夏休みに入ったらどうするんだろうか

学校に来ないんだからみんなと会わないよね?


とりあえず朝、まず陽菜の教室へ行った


「クイーンならまだ来てませんよ」


もしかして昨日の体調が治らないとかかな・・・・


「あ、キングおはようございます
この前はありがとうございました」


そう声をかけてきてくれたのはバスケ部の秋元さん


「お役に立てて何よりでした(-∀-`)」

「えーと・・・クイーンですか?」

「あ、はい」

「いつもぎりぎりですからまだ来ないと思いますよ」

「いつも・・・・ですか?」

「朝弱いみたいで麻里子が毎朝起こしに行ってますから(笑)」


そっか・・・だから朝は向かえにこないんだ
帰りは送ってくれるのにおかしいなって思ってたんだよね

それに昨日は麻里子の家に泊まったはずだから
もし家に一度帰ってるのなら遅くなるのもうなずける


「また昼休みにでも来てみます」


と言ったのに


「なにかご用ですかキング」


向こうからやってきた


「あ、うん・・・・教室でようか(;´-∀-)」


キングだけど私は同級生だから大丈夫なんだけど

他のメンバーが来ると上級生ということもあり
みんな怖がってしまうから教室から出た


「昨日はその・・・・・ごめんなさい」

「分かってくださればそれでいいので・・・・」


いつもよりよそよそしいし
まだ疲れが取れていないみたいに見える


「話は放課後でもよかったんだけど
陽菜の様子が気になって朝教室へ行ったんだ
迷惑だったかな(汗)」

「いえ・・・・ありがとうございます
話ってなんですか」

「夏休みはどうするの?
生徒は学校にいないから私達も集まったりしないのかな」

「それは・・・・・キング次第です」

「私次第?」

「キングが決めることなので」

「そっか、おねえ・・・・いいや、わかった考えておく」

「では失礼します」

「あ、うんまた放課後」


二人の後ろ姿はいつ見てもカッコイイ
私もああいうふうになりたいな

いや、ならなきゃいけないのか・・・・


放課後いつものように部室へ

キングの椅子に座りみんなの行動を見逃さないように見つめる

陽菜はじっと座ったまま雑誌を読んでいて
柏木は目に見えない速さでお茶を入れたり
あたりを片付けたり
板野は透明のマニキュアを付けたり取ったり
麻里子は窓の外をじっと眺めていた


「アハハハ」

「うわっ(汗)びっくりした、っう」


いきなり目の前に現れたからソファーからずり落ちそうになり
骨に響く(;´-∀-)


「何見てる?」

「へぇ?」

「玲奈やめなさい」

「だってー」

「後学校も残り一週間ですがどうするか決めましたか?」

「え、去年は・・・「友、黙って」

「・・・・・・・(怒)」

「ごめん、まだ考えがまとまらなくてさ(汗)」

「怪我もされてるので無理なさらずに・・・・」

「あ、うん・・・・」


その日も何も起こらず静かに終わっていく

帰り道


「ねえ、夏休みになってもクラブ生は学校に来るよね」

「そうですね」

「そういうのも狙われたりするよね」

「そうですね」

「あ、でも制服着て無いからどの学校かわかんないか」

「・・・・・・・・・・・・・・・」

「うーん・・・でもどの学校の子でも
守ってあげたいしうーん・・・」

「くすっ(бвб)」

「あぁー今笑ったな(-∀-`)」

「どんな判断をされても私達はキングに従うだけですから」

「だから困ってるんじゃん(汗)」

「では、また明日」

「あ、ねえ陽菜は何処に住んでるの?」

「麻里子のマンションです」

「え、一緒に住んでるの(汗)」

「まさか・・・・部屋が隣なだけです」

「そっか・・・・・」


なんか今ホッとした自分が居た


「二人共一人暮らしなんだ」

「何かと都合がいいので」

「そっか・・・・ねえ、今度遊びに行きたい」

「来ていただかなくても私が行きますが」

「陽菜の部屋へ行きたいの!」

「わかりました・・・・夏休みに入ってからでいいですか」

「いつでも良いよ、陽菜の都合のいい日で」

「検討します」


陽菜が私の家に泊まって以来二人っきりになることはなかった
必ず麻里子がそばに居るから


だから恋人らしいことなんて何も出来なくて
キスだってあの時だけだし名前で呼びあったのもあの時だけ

べ、別にキスしたいとかそんなんじゃないけど(;´-∀-)


結局恋人と名ばかりの生活が続いているというわけで・・・
まあ、毎日一緒にいるから恋人か・・・・
いや、でも麻里子や他のメンバーとも一緒だから
それを恋人と呼ぶなら全員と恋人になっちゃうじゃん(汗)


あ、だから行きたいって言ったわけじゃないよ
陽菜の事をもっと知りたかったから
ただそれだけだったんだんだけど・・・