サクセサー 29

海外へ行ってる間あいつが寝るまで
ずっとテレビ電話で監視していた
じゃなくて話をしていた

もちろんダブルじゃなくてツインだったからちょっと安心




「ふわぁぁ・・・」

「こーら、陽菜がいないんだからしっかりしないと足元すくわれるよ」

「だってさ向こうとこっちだと時差の関係で
四時頃に起きないと陽菜が危ないんだもん」

「麻里子は普段あんな感じだけど
根は真面目だから絶対に陽菜の嫌なことはしないのに」

「そんなのわかんないじゃん
あんなに可愛いんだよ
隣で寝てたら襲いたくなるかもしれないでしょ」

「それはあんただけ・・・・で、切ってから二度寝するの?」

「それがなかなか寝てくれなくて
結局2時間話してて・・・もう起きる時間になるから
あんまり寝れてない」

「アハハ意地悪されてるんだ」

「くそー帰ってきたら覚えてろよ(怒)」

「優子は何も麻里子には勝てないよ」

「何でだよ」

「仕事は当たり前だけど人間としても出来た人だから」

「あれが?」

「そ、包み込む愛で陽菜をずっと見守ってきたんだから」

「・・・・・・私だって愛なら負けないもん」

「愛してきた年月が違う」

「そんなの仕方ないだろ
私だって小さい時から知ってたら
負けないくらい愛してたし(怒)」

「まあ、陽菜が優子の方を選んだんだから
私達はそれに従うだけ」

「・・・・なんだよ・・・みーちゃんは私の秘書だろ」

「だから、味方になってあげてるじゃん」

「わかってる・・・・・・・今日の予定は?」

「10時から秋元部長と外回り」

「・・・・はい?」

「だから10時から「いや、今部長って言った?」

「そうだよ、あの若さで部長とか凄いよね」

「じゃー佐江は?」

「宮澤部長補佐」

肩書を聞いたことなかったからびっくり
そう言えば陽菜が目利きを教え込んだって言ってたな
どういう知り合いなんだろうか・・・・


「もしかして陽菜の愛人・・・」

「妄想も大概にしておかないと捨てられるよ」

「だってさ同い年で知り合うって学校とかしかないじゃん」

「そういう事(ΘωΘ) 」

「同級生だったの?」

「大学の時
小嶋の名前があるばかりに上辺だけの友達になろうと
寄ってくる人たちに嫌気がさし人間不信になっていた陽菜に
普通に接してくれて
ダメな時は怒ってくれたり、色々助けてくれたのがあの二人」

「へぇ〜
そう言えば佐江は今日一緒じゃないの?」

「陽菜が居ないから交代で休みを取ってて今日は宮澤さんの日」


会社の中でも陽菜を守ってるのか


「どうせだったら陽菜が帰って来るまで
二人共休めばいいのに」

「はぁ・・・あんたはまだこの会社の事
陽菜の今置かれてる立場を理解してないんだね(ΘωΘ) 」

「なんなんだよ偉そうに(怒)」

「陽菜が居なくて腹心もいないとなると
目を光らせるものがいないから
何をされるか分かったもんじゃないでしょ
それに優子も守らないといけないし」

「私も?」

「そう、何もわからない優子を利用しようとしてる輩が殆どだから」

そう言えば陽菜が行ってからやたらと声をかけられだしたかも
で、佐江や才加の姿が見えるとスーと離れて行くんだよな

なるほどそう言う事だったのか

「絶対に言葉だけで信じちゃダメ
自分の目で確認してから物事を決めないとダメだからね」

「わかってるよ」



その後才加と二人で外回り

と言っても土地や物件を見る勉強みたいなものだった

このビルを買うんだったらいくらぐらいで買う?
ここはこれから土地価格が上がると思う?

私の答えに何故そう思ったのかとか
根拠を書き出せとか

それを見て一つ一つ説明してくれて・・・
これはこれでゲームみたいですごく面白くて
あっという間に時間が過ぎて行った


「すげー楽しかった(-∀-`) 」

「初めてにしてはなかなか良かったぞ」

「まじ?見込みありそう?」

「まだ始めたばっかりだからわからないよ(笑)」

「そうだよね・・・」

もしこれが出来るようになったら
陽菜の役に立てるし
陽菜の負担が少しでも軽くなるかもって思ったんだけどな

「私だって2年かかったんだ、そんなにすぐ習得されたら困る(笑)」

「じゃー私は一年で習得して見せる」

「あはは、楽しみにしてる、まあ無理だと思うけどね
佐江なんて四年近くかかったんだから(笑)」

「そうなの?」

今度からかってやろう(-∀-`)

「このまま直帰してもいいぞ」

「才加は?」

「私は会社に戻る、残務整理や確認事項が沢山あるから」

「今から?」

「あぁ社長がいない間に何かあったら困るからね」

「大変だね」

「社長はもっと大変なんだぞ」

そうだよね・・・毎日遅くまで仕事してるし・・・

「私頑張るからこれからもっと教えてね」

「あぁ・・・佐江と二人でビシビシ鍛えてやる」

「なんかやばいやつに火を付けちゃった?」

「覚悟しとけよ(笑)」


笑いながら別れた






サクセサー 28 陽菜

病院の先生には少しでも早く子供が欲しいからと言うと
では今度から人工授精をしていきましょうと言われ
報告すると悦ぶ優ちゃんとは裏腹に苦笑いする麻里子

「ごめんね」

「僕も無理やり抱くのは心ぐるしかったからその方が良かったよ」

「・・・・・ごめんなさい・・・」

「にゃーろ(*`ω´) 」


もう子供じゃないのに・・・
頭を撫でてくれる麻里子


「っう・・・・嫌いじゃないから・・(涙)」

「わかってるよ
ほら怖い顔で睨んでるチビがいるから泣き止んで」

「誰がチビだよ(怒)」

「僕よりもニャロよりも小さいだろ(笑)」

「背の高さなんて関係ないやい(怒)」

「アハハ・・・さーてとそろそろ帰ろうかな
もうこの家に泊まる必要が無くなったのは残念だけど
たまに遊びに来てもいい?」

「今はまだ夫婦だし幼馴染には変わりないから・・・」

「そうだね、一応小嶋麻里子なんだし
幼馴染として抱きしめるくらいはいいかな?」

「ダメに決まってるだろ(怒)」

「ゆっぴーには聞いてないし
それくらいはさせてくれてもいいと思うんだけど
今までと同じでしょ(*`ω´) 」

どうしよう・・・

「ハグだけならなら・・・(бвб)」

「それで我慢するか、じゃーさよならのハグ」

そう言って両手を広げるから仕方なく前へ進み腕の中へ

「う〜んニャロのマシュマロボディーがペッちゃんこに・・・てこら
胸の弾力も何も感じないだろ(笑)」

すっと下から真ん中に入って来た優ちゃんが陽菜に抱き付き
麻里子は優ちゃんの背中越しに二人を抱きしめる形になってる

「日本人はそんな簡単にハグなんてしない」

「そこはほら、仕事相手は外人も多いし
友達にも外人は沢山いるからいいんじゃないかな」

「陽菜もお前も日本人!」

「優ちゃん(汗)」

「仕方ない今日の所は帰るか
またゆっぴーがいない時にハグしようね(*`ω´)」

「ずっとそばにいて離れないからいない時なんてないよーだ」

「こんど海外出張一緒に行くんだけど(*`ω´) 」

「そうなの?」

「う・・・ん・・・」

「私聞いてない(怒)」

「優子まだパスポート作ってなかったでしょ
気が付いた時には遅かったの」

「みーちゃん・・・そうだよみーちゃん連れて行けばいいじゃん」

「みーちゃんは優子の秘書」

「じゃー板野さん」

「今回の出張は麻里子の会社関係でそのお宅にお邪魔するから
板野は行かないの」

「二人なの?」

「・・・・・・・うん」

「だったら部屋別々にとればいいじゃんね、そうしなよ」

「そのお宅のゲストハウスに泊まるから・・・」

「部屋二つぐらいあるでしょ」

「一応僕たち夫婦(*`ω´)」

「ねえ、やだ・・・ヤダよ(泣)」

「一緒の部屋に寝るだけで何もないよ」

「きっとダブルベットだろうね〜(*`ω´)」

「麻里子(怒)煽らないでよ」

「アハハハごめん、つい意地悪しちゃった、でも
それくらいしても許されると思うんだけどね(笑)」

「・・・・・ごめんねさい」

「さーてと、本当に帰らなきゃ
じゃー明後日からよろしくね奥様」

また問題発言を残して帰って行った麻里子


「明後日に行くの?嘘でしょ、何で黙ってたの(怒)」

「それは・・・きっと騒ぐと思ったから・・・」

「当たり前じゃん、で、奥様ってなに?
夫婦として招かれてるの?」

「一応パスポートとかの名前変わっちゃったしバレタみたいで
そのお祝いもかねて呼ばれたのもある・・・」

「そんなの断ればいいじゃん」

「その人はこの業界において凄い影響力のある人で
無下に断れなかったの・・・
仕事の為だから分かってよ」

「どうせ、私なんて何の役にも立ちませんよーだ」

「優ちゃん・・・・」

「つッ・・・・そうやって優ちゃん呼びすれば
落ちると思うなよ」

「好きなのは優ちゃんだけだよ、陽菜のこと信じて(бвб)」

「あぁあぁぁぁもう・・・ずるいよ」

「陽菜のこと好き?」

「ねえ、そのギャップなんとかならないの(汗)」

「こっちが本当の陽菜なの!ねえ、好き?」

「す、好き!スキに決まってるでしょ」

「ふふ、じゃー脱いで(бвб)」

「え?なんでそうなるのかな(汗)」

「向こうへ行ってる間に欲求不満になって
麻里子に抱かれるかもしれないなぁー
それでもいいの?」

思わせぶりに後ろを向いてそう言ってから振り返ると

「はやっ(笑)」

全裸で立ってる優ちゃん

もちろん美味しくいただきました(бвб)

サクセサー 27 陽菜

優子に気持ちをぶつけ抱き合ってしまったら
もう離すことなんてできなかった

どれだけ仕事が忙しくて疲れていても
優子の寝顔を見て抱きしめて眠れば
次の日もがんばれたし体調もよかった


今日は妊娠しているかどうかを調べに行く日

麻里子が一緒に行こうかって言ってくれたけど
断り午前中の仕事を終え1人で向かう


「残念ですが・・・・次に期待しましょう」


先生は言い慣れた言葉なのかもしれない
でも私には重くのしかかる


また投薬から始まりそして麻里子に・・・・
もう無理だと言う自分と
後一度我慢すれば自然に生まれるかもしれないと言う自分が
交互に出てきて私を惑わす


麻里子にはダメだったと一言だけメールをし
1人で時間を潰し遅くに帰ったのに起きて待っていた優子

何も聞かないから私も何も言わずベッドに入った

触れていると何を考えてるのかが伝わってくる
今日の結果を聞きたいんだと思うけど
聞けずにもぞもぞしてるから
陽菜から言ってあげた


なんで優子が泣くんだろう、泣きたいのは陽菜なのに

あらたまって隠してたことがあると言ってきた優子・・・



知ってたよ、優子の行動は逐一耳に入ってくるから
正常だという報告を受け、これで陽菜に子供が出来なくても
跡継ぎは大丈夫だ、と言う安心感の裏に
自分ではわからない何かがうごめいていた

なんだろうこの気持・・・・

それは
優子が男に抱かれるのは慣れてるから
自分が産むといった時にはっきりわかった


うつむき膝の上で固く握られた手

その手を包み込むように握り

「そんな事させない、苦しむのは陽菜だけでいい
だから優子はずっと陽菜のそばに居て」


たしかに私は麻里子しか知らない、そして女は優子だけ

でも優子は・・・・

過去に起きたことはどうすることも出来ないけど
現在を、今を良くしていくことは出来る
だから優子には綺麗で居て欲しい

ううん、陽菜だけの優ちゃんで居てほしいから
もう一度だけ麻里子に抱かれようと決心したのに


「嫌だ、陽菜が篠田さんに抱かれてるって分かってるのに
ここでその帰りを待ってろっていうの?
何を思って何を考えて待ってれば良いんだよ
今頃あいつの・・・・
突かれて喘いでるんだろうなとか
どんな顔してヨガってるんだろうとか・・・
地獄でしかないじゃんか(泣)
だったらその間私も男に・・・「ダメ!!」

「はる・・な」

「それこそ地獄でしょ
優ちゃんが他の男に抱かれてるなんて
考えるだけで壊れちゃう(涙)」

「だったら、人工授精してもらおうよ
何か理由つけてさ先生にお願いしよう
陽菜が言えないんだったら私がお願いしに行くからさ」

「ばか・・・・優ちゃんが行ってもどうにもならないでしょ
明日麻里子に相談してみる」

「絶対だよ!もう誰も陽菜に触れてほしくないし
キスだって嫌だ」

「キスは・・・・優ちゃんと気持ちが通じ合って以来してないよ」

「なんで?」

「体は我慢できるけどキスは・・・
気持ち悪いって言ったら麻里子に悪いけど
軽いキスは出きても深いのは無理」

「私とはしてくれるよね」

「優ちゃんとのキスは・・・気持ちいいから・・・(汗)」

「アハッじゃーキスしよ(-∀-`)」

「はぁ?今真剣な話しっつぅ・・・んっんん・・・・」


「つはっ・・・どう、気持ちいい?うわっちょっ(汗)」

いきなりキスしてきてニカって笑ってどうって・・・
火が付くのには十分

そのまま押さえ込み

「明日からまた投薬が始まるから」


始まると体がだるくなり仕事だけで精一杯になり
夜はすぐ寝てしまう
だから今日は存分に味わわせてもらうね

抱かれてる時の優子は可愛い
普段はまだまだ生意気だけどね(笑)


サクセサー 26

スキニーパンツにTシャツ
もちろんスニーカーも

三人色違いで揃え仲良くショッピング

仕事じゃない陽菜は服装のせいもあるけど幼く見える
みーちゃんは・・・・変わんないか(笑)

体の調子もいいみたいで甘いものをよく食べる
チョコレート屋さんのデザート・ドリンク
私は甘すぎて残しちゃった(;´-∀-)

「陽菜そろそろ」

みーちゃんが時計を見て陽菜に話しかける

「そうだね・・・」


諦めたような顔をして頷く陽菜
トイレで着てきた服に着替え
他に買った商品と一緒に全部まとめてみーちゃん宛に送る

また増えちゃったじゃん、て口では怒ってるけど
顔は優しいみーちゃん

車で降りたところまでタクシーで戻り
家に電話をかけ迎えの車を呼ぶみーちゃん


そしていつもの日常に戻るんだけど
一つだけ変わったことがある

それは・・・・・






私が毎日陽菜のベッドで寝てる

もちろん帰ってこない日もあるけど
あれだけ家にいなかった陽菜が出張以外はどんなに遅くても
家に帰ってきて自分のベッドで私を抱きしめて寝るのが当たり前になった


「何時に帰ってきても良いように陽菜の部屋で寝るように!」


そう言われたのが愛を確かめあってから二日目の朝
もちろんあれ以来セックスはしていない

ただ、抱きしめられて・・・抱きまくらになってるだけ
それでも陽菜の匂いに包まれて眠れるのだからなんの不満もなかったんだけど


妊娠してるかどうかの検査の日の夜
ベッドで抱きしめられながら聞いて良いものかどうか悩んでいたら


「妊娠してなかった・・・」

「そっか、まだ始まったばかりだから仕方ないよ」

「んっ・・・」

でも妊娠してなかったってことはまた篠田さんに抱かれるの?
それとも人工授精に入るの?

それさえ聞けないヘタレな私


だって・・・もう私の陽菜なのに・・・
他の人に・・・それも男の人に抱かれるなんて我慢できないから(涙)

聞かなければ知らない間に出来てるかもしれないでしょ
それが抱かれた結果だとしても聞かなければ傷つかなくても良いから・・・




「・・・・・・・・」

「なんで震えてるの?」

「ふるえて・・・ない・・・」

「泣いてるじゃん」

「泣いてないヤイ(涙)」


後ろから抱きしめてるくせになんで分かるんだよ

「言わなきゃわからないでしょ」

「だって・・言ったら・・・泣いちゃう」

「・・・・もう泣いてるじゃん(笑)」


「私ね陽菜に隠してることがある」

「なに?」

「この前病院で検査してもらった」

「・・・・正常だったんでしょ」

「え?なんでしって・・・」

「陽菜に隠し事が出来ると思ってるの?全部お見通し」

「じゃー話は早いよね」


起き上がり陽菜の方を向くと
陽菜も起き上がり向かいあう


「私が子供を産む、跡継ぎを産むよ
ほら私のほうが沢山経験あるし
男の人に抱かれるのも慣れてるからすぐ出来ると思う
そうしたら陽菜は治療に苦しむこともなくなるし
篠田さんにも・・・・・
ね、そうしよ」


最後は目を見れなくて下を向いちゃったんだけど
ちゃんと伝わったよね?



陽菜はきっと篠田さんしか知らない

でも私は・・・お金のために男とも女とも寝てきた人間

だから我慢の仕方は知ってるし
陽菜のためだと思えば今まで以上に我慢できるから


そうなってもこうやって一緒に寝てくれますか?
抱きしめて寝てくれますか?
そしてたまに抱いてくれますか


心の中で何度も何度も練習してるのに
口は言うことを聞いてくれず
静寂の中自分の心臓の音だけがうるさく鳴り響いていた

サクセサー 25

「優子・・・優子おきて」

「・・・・んぁ?」

あれ?目の前にいる陽菜は服を着てバッチリメイクもしてる?
ちょっと待って・・・さっきまで私の事攻めてた・・よね?

「なにボーとしてるの、お腹すいたから先に降りてるよ」

「え、ちょっと待ってよ(汗)」

バッと、飛び起きるとやっぱり私だけ全裸なわけで・・・

「そのままで行くなら別に反対しないけど(笑)」

「はぁ?そんなわけないでしょ
て言うかあれだけ愛し合ったんだから
ベットの中で裸で抱きしめられて優しく起こされたかった(怒)」

「なに少女漫画みたいな事言ってんの(笑)
夢でも見てたんじゃない(бвб)」

「夢って・・・え?あれ夢だったの?うそ・・・え?」

「・・・・・・・」

「あぁぁぁ!!嘘つき肩揺れてんじゃん
反対むいて笑ってても分かるんだからな(怒)」


それに全裸なんだから夢なはずないじゃんかもう・・


「アハハ・・ほら早く着替えて行こう(бвб)」

優しく微笑み右手を出す陽菜

夢でなくてよかった(-∀-`)
右手をつかもうと思ったら

すっと上にあげられ

「みんなの前では今までの関係のままだからね」

「わかってるよ」

「やっぱ先に行ってるから早くね」

そう言うと部屋を出て行った

チェッ手を繋いで行きたかったなぁ・・
まあ、廊下までだけどさ


ダイニングへ降りて行くと
いつもの無表情の陽菜とすまし顔のみーちゃんがいて
食事の用意がされていた

「遅い(怒)」

「・・・・すみませんね」

「ね、はいらない」

「すみません!!」

いただきますをしていつものように無言で食事をする

て言うか今何時だ?時計見てなかった

ダイニングの壁にかかる時計を見ると

「ゲッ・・・・二時(汗)」

「煩い(怒)」

必死に笑いをこらえてるみーちゃん

私どれだけ寝てたの?て言うかどれだけ攻められてたんだろう・・・
陽菜ってあんな顔をしてヨガったり
優ちゃん、て甘えて来たかと思ったら
言葉攻めにしてきたり・・・

冷静沈着な当主として食事をしていたり

いったいどれが本当の陽菜なんだろうか・・・

Sの振りして意外にMだったりして・・・
デヘヘ(-∀-`) SMプレイ好き?

「カチャン」

ナイフとフォークをお皿に置いたかと思ったら

「目の前で百面相しないでもらえる
食事がまずくなるから(怒)」

「そんな事してないやい」

「今だって気持ち悪い顔してたから」

「うぐっ・・・」

それは・・・してたかもしれない(汗)

「すみませんでした」

とりあえず謝るとまた食事をしだした陽菜

食べ終わると

「今日はこの後どうされますか?」

「久しぶりに買い物でも行こうかな
半年ほど行けてないから」

「お供いたします(ΘωΘ) 」

私の方を見て

「優子様はいかがいたしますか?」

「来たいなら来ればいいわ」

「いやぜんぜ「行きたいそうですのでご一緒します」

「だれもそ・・・」

私をにらみつけシッ!て言う口をして黙れと圧力をかけてくるみーちゃん

私の方が主人なのに・・・

「何時に出発されますか?」

「私はすぐ出れるから峯岸の用意が出来次第でいいわよ」

「かしこまりましたすぐに用意してまいります
優子様もそのままでよろしいですね」

か?じゃなくて、ね!かよ・・・

「はいはい」

「はいは一度」

「はい・・・・」

はぁ・・・なんだよもう・・・
買い物ってどこへ行くんだ?
銀座とかブランド店回りするんじゃないだろうな
興味ないのに勘弁してよー

て、思ってたのに
車に乗り着いた場所は・・・・やっぱ銀座じゃん(汗)

どっしりと重たい気分を何とか隠し車から降りる

車を帰し少し歩くとみーちゃんがおもむろに道路へ近づき手をあげた・・・

タクシー?

「ほら、早く乗って」

私と陽菜が後ろに乗りみーちゃんは助手席へ
着いた場所は


「ここって・・・アウトレット?」

「そう、埼玉県のアウトレットパーク(ΘωΘ) 」

「なんで銀座で降りたの?
ここまで送ってもらえばよかったじゃん」

「小嶋家の当主がアウトレットなんかで
買い物してたら馬鹿にされるでしょ」

「そうなの?」

「そういうものなの(бвб)」

「邪魔くさいなぁ(汗)」

「それに買い食いとかできないしね(ΘωΘ) 」

「さっそく食べに行こう(бвб)」

「ここの久しぶり〜今日は何食べようかな♪」

二人の話してる内容からするとよくここに来てるみたい

「私はストロベリー生チョコクリーム(бвб)」

「みーは・・・一番高いストロベリーバナナチョコ生クリーム!優子は?」

「え、私?えーと・・・メープルバター&シナモン」

「もっと高いの食べなよ」

「さっき昼食食べたばっかだから(汗)」

「え〜これは別腹だよねみーちゃん」

「そうそう」

え〜と・・・この方は・・さっきまで無表情だった方でしょうか?

「ここでは気を張らなくていいから素の陽菜だよ(ΘωΘ) 」

「ん?なんか言った(бвб)?」

「ううん(ΘωΘ) 」

私にこそっと耳打ちしてきたみーちゃん

そっか・・・本当の陽菜が見れるんだ
なんか・・・嬉しい(-∀-`)

座って食べながら

「優子はどこ見たい?」

「私?わたしは・・スニーカー好きだから・・・」

「じゃーニューバランス行こうよ(бвб)」

「えー前にナイキ買ったじゃん」

「あれはナイキ、今度はニューバランス!」

「陽菜ってスニーカー持ってたっけ?」

「持ってるけど・・全部一度しかはいてないかな」

「どこにあるの?靴箱にはヒールかブーツしかなかったけど」

「当たり前、全部私の部屋に置いてあるから」

「なんでみーちゃんの部屋?」

「だって、後継ぎたる者、常に正装であれ!が
おじいさまの言いつけだったから・・・」

「元々好きなのに普段は履けないから
こういう時に買って履き替えて・・・服も着替えて
買い物楽しんでまた帰る時に着替える
で、その買ったものは持ち帰れないから
全部私が買った事にして部屋に置いてあるんだけど
そろそろ整理してもらわないと
私の部屋凄ーく狭いんだけど(怒)」

「ごめん・・・だって全部気に入ってるから捨てれないんだもん」

「来るたびにそれ持ってきてここで着替えればいいじゃん」

「お屋敷出る時に買い物に行くのに袋持って出るのって変でしょ」

「あぁ・・・確かに」

「だからどんどん溜まっていくの」

「そんなにしょっちゅう来るの?」

「年に2・3回かな」

「じゃーそんなに溜まんないでしょ」

「それが着る服とは別に一度の買い物で何着も買うから困る」

「着れないのに買うの?」

「だって20%OFFとかセール中とか書いてあって
安いからついつい買っちゃうんだもん」

だもんて・・・可愛いなぁー(-∀-`)



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