優子はボーイッシュな服装が多い

お金がないからなのかもしれないけど
こういうのを着れば似合うしもっとかわいくなるのに

と思う服を実は作って置いてあった

記憶がないということは置いておいたら着てくれるかも

そういう願いを込めお風呂に入りに行くとき
部屋からその寝間着も一緒に持っていき
引き出しの一番上に置いておいたら着てくれた

陽菜が作った服を着てくれていると思ったらうれしくてさらに暴走

隣で寝られるだけでもうれしいのに
我慢できなさ過ぎて抱き着いてしまった


戸惑う優子

そりゃそうだよね知らないお姉さんに抱きしめられてるんだから

でも、もしかしたら明日記憶が戻るかもしれないじゃん
そうしたらもう二度とできないんだよ

だからこの機会を逃すわけにはいかないでしょ?

優子の鼓動が伝わってくるということは陽菜の鼓動も伝わってるよね?


「にゃんにゃん」

「ん?」

「にゃんにゃんもドキドキしてるの?」

「・・・・そうだよ、陽菜は優子のことが大好きだから」



記憶がないから言えたのかもしれない



「うそ・・・」

「優子だって陽菜のことが好きだったんだよ」



子供の時のことだけど嘘じゃないからいいよね


「えーともしかして両思いだったとか?
そんなわけないか、妹として大好きだったんだよね(-∀-`) 」

「違う!」

「え?」


勿論生まれたころは妹が出来たようでうれしかったけど
中学生になり登校もそうだけど
お昼休み必ず会いに来ていた優子が見れなくなり
離れている時間が多くなるにつれ
妹じゃない好きが芽生えていた所に
友達からの言葉でその気持ちを隠さないといけないんだと思った


会えば好きが出てくるからなるべく会わないように
塾へ行きだし会ってもなるべく顔を見ない様にした

我慢に我慢を重ねた十年間

考えるより先に行動しちゃっていた


大人になった優子とのキス・・・



放心状態の優子を見て我に返りその場に居れなくて部屋を飛び出した