一話へジャンプ

http://mblg.tv/puna/entry/2922/

Maybe(スピンオフ)23 最終話

泣き出した優ちゃんにみんなどうしていいかわからずにいたら

麻里子が陽菜の腕を肘でつつき
なんとかしろって合図するから
仕方なく・・・ホントに仕方なくだよ

腕を取り立たせ、顎を下から持ち上げ・・・・

劇中とは違い、優しく・・・愛情をこめて口づけをした

長さは・・・うーんどっちが長かったんだろう
やってる本人は気が済むまでだからわからない

優ちゃんの膝ががくがくし出したのがわかり
座り込む前に唇を離し支えておでこに最後のキス


そして


「優ちゃんは陽菜のだからたとえ劇中であっても
陽菜以外とはキスさせないし
陽菜ももう優ちゃん以外とはしないから
台本作りよろしく」


お芝居だけじゃなくプライベートも
優ちゃん以外とはしないししたくないから


そしてあっちゃんも煮え切らない幼馴染に釘をさすように
宣言していた



夕方からの打ち上げ
もちろん参加する陽菜と優ちゃん

まだ少し遠慮してるから仕方なく陽菜から手を差し出したのに


「何か欲しいものがありますか?」

「・・・・・・・はぁ・・・」


陽菜のため息にまだびくつく優ちゃん


「手!ほら早くしてくれないと怠い」


あっ!と言う顔をしてそっと陽菜の手を握ってくるから
離れないように強く握り直した時の嬉しそうな顔に
不覚にもキュンとしてしまったのは秘密



打ち上げではせっせと陽菜の世話を妬いてくれてる優ちゃん

反対隣の野呂ちゃんにビールを継ごうとするから
服をグイっと引っ張り


「今日は飲み過ぎたら知らないからね」

「置いて帰るって事ですか?」

「違う、寝ててもやっちゃうってこと(бвб) 」

「やっちゃう?」


小さな声で囁いてあげたのに
普通の声で返してくるから
正面に座っていた才加と麻里子まで聞こえちゃって


「こ、こじぱそう言う事はこういう所ではだな(汗)」

真面目な才加


「そう言う事?(-∀-`)」

「はぁ・・・篠田がゆっぴーのバージン奪いたかったのに」


すぐのっかってくる麻里子

麻里子の言葉を聞いてやっとわかったのか
まだ一口しか飲んでないのに
真っ赤になり黙り込んじゃった優ちゃんに追い打ちをかけるように


「しらふでもやっちゃうけどね(бвб) 」


今度は誰にも聞こえないように耳元で囁くと


誤魔化すために料理を取るふりをしていたお皿を手から落とす


「もったいないじゃん(怒)」

「あぅ・・・・すみません・・・・」


涙目にして喜んでたのは言うまでもない



おしまい

Maybe(スピンオフ)22

幕が開きお城の中

双子の王子が王様に叱られてるシーンから始まる

一瞬ざわつく観客席

だって王子が見た事もない小さな子供?だったから

みんなは背が高くてかっこいい麻里子王子を期待してたんだもんね

怯んでしまったらどうしようって
保護者のように心配して見ていたら

自分の演技をするのに必死で
周りの反応なんて聞こえてないみたい(笑)

うん、その方がいい
周りを見て巻き込むなんてまだまだ無理なんだから


城下町のシーンになるといつものメンバーが出てきて
観客もホッとしたのか笑いも出るようになっていった

劇が進むにつれ中盤には二人のじゃれ合いに笑いがおきるようになり
観客を引き付けてるというか・・・

多分観客も親のように見守ってるというか・・・

ハラハラドキドキしながら新鮮な演技に
みんなドンドン夢中になっていっていた

もちろん私達も例外じゃなく
麻里子に至ってはアドリブでいじったり
無茶ぶりしたり
その反応が全然違う二人がまた面白くて
ずっとこのまま見ていたいって思った

でも終幕はやってくる

二人の王子は別れるつもりで陽菜達に会いに来るんだけど
そんな事許さない

優ちゃんが陽菜から離れるなんてあり得ないんだから

公私混同もいいところだけど
それだけ陽菜がハマってしまったと言う事なんだと思う

だからキスシーンは本気を出した
陽菜の全身全霊をかけて!


あっちゃんも同じ気持ちだったみたい
その場面は打ち合わせも何もしていなかったのに
後でビデオを見てびっくりしたもん



写真会が終わり着替えてる中
麻里子が感想を言いだしたから
みんな口々に言いだした

そんな中着替え終わった優ちゃんが急に


「皆さんのおかげで最高の思い出が出来ました
本当にありがとうございました」

そう言って出て行こうとするから


腕をつかみ


「何辞めようとしてるの、あなたも陽菜を捨てる気」

「違います・・・捨てるとかじゃなくて・・・
小嶋さんに私はふさわしくないです
小嶋さんには佐江みたいな王子が似合います(涙)」


佐江って王子様みたいな子陽菜の好みじゃないし(怒)


「はぁ?どうして陽菜の相手をあなたに決められなくちゃいけないの」


「だって、身長だって容姿だってお似合いだからぁー(泣)」


そっちがそう言うならこっちにも考えがある



「宮澤」

「はい(汗)」

「陽菜にキスして」

「え!?」

「主役やりたいならそれくらい出来なくちゃいけないでしょ」

「・・・・わかりました、それでは失礼します」


言われるまま喉を鳴らして近づいてくる宮澤


『ダメ!!』


必死にそれを止めようとする優ちゃん

うん、これは想定内
でも後ろから抱えられるのは想定外
斜め後ろを向くと



「ゆきりん?」

「は、陽菜ちゃんごめん、でも、でも
今、佐江ちゃんとするのはなんか違う気がするから・・・・(汗)」


そう言えば宮澤さんてかっこいいと思わない?
とかなんとか言ってたっけ


まあ、本当にさせるわけないけどね
芝居でもないのにどうして好きでも無い子と
キスしないといけないのかわかんないもん


そうこうしていると俯いていた優ちゃんが


「陽菜ちゃんは私としかしちゃダメなの(泣)」


座り込みワンワン泣き出した



Maybe(スピンオフ)21

公演前日の夜


陽菜がお風呂からあがるとちょうど
誰かから電話がかかってきて部屋を出ていった優子

たぶんたかみなだと思う

そして玄関から出ていく音がした


キスシーンは今日のリハでもしなかった
一応顔を傾けする仕草だけ


それでも真っ赤になってるんだから本番は大丈夫かな


ふと目についた上着

外寒いのに風引いてたらどうするの
昔から引きやすいって言ってたのに・・・・

出ていってから10分・・・


「はぁ・・・・もう(怒)」


立ち上がろうとしたら玄関の閉まる音が聞こえたから
何事もなかったかのようにスマホをいじる

何故かそっと入ってきた優子に


「風引いて舞台に穴あけないでよね
それと家の中で出来ない電話はしないでほしいんだけど」


陽菜の前で言えない話なんてしないでほしいのは本音


「すみませんでした・・・」


シュンとしてまたすぐ落ち込む
このまま陽菜がここにいると
気を使うだろうから



「明日早いからもう寝る」


そう言って立ち上がると


「私もお風呂入ったらすぐ寝ます」


準備していた着替えを持ってお風呂場へ走っていった


本当は眠くない
だってまだ22時だよお子様が寝る時間じゃん


でもテレビを消し自分の部屋へ

ベッドに入りスマホゲームをしていると
階段を上がってくる音がしたから慌てて寝たふりをする

ドアを開けると、ふーと息を吐き中へ入ってくる優子
電気を消し音を立てないようにそっとベッドに入ってきて
今度は、はぁーとため息

本人は気づいてないんだろうけど
今日何度ため息をついてるか・・・

初舞台だから緊張するのはわかるけど・・・

いつものように方向を変え抱きまくらのように抱きつくと
一瞬ビクって体を震わせるから


「大丈夫だから」


そう囁いて無意識に背中を撫でていた

そしたらありえないことが起こる


「ありがとう陽菜ちゃん」


消え入りそうな声でそう囁くと
それに似つかわしくない力で
ギュッと抱きしめ返してきた優ちゃんが愛おしくなり

頭にキスを落としていた



何してるんだろう陽菜・・・・

この気持は何?

それにこうして抱きしめていると安心というか・・・


今まで誰といても埋められなかった虚無感を
このごろ感じなくなったのは関係あるのかも

もしかして陽菜・・・・・本気なの?

こんな自分に自信のない背の低いチビに?


自信をつけさせて変わらせてあげようとは思ってたけど
陽菜自信も変わらされてたって事?


陽菜の腕の中でスースーと寝息を立て
気持ちよさそうに安心して眠る優子に?


緊張してたくせに
陽菜より先に寝てしまった優子に少しムッとして


寝てる優子に予行練習をしたのは内緒

Maybe(スピンオフ)20

練習場へ戻ってすぐ、才加にキスはしない!と言った

わかったと一言だけ言うとみんなに今まで通りの
ストーリーで行くと宣言

それから一分ほどして優ちゃんが戻ってきた


「失礼します
途中で抜け出して申し訳ありませんでした!」


入ってくるなり大きな声で謝ってる


一皮むけたかな(бвб)よかった


たかみな?て言う子となにか話していると思ったら急に


「ダメだよ!」


大きな声でそう言い出すから何事かと聞くと


「秋元さん、私のせいで変えないでください
少しでもいい舞台にしたいので・・・
私頑張りますから」


いいの?本番はもっと大勢の人に見られるんだよ?


「よく言ったよゆっぴー(*`ω´) 」

「良し、じゃーその場面は今はフリだけにして
本番に取っておこう」


ドヤ顔で言い出す才加


「え〜何回でもするのにー(бвб) 」

「ニャロがするとエロくなるからみんな見入っちゃって
練習にならないでしょ(笑)」


普通にしてるだけなのに
そういう目で見るからじゃん

まあ、楽しみは後でたくさん貰えばいっか


練習終わり
三人でスーパーへ
メニューを聞いても何を買えば良いのかわからないから二人の後ろからついていく

優ちゃんは麻里子にいろいろ聞きながら食材をかごに入れて言っていて・・・

なんか二人が恋人同士みたいじゃんむぅ・・・

腹いせにお菓子とかジュースとか余計なものをかごにポイポイ入れていく

結局は自分にもその火の粉は降りかかるわけで・・・


「ねえ、重い」

「ニャロが沢山買ったからでしょ」

「むぅ・・・・」

「私が持ちます(汗)」

「ゆっぴーはそれ以上持ったら背が縮んじゃうよ」

「うっ・・・・・ごめんなさい・・・・」


そう言って陽菜の荷物を持つのを止めてしまった

麻里ちゃんの意地悪(怒)


家に着いて麻里子が料理を作ってる間に
お風呂に入りながらキスのことを考える

才加の言うようにするだけだと面白くない
やっぱりそこをメインディッシュのように美味しく
盛り上がりを持っていきたいから




次の日あっちゃんと二人だけで相談して決めた
誰にも言わないしもちろん本人にも・・・・


「楽しみ(бвб)」

「ねぇ、あいつがどんな顔するかドキドキする(∵)」

「初めてするの?」

「あいつからしてくると思う?」

「思わない(笑)」

「ずっと好きだったのならあっちゃんから襲えばよかったのに」

「あいつひと目をすごく気にするし
私と自分は釣り合わないとか思ってるから
もし襲って離れて行かれるのが怖かったんだ
でもにゃんにゃんと優子の関係を見ていて勇気出た」

「えー私達なんの見本にもなってないよ」

「優子がどんどん変わっていってるのが目に見えてわかるから
あいつも変わればなって」

「二人共この舞台で化けると思う(бвб)」

「にゃんにゃんもそう思うんだ」

「あっちゃんも?」

「うん、将来この舞台をやってよかったって
あの二人は絶対に思う・・・・というか思わせてみせる」

「うん、そうだね頑張ろう(бвб)」


二人でハグ仕合い誓い合った

前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2024年04月 >>
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
アーカイブ
カテゴリー