「夏休みは他のクラブの予定に合わせて
週1でみんな交代で学校来て見回りすることにする
曜日は決めないでおいたほうが良いかな
いつ居るかわからないほうが都合がいいし」

「わかりました」

「6人いるから二人ずつ組んで
曜日を相談して、でもクラブ生が少ない日がいいと思う
人が少ないほうが狙われやすいからね
予定がある人は変わってもらってくれていいから」

「なーんだ去年と一緒」

「玲奈(怒)」


そうだったんだ、良かった


「誰と誰を組ませますか」

「それはクイーンに任せる」

「承知しました(бвб)」


決まったのは

板野・柏木ペア
麻里子・玲奈ペア
そしてもちろん
キングとクイーンのペア

この順番で学校へ行く

私達は8月一週目か
それまでには怪我もだいぶ良くなっているだろうし
陽菜をちゃんと守れる
絶対に力は使わせないから・・・


「キング夏休みの予定は?」

「みーちゃんと遊ぶくらいかな
バイトしたいけどお姉ちゃんに禁止されてるし・・・
後は佐江と試合を応援に行く約束もしたから
今の所はそれくらい
クイーンは?」

「私はキングの予定に合わせます」

「・・・・・え!?」

「恋人ですから」

「・・・・・でもお姉ちゃんと一緒に居なかったよね」

「家には行きませんでしたが
外に出られる時は常にお側にいました」

「うそ・・・・でも私、お姉ちゃんと一緒に買物行ったり
映画見たり、遊びに行ったりしてたけど
陽菜の姿見なかったよ」

「それはキングが気づかなかっただけです」

「じゃー私のこと二年前から知ってたの?」

「はい」

「みんな?」

「いえ、麻里子と私だけです」


そうだったんだ・・・・全然気づかなかった(汗)

でも


「私に合わせなくていいよ夏休みくらい私から開放してあげる」

「・・・・・・私は邪魔ですか」

「邪魔じゃないけど陽菜には陽菜の時間を過ごしてほしいからさ」

「キング!」

「麻里子いいから!」

「でもクイーン・・・」


何か言いたげな麻里子を制止すると


「では当番の日に迎えに行きますので今日はこれで失礼します」

「え、送ってくれないの」

「これからは柏木と板野が交代で送り迎えをします」

「なんで?陽菜は?」

「・・・・・失礼します」


何も言わずに帰っていった


「今日はゆきりんお願いね」


ゆきりん?そんなあだ名があったんだ


「わかった」


二人だけの部室


「帰りましょうかキング」

「ねえ、どうしてあんなこと言ったんだろ
新学期が始まっても送ってくれないってこと?」

「キングが自分でそう望まれたからです」

「私が望んだ?いつ?そんな事一言も言ってない(汗)」

「恋人であることを放棄されたじゃないですか」

「放棄なんてしてない、私は陽菜の、クイーンの為に(;´-∀-)」

「夏休み中、2・3度学校でしか会わないのに
恋人同士って言えますか?」

「それは・・・・・」


確かにそうだ、本当の恋人なら毎日でも会いたいはず
居たこと無いからわかんないけど・・・


「どうしよう・・・・」

「追いかけますか?」

「うん、あ、でもまだ思いっきり走れないから
ゆっくりでお願い、ゆきりん(-∀-`)」


「キング(汗)」

「これからゆきりんて呼ぶね
で、板野のことはなんて呼んでるの」


歩きながら話をする


「ともちんです」

「陽菜や麻里子もそう呼んでるの?」

「キングの居ない時はそうですね・・・・」

「じゃーさ、二人のことはなんて呼んでるの(-∀-`)」

「それは・・・・言えません(汗)」

「どうして?ねえねえ教えてよ」

「本人の口から聞いて下さい」

「・・・・・キングの命令」

「そんなぁ〜(汗)」

「アハッ、早く」

「・・・こじはるさんと麻里子様です」

「へぇ〜なんか意外(笑)」


なーんてお気楽に話をしながら角を曲がると
すごい光景が広がっていた


「ゆきりんあれ・・・・あれ?」


そこにゆきりんの姿はなく前を見ると喧嘩に加わり戦っていた

私も行かなきゃ(汗)

加わろうとすると


「来ないで!」


そう叫び次々に頭を覗いていく陽菜


「ダメ!それ以上覗いたら陽菜が(汗)」


ゆきりんが加わったことで麻里子が陽菜を守りながら戦い
20人ほどの相手は逃げていった


「大丈夫ですか(汗)」

「不意をつかれた、柏木ありがとう」

「クイーンは?」

「まだ大丈夫、でも・・・・
連れて帰るからキングをお願い」

「私は帰らない、陽菜と一緒にいるから」

「ダメです・・・柏木・・早く連れて帰って・・・ハァハァ」

「嫌だ!今日は私が看病する」

「そんな事したらキングが(汗)」

「私はお姉ちゃんの妹だもん
私だってきっと大丈夫」

「もし、ダメだったら最低でも一ヶ月は尾を引きますよ」

「くっ・・・・それでも、陽菜は私の恋人だから
私が見届ける」

「っ・・・ゆう・・・こ」

「今日は覗きすぎだ、
早く帰らなければ大変なことに(汗)」


肩を貸しながら慌てる麻里子を突き飛ばし


「うぅぅぅ・・・・うあぁぁ・・・・」



うずくまり頭をかきむしり始める陽菜



「麻里子様始まってしまったんじゃ(汗)」


「私が押さえてる間にゆきりんはキングを連れて逃げて」


「私は逃げない!陽菜・・・陽菜(汗)」



みるみる髪の毛の色が・・・・・・
うそ・・・・そんな事って(汗)



「はぁはぁはぁ・・・・アハハハハ」


ガシッ!


「陽菜やめろ(汗)」


麻里子が必死に私の頭に伸びた手を外そうとしてるけど
それを制し受け入れた