優子に気持ちをぶつけ抱き合ってしまったら
もう離すことなんてできなかった

どれだけ仕事が忙しくて疲れていても
優子の寝顔を見て抱きしめて眠れば
次の日もがんばれたし体調もよかった


今日は妊娠しているかどうかを調べに行く日

麻里子が一緒に行こうかって言ってくれたけど
断り午前中の仕事を終え1人で向かう


「残念ですが・・・・次に期待しましょう」


先生は言い慣れた言葉なのかもしれない
でも私には重くのしかかる


また投薬から始まりそして麻里子に・・・・
もう無理だと言う自分と
後一度我慢すれば自然に生まれるかもしれないと言う自分が
交互に出てきて私を惑わす


麻里子にはダメだったと一言だけメールをし
1人で時間を潰し遅くに帰ったのに起きて待っていた優子

何も聞かないから私も何も言わずベッドに入った

触れていると何を考えてるのかが伝わってくる
今日の結果を聞きたいんだと思うけど
聞けずにもぞもぞしてるから
陽菜から言ってあげた


なんで優子が泣くんだろう、泣きたいのは陽菜なのに

あらたまって隠してたことがあると言ってきた優子・・・



知ってたよ、優子の行動は逐一耳に入ってくるから
正常だという報告を受け、これで陽菜に子供が出来なくても
跡継ぎは大丈夫だ、と言う安心感の裏に
自分ではわからない何かがうごめいていた

なんだろうこの気持・・・・

それは
優子が男に抱かれるのは慣れてるから
自分が産むといった時にはっきりわかった


うつむき膝の上で固く握られた手

その手を包み込むように握り

「そんな事させない、苦しむのは陽菜だけでいい
だから優子はずっと陽菜のそばに居て」


たしかに私は麻里子しか知らない、そして女は優子だけ

でも優子は・・・・

過去に起きたことはどうすることも出来ないけど
現在を、今を良くしていくことは出来る
だから優子には綺麗で居て欲しい

ううん、陽菜だけの優ちゃんで居てほしいから
もう一度だけ麻里子に抱かれようと決心したのに


「嫌だ、陽菜が篠田さんに抱かれてるって分かってるのに
ここでその帰りを待ってろっていうの?
何を思って何を考えて待ってれば良いんだよ
今頃あいつの・・・・
突かれて喘いでるんだろうなとか
どんな顔してヨガってるんだろうとか・・・
地獄でしかないじゃんか(泣)
だったらその間私も男に・・・「ダメ!!」

「はる・・な」

「それこそ地獄でしょ
優ちゃんが他の男に抱かれてるなんて
考えるだけで壊れちゃう(涙)」

「だったら、人工授精してもらおうよ
何か理由つけてさ先生にお願いしよう
陽菜が言えないんだったら私がお願いしに行くからさ」

「ばか・・・・優ちゃんが行ってもどうにもならないでしょ
明日麻里子に相談してみる」

「絶対だよ!もう誰も陽菜に触れてほしくないし
キスだって嫌だ」

「キスは・・・・優ちゃんと気持ちが通じ合って以来してないよ」

「なんで?」

「体は我慢できるけどキスは・・・
気持ち悪いって言ったら麻里子に悪いけど
軽いキスは出きても深いのは無理」

「私とはしてくれるよね」

「優ちゃんとのキスは・・・気持ちいいから・・・(汗)」

「アハッじゃーキスしよ(-∀-`)」

「はぁ?今真剣な話しっつぅ・・・んっんん・・・・」


「つはっ・・・どう、気持ちいい?うわっちょっ(汗)」

いきなりキスしてきてニカって笑ってどうって・・・
火が付くのには十分

そのまま押さえ込み

「明日からまた投薬が始まるから」


始まると体がだるくなり仕事だけで精一杯になり
夜はすぐ寝てしまう
だから今日は存分に味わわせてもらうね

抱かれてる時の優子は可愛い
普段はまだまだ生意気だけどね(笑)