈夫だったの?」

「わかんない、その時は優希さんは居なくて
代わりに四天王の人が居たから」

「もしかしたら倒れてたのかな」

「そうかもしれないそれから数日は姿を見なかったから・・・
でもその後からだったと思ういじめがなくなったのは」

「お姉ちゃんが止めさせた」

「うん、で
その年の冬なんだクイーンとして迎えに来てくれたの」

「まだ先代のクイーンがいたのに?」

「そう、三年生は年が明けると殆ど学校に来なくなるから」

「で、恋人同士になった」

「恋人か・・・・
大切にはしてくれてたけどそれ以上の関係にはならなかった
初めはやっぱり噂だったんだって思ったけど
真実がわかったのはまた変身して
陽菜を止めるために優希さんがわざと頭を覗かせた時

今でも覚えてる先代クイーンとの映像を・・・
でもね、陽菜が好きだよって言う言葉に嘘はなかったんだ
愛しい気持ちが流れ込んできたから
ただ、二番目だっただけ」

「陽菜・・・・
私はお姉ちゃんの代わり?」

「ちがう!」

「性格は正反対だけど顔は似てるもんね」

「だから違うって」

「そうじゃん、だってずっと好きだったんでしょ?
でもお姉ちゃんから妹を頼むって言われて仕方なく・・・
見てみたらそっくりで・・・だから代わりに」

「優子の事は二年前からしってた!
キングが外に出る時は必ず見守ってたって言ったでしょ」

「あ・・・・・・」

「始めは妹だからって甘えてる優子が嫌いで
隣は陽菜の場所なのにって思ってた」

「やっぱり・・・」

「最後まで聞いて」

「・・・・・」

「でも、バカな事して優希さんを喜ばせてる姿とか
映画へ行けばボロボロ泣いてクシャクシャな顔して出て来るところとか
お化け屋敷に入れば怖いって叫んで抱き付いてる所とか」

「悪い所ばかりじゃン・・・」

「それが愛しさに変わっていって
いつの間にか優希さんじゃなく優子を見てる自分がいたの」

「うそ・・・」

「多分優希さんも気づいてたんだと思う
だから優子をキングにと助言してくれた
みんなに陽菜への不信感を抱かせないために」

「そっか、陽菜がこんな私をいきなり指名したら
みんななんでだってなるもんね」

「でも優子はちゃんと答えてくれた
今では麻里子の次に強くなったもん」

「エヘッ陽菜に褒められると嬉しい(-∀-`)」

「だから」

「えっ!?」

「本当の恋人になろう」


そう言ってソファーに押し倒された

キングとクイーン 14

陽菜、陽菜・・・・陽菜

頭の中で陽菜の名前を繰り返し叫ぶ

その間も昔からの映像が頭を巡っていて・・・

お姉ちゃん助けて・・・・・お姉ちゃんお姉ちゃん!

はるなぁー!!


「う・・・うわぁぁぁぁ」

「キング(汗)」


やっと額から手が離れると
倒れ込みそうになるのを麻里子に支えられ踏みとどまる


「ハァハァハア・・・・・・はる・・・・な」

「ゆぅ・・・・・・・・(бвб)」


そのまま前のめりに倒れてきたからしっかり受け止めた


「うっ・・・」


傷に響いたけど落とさないようにしっかり抱きかかえていると
髪の色が元の綺麗な栗色に戻っていった


「・・・・・・・・・後は私が」

「私も行く」

「キングは自分の家へ帰ってください今は大丈夫でももしかしたら(汗)
柏木キングを・・・・」

「いやだ、陽菜は私の恋人だよ!
見て!私はなんともない!だから私が看病する」

「・・・・わかりました、しかし今キングは
怪我をされているので私が家まで運びます」


たしかに今の私では陽菜を抱えて歩くことが出来ないから
麻里子に任せた


「陽菜の部屋で寝かせないの」

「本人の承諾なしに人を入れることは出来ませんから」


麻里子の部屋のベッドへ寝かせリビングへ戻る


「柏木ありがとう、帰っていいから」

「キングをお送りしなくていいんですか?」

「クイーンが目を覚まして安全を確認したら
私が送る」

「わかりました、ではこれで失礼しまス」


最後のスが聞こえるかきこえないかのうちに
もう姿は見えなかった


「いつも早いよね(笑)」

「それが柏木の能力ですから」

「もうそんな改まらなくていいよ麻里子様(笑)」

「・・・・・・はぁ・・・・聞いちゃったんですね」

「家だし、学生の前じゃないんだからいいじゃん」


「まり・・・・こ・・・」


隣の部屋からかすかに聞こえてきた声に
反応し寝室へ


「気がついた?」

「私あれから・・・・・・・・ゆう・・こ?」

「大丈夫?陽菜」

「なぜゆ・・・・キングがここに」

「キングの頭を覗いたんだよ、覚えてない?」

「わたしが?・・・・・キングは大丈夫なんですか(汗)」

「なんかね、少し気分は悪いけど大丈夫みたいアハッ(-∀-`)」

「軽かったのかな・・・・」

「軽くないよ、変身してたから」

「うそ・・・・なのにどうして?」

「たぶん優希さんと同じじゃないかな」

「そんな事・・・・・優子が優希さんとおなじだったなんて
・・・・・っう・・・」


「え、どうしたの、泣くほどどこか痛いの(汗)」

「ありがとう・・・・(泣)」

「え?あのう・・・・え?」


急に泣くから焦って駆け寄ると抱きついてきてきた陽菜


わけが分からなかったけど抱きしめ返しておいた



少し落ちついてからリビングへ移動


「キングは紅茶のほうが良いですか」

「陽菜と同じでいいや」


「本当に大丈夫なんですか?」

「見て、なんともないよほら!イッ(汗)」


元気よく動かしてから気づく
脇腹にヒビ入ってたことを


「治りが遅くなりますから気をつけて下さい(怒)」

「ごめん・・・・・それより・・・あれは何?いつからああなったの」

「それは・・言いたくありません
でもあれがあったからたぶん陽菜がクイーンになったんだと思います
ホントだったら麻里子が・・・・」

「私はクイーンには向いてない
喧嘩が好きだから・・・」

「それでも一番強いのは麻里子だから」

「私の力はキングとクイーンを守るためにある」

「麻里子がずっとそばに居てくれるから
陽菜はクイーンでいられたの」

「だからいつも一緒に居るんだ・・・」


多分それだけじゃないと思うけど
陽菜はまったく気づいていないからそっとしておくことにした


「私はもう大丈夫だからキングをお送りして(бвб)」

「泊まる」

「・・・・何処に?この辺ホテル無いですよ」

「陽菜の部屋に決まってるじゃん(-∀-`)」

「・・・・・・無理」

「どうして?こいびと「恋人でも無理なの!」

「・・・・麻里子は入ったことあるんだよね」

「麻里子は良いの!」


敬語で話すのを忘れるほど焦ってるのはどうして?


「やっぱり私の事好きじゃないんじゃん
お姉ちゃんに言われたから仕方なくキングに選んで
仕方なく恋人だって言ってるだけなんじゃん(怒)」


私はどんどん好きになっていってるのに
なんなんだよ(怒)


「もういい、帰る(怒)」

「送ります」

「いい!1人で帰れるし自分のことは自分で守れるから
麻里子様はしっかりこじはるさんを守ってあげて下さい!(怒)」


カバンを持ち玄関へ向かう


思わせぶりな態度なんて取らずに
引っ付いちゃえばいいんだ
相思相愛なくせして何がキングと恋人だよ(怒)

だったら麻里子がキングになれば良いんだ
新学期が始まったらキングを辞退するからな


・・・くそー・・・何でこんなに苦しいんだよ・・・

あぁぁーもう、靴が散らばったままじゃんか


「くそー・・・(涙)」

「ねえ、どうして泣いてるの」

「泣いてなんか無いヤイ」

「部屋に入れないくらいでどうして好きじゃないってことになるのかな」

「麻里子は入れて私は入れないて事が物語ってるの!」

「・・・・・・・るなら・・・」

「はい?」

「呆れないって約束するなら入れてあげても良いけど・・・」

「どうして呆れるの?」

「それは・・・・・」

「わかった、絶対に呆れたりしないし嫌いになったりしない!」

「付いてきて」


玄関を出て隣のドアの前に立つ


「麻里子はいいから」

「でも」

「今日はありがとう」

「なにかあったら叫んで、すぐ飛んでいくから」

「むっ、何もしないよ(怒)」

「ふふ、ありがとうその時は頭を覗くから」

「ゲッ(汗)」


麻里子が中へ入ると自分の部屋の鍵を開け・・・・


「・・・・・・・・」

「どうしたの早く入ろうよ(-∀-`)」


ゆっくりドアを開け


「どうぞ」

「おじゃましまーす♪」


なかなか入ろうとしないから先に中へ入った

キングとクイーン 13

「夏休みは他のクラブの予定に合わせて
週1でみんな交代で学校来て見回りすることにする
曜日は決めないでおいたほうが良いかな
いつ居るかわからないほうが都合がいいし」

「わかりました」

「6人いるから二人ずつ組んで
曜日を相談して、でもクラブ生が少ない日がいいと思う
人が少ないほうが狙われやすいからね
予定がある人は変わってもらってくれていいから」

「なーんだ去年と一緒」

「玲奈(怒)」


そうだったんだ、良かった


「誰と誰を組ませますか」

「それはクイーンに任せる」

「承知しました(бвб)」


決まったのは

板野・柏木ペア
麻里子・玲奈ペア
そしてもちろん
キングとクイーンのペア

この順番で学校へ行く

私達は8月一週目か
それまでには怪我もだいぶ良くなっているだろうし
陽菜をちゃんと守れる
絶対に力は使わせないから・・・


「キング夏休みの予定は?」

「みーちゃんと遊ぶくらいかな
バイトしたいけどお姉ちゃんに禁止されてるし・・・
後は佐江と試合を応援に行く約束もしたから
今の所はそれくらい
クイーンは?」

「私はキングの予定に合わせます」

「・・・・・え!?」

「恋人ですから」

「・・・・・でもお姉ちゃんと一緒に居なかったよね」

「家には行きませんでしたが
外に出られる時は常にお側にいました」

「うそ・・・・でも私、お姉ちゃんと一緒に買物行ったり
映画見たり、遊びに行ったりしてたけど
陽菜の姿見なかったよ」

「それはキングが気づかなかっただけです」

「じゃー私のこと二年前から知ってたの?」

「はい」

「みんな?」

「いえ、麻里子と私だけです」


そうだったんだ・・・・全然気づかなかった(汗)

でも


「私に合わせなくていいよ夏休みくらい私から開放してあげる」

「・・・・・・私は邪魔ですか」

「邪魔じゃないけど陽菜には陽菜の時間を過ごしてほしいからさ」

「キング!」

「麻里子いいから!」

「でもクイーン・・・」


何か言いたげな麻里子を制止すると


「では当番の日に迎えに行きますので今日はこれで失礼します」

「え、送ってくれないの」

「これからは柏木と板野が交代で送り迎えをします」

「なんで?陽菜は?」

「・・・・・失礼します」


何も言わずに帰っていった


「今日はゆきりんお願いね」


ゆきりん?そんなあだ名があったんだ


「わかった」


二人だけの部室


「帰りましょうかキング」

「ねえ、どうしてあんなこと言ったんだろ
新学期が始まっても送ってくれないってこと?」

「キングが自分でそう望まれたからです」

「私が望んだ?いつ?そんな事一言も言ってない(汗)」

「恋人であることを放棄されたじゃないですか」

「放棄なんてしてない、私は陽菜の、クイーンの為に(;´-∀-)」

「夏休み中、2・3度学校でしか会わないのに
恋人同士って言えますか?」

「それは・・・・・」


確かにそうだ、本当の恋人なら毎日でも会いたいはず
居たこと無いからわかんないけど・・・


「どうしよう・・・・」

「追いかけますか?」

「うん、あ、でもまだ思いっきり走れないから
ゆっくりでお願い、ゆきりん(-∀-`)」


「キング(汗)」

「これからゆきりんて呼ぶね
で、板野のことはなんて呼んでるの」


歩きながら話をする


「ともちんです」

「陽菜や麻里子もそう呼んでるの?」

「キングの居ない時はそうですね・・・・」

「じゃーさ、二人のことはなんて呼んでるの(-∀-`)」

「それは・・・・言えません(汗)」

「どうして?ねえねえ教えてよ」

「本人の口から聞いて下さい」

「・・・・・キングの命令」

「そんなぁ〜(汗)」

「アハッ、早く」

「・・・こじはるさんと麻里子様です」

「へぇ〜なんか意外(笑)」


なーんてお気楽に話をしながら角を曲がると
すごい光景が広がっていた


「ゆきりんあれ・・・・あれ?」


そこにゆきりんの姿はなく前を見ると喧嘩に加わり戦っていた

私も行かなきゃ(汗)

加わろうとすると


「来ないで!」


そう叫び次々に頭を覗いていく陽菜


「ダメ!それ以上覗いたら陽菜が(汗)」


ゆきりんが加わったことで麻里子が陽菜を守りながら戦い
20人ほどの相手は逃げていった


「大丈夫ですか(汗)」

「不意をつかれた、柏木ありがとう」

「クイーンは?」

「まだ大丈夫、でも・・・・
連れて帰るからキングをお願い」

「私は帰らない、陽菜と一緒にいるから」

「ダメです・・・柏木・・早く連れて帰って・・・ハァハァ」

「嫌だ!今日は私が看病する」

「そんな事したらキングが(汗)」

「私はお姉ちゃんの妹だもん
私だってきっと大丈夫」

「もし、ダメだったら最低でも一ヶ月は尾を引きますよ」

「くっ・・・・それでも、陽菜は私の恋人だから
私が見届ける」

「っ・・・ゆう・・・こ」

「今日は覗きすぎだ、
早く帰らなければ大変なことに(汗)」


肩を貸しながら慌てる麻里子を突き飛ばし


「うぅぅぅ・・・・うあぁぁ・・・・」



うずくまり頭をかきむしり始める陽菜



「麻里子様始まってしまったんじゃ(汗)」


「私が押さえてる間にゆきりんはキングを連れて逃げて」


「私は逃げない!陽菜・・・陽菜(汗)」



みるみる髪の毛の色が・・・・・・
うそ・・・・そんな事って(汗)



「はぁはぁはぁ・・・・アハハハハ」


ガシッ!


「陽菜やめろ(汗)」


麻里子が必死に私の頭に伸びた手を外そうとしてるけど
それを制し受け入れた

キングとクイーン 12

夏休みに入ったらどうするんだろうか

学校に来ないんだからみんなと会わないよね?


とりあえず朝、まず陽菜の教室へ行った


「クイーンならまだ来てませんよ」


もしかして昨日の体調が治らないとかかな・・・・


「あ、キングおはようございます
この前はありがとうございました」


そう声をかけてきてくれたのはバスケ部の秋元さん


「お役に立てて何よりでした(-∀-`)」

「えーと・・・クイーンですか?」

「あ、はい」

「いつもぎりぎりですからまだ来ないと思いますよ」

「いつも・・・・ですか?」

「朝弱いみたいで麻里子が毎朝起こしに行ってますから(笑)」


そっか・・・だから朝は向かえにこないんだ
帰りは送ってくれるのにおかしいなって思ってたんだよね

それに昨日は麻里子の家に泊まったはずだから
もし家に一度帰ってるのなら遅くなるのもうなずける


「また昼休みにでも来てみます」


と言ったのに


「なにかご用ですかキング」


向こうからやってきた


「あ、うん・・・・教室でようか(;´-∀-)」


キングだけど私は同級生だから大丈夫なんだけど

他のメンバーが来ると上級生ということもあり
みんな怖がってしまうから教室から出た


「昨日はその・・・・・ごめんなさい」

「分かってくださればそれでいいので・・・・」


いつもよりよそよそしいし
まだ疲れが取れていないみたいに見える


「話は放課後でもよかったんだけど
陽菜の様子が気になって朝教室へ行ったんだ
迷惑だったかな(汗)」

「いえ・・・・ありがとうございます
話ってなんですか」

「夏休みはどうするの?
生徒は学校にいないから私達も集まったりしないのかな」

「それは・・・・・キング次第です」

「私次第?」

「キングが決めることなので」

「そっか、おねえ・・・・いいや、わかった考えておく」

「では失礼します」

「あ、うんまた放課後」


二人の後ろ姿はいつ見てもカッコイイ
私もああいうふうになりたいな

いや、ならなきゃいけないのか・・・・


放課後いつものように部室へ

キングの椅子に座りみんなの行動を見逃さないように見つめる

陽菜はじっと座ったまま雑誌を読んでいて
柏木は目に見えない速さでお茶を入れたり
あたりを片付けたり
板野は透明のマニキュアを付けたり取ったり
麻里子は窓の外をじっと眺めていた


「アハハハ」

「うわっ(汗)びっくりした、っう」


いきなり目の前に現れたからソファーからずり落ちそうになり
骨に響く(;´-∀-)


「何見てる?」

「へぇ?」

「玲奈やめなさい」

「だってー」

「後学校も残り一週間ですがどうするか決めましたか?」

「え、去年は・・・「友、黙って」

「・・・・・・・(怒)」

「ごめん、まだ考えがまとまらなくてさ(汗)」

「怪我もされてるので無理なさらずに・・・・」

「あ、うん・・・・」


その日も何も起こらず静かに終わっていく

帰り道


「ねえ、夏休みになってもクラブ生は学校に来るよね」

「そうですね」

「そういうのも狙われたりするよね」

「そうですね」

「あ、でも制服着て無いからどの学校かわかんないか」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「うーん・・・でもどの学校の子でも
守ってあげたいしうーん・・・」

「くすっ(бвб)」

「あぁー今笑ったな(-∀-`)」

「どんな判断をされても私達はキングに従うだけですから」

「だから困ってるんじゃん(汗)」

「では、また明日」

「あ、ねえ陽菜は何処に住んでるの?」

「麻里子のマンションです」

「え、一緒に住んでるの(汗)」

「まさか・・・・部屋が隣なだけです」

「そっか・・・・・」


なんか今ホッとした自分が居た


「二人共一人暮らしなんだ」

「何かと都合がいいので」

「そっか・・・・ねえ、今度遊びに行きたい」

「来ていただかなくても私が行きますが」

「陽菜の部屋へ行きたいの!」

「わかりました・・・・夏休みに入ってからでいいですか」

「いつでも良いよ、陽菜の都合のいい日で」

「検討します」


陽菜が私の家に泊まって以来二人っきりになることはなかった
必ず麻里子がそばに居るから


だから恋人らしいことなんて何も出来なくて
キスだってあの時だけだし名前で呼びあったのもあの時だけ

べ、別にキスしたいとかそんなんじゃないけど(;´-∀-)


結局恋人と名ばかりの生活が続いているというわけで・・・
まあ、毎日一緒にいるから恋人か・・・・
いや、でも麻里子や他のメンバーとも一緒だから
それを恋人と呼ぶなら全員と恋人になっちゃうじゃん(汗)


あ、だから行きたいって言ったわけじゃないよ
陽菜の事をもっと知りたかったから
ただそれだけだったんだんだけど・・・
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