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先輩 51 最終話

次の日早速、優子先輩の家で勉強会

学校から自転車の後ろに乗せてもらい一緒に帰る



優子先輩の部屋は
陽菜の部屋と比べ物にならないくらい綺麗で
無駄なものがない感じ
ただベットには有名なクマのぬいぐるみが置いてあり
毎日一緒に寝れるなんて羨ましいぞ!て睨んでおいた



もちろんたかみなさんも一緒に居る
今日もあっちゃんを学校まで迎えに来て一緒に帰って来た

「たかみなお菓子、
たかみなジュース」

「飲み食いだけ進んで勉強全然進んでないやん」

「文句あるんだったら帰れよぅ(∵)」


たかみなさんは大学に行かず料理の専門学校へ行くらしい
だからもう勉強しなくてもいいんだけど
何故か一緒に来てあっちゃんにこき使われてる

「優子、冷蔵庫にあったチョコレートケーキ食べよう」

「あれはダメ!私一人で食べるんだからあげないし
チョコチーズ!ケーキだから」

「何でだよぅ」

昨日あげたやつだ(бвб) 

「なんでもなの!」

「にゃんにゃん私にも作ってよ」

「え!?どうして・・・」

「何でもくれる優子がくれないって言うのは
にゃんにゃんから貰ったからだろ」


鋭い・・・(汗)

「だめ!私以外の人にあげたらダメだからね!」

「うわぁーなにその独占欲
昨日の朝までウジウジ悩んでて
さっぱりしてくるーとか言ったくせに
夜にきたら顔の筋肉無くなったんじゃないかって言うくらい
ずーとデレデレしたままでさ気持ち悪いったらありゃしない」

「そ、そんな事なかったよ」

もしかしてキスした事とか話したのかな(汗)

優子先輩の方を見たら目と目が合って
フニャッと顔が緩むから陽菜まで緩んじゃう


「おいおい、何見つめ合ってるんだよ
私達がいるのにイチャイチャすんなよな」

「してないでしょ、ほら早く勉強する!
来年からは見てあげれないんだから自分で何とかしてよ」

「にゃんにゃん(∵)」

「はい」

「四年間も放ったらかしにされるんだよ
今ならまだ間に合うよ」



「私、優子先輩はあっちゃんと付きあってると思ってたんです」

「違うよ!付き合った事無いからね(汗)」


焦る優子先輩(笑)


「でもたかみなさんと付き合ってるって知って・・
それでも陽菜の片思いだと思ってて
四人で遊んでた時の事をしっかり心に焼き付けて
いい思い出にしようと思ってたので
四年間たとえ離れていても心が通じ合ってると思ったら
我慢できます(бвб)」

「はぁ・・・いい子だね
なんなら私と付き合ってみる?
学校まだ一年間一緒だし(∵)」

「あっちゃん(汗)」
「あづこ(汗)」

「私は二人でもOKだよ(笑)」

「ふふ、それもいいかなって思いますけど
遠慮しておきます、優子先輩がまた落ち込むので」

「ほんとにねぇ、ふだんポジティブの塊の人が
にゃんにゃんの事になると途端にネガティブになるから困る」

「しかたないだろ、好きなんだから・・・」

「・・・・・(бвб) (汗)」

「あぁ〜もう今日はやってらんない
たかみな帰るよ」

そう言って勉強道具を置いたまま部屋を出て行くあっちゃん

「ちょ、まってや(汗)」

その道具をカバンに入れ後を追いかけるたかみなさん(笑)

取り残された陽菜達

散々言っておいて
いきなり二人は困るよあっちゃん(汗)

どうしようか悩んでいたら


「大学だって休みもあるし帰って来るから」

「はい」


優子先輩から話しかけてくれた


「それにLINEは毎日する」

「はい」

「たまには電話していいかな」

「?」

「声聞きたくなるんだよね(汗)」

「陽菜も聞きたいです」

それと・・・・

「高校のクラブが休みの時会いに行ってもいいですか」

「来てくれるの?嬉しい(-∀-`)
寮だけど一人部屋だから泊まれるよ♪」

「泊ま・・・る」

「あ、へ、変な意味じゃなくて
遠いし、日帰りだと大変でしょ
ホテル代浮くし(汗)」

「優子先輩の部屋に泊りたいです(бвб) 」


どんな部屋で生活してるのか見てみたいから


「う、うん・・・・・」

「・・・どうかしましたか?」

なんか様子がおかしい気がする


「二人の時は優子先輩ってやめない?」

「えっ・・・でも・・・」

「ほら、国体の時呼んでくれたじゃん」

あの時は確か・・・優ちゃん・・・


「む、ムリです(汗)」

「敬語も嫌なんだけどそれは徐々に直していくとして
先輩呼びだとみんなと同じだからさ、ね」

「あの時は勢いで言っちゃったから(汗)」

「じゃー今も勢いで言ってみようさんはい!(´-∀-)」

「・・・・・むりです(汗)」

「お願い!この通り」

手を合わせ頭を下げてお願いされてるんだけど
昨日告白されたばっかりなのに恥ずかしい(汗)

「言わないとチューするからね」

今度は開き直ったかのように攻めて来た

「うっ・・・・ずるい」

「ほら、早く言わないとしちゃうよ」

どんどん近づいてくる顔

「・・・ゆ、優ちゃん!」

近づいてくる顔を凝視できなくて目を閉じたまま
頑張って言ったのに

チュッ!

「・・・・・・(汗)」

「アハッしちゃった(´-∀-)」

結局キスされて優ちゃんと言わされた

「うぅぅ・・・ずるい(怒)」

「ごめん、怒った?(汗)」

「嘘付く人とはもうしません(怒)」

「つかない!もう絶対につかないから許して
この通り!!」

「・・・・・・ふふふ、必死な優子先輩も可愛いですね」

「優ちゃん!」

「あ・・・・ゆう・・ちゃん(汗)」

「アハッ(-∀-`)じゃーもう一回♪」

そう言って近づいてくる顔
目をぎゅっと閉じ構えていたら


ドン!バタン!

「イッター・・・・・」

音と声に驚いて目を開けると
ドアのところであっちゃんとたかみなさんが倒れていた

「何してんだよ(汗)」

「私のおかげで付き合えたみたいなもんなんだから
見たって良いだろ(∵)」

「た、たかみなさん・・・(汗)」

陽菜の声にみんな一斉にたかみなさんを見る

「何興奮して鼻血出してんだよ」

少し怒り気味の優子先輩と呆れ顔のあっちゃん

陽菜は部屋を見回してティッシュを探す

見つけて差し出すと


「キス如きで鼻血出すなよな
もっと凄いことしてるだろ(∵)」


「・・・・・・」

その言葉に固まる三人

「あ、あつ(汗)」

「優子は体力ありありだから
にゃんにゃん頑張れ!」


それって・・・・・返事できないよ(汗)


「帰るで(汗)」


ティッシュで鼻を押さえあっちゃんの手を引き出ていくたかみなさん

挙動不審な優子先輩


「あ、あっちゃんは何言ってるんだろうねアハハ・・・」



陽菜たちの恋はまだまだこれからです(бвб)




おしまい

先輩 50

火曜日からクラブはお休みに入るから渡すのは今日しかない

土曜、日曜と頑張って作ったお守りと
二カ月早いけどバレンタインに渡すはずだった
チョコチーズケーキ

いつ渡そうかな
クラブ終わりだと先輩たちもいるし
そんな事を考えてたらLINE音

(今日のお昼休み視聴覚教室に来て貰えるかな)

返信しようと思ったらまたすぐ

(お弁当食べてからでいいから)

なんだろう・・・・
でも丁度良かったから

《わかりました食べ終わり次第行きます》


なんて言って渡そうか悩んでいたら
あっという間にお昼休み

今日授業してたっけ?

お弁当も急いで食べ視聴覚室へ向かう

「ふぅ・・・・・」

一呼吸してノックしてからドアノブを回すとドアが開いた

ゆっくり開き中を見ると一人ぽつんと椅子に座っている先輩

「急に呼び出しちゃってごめんね」

「いえ」

「・・・・・・・」

うっ、この沈黙は重い(汗)

「明日からクラブ休みになるでしょ」

「はい」

「私テスト終わったら向こうの練習に参加することになったんだ
三年生は休みになるから・・・」


うそ・・・だってあっちゃんは入試が終わったらって


「だからにゃんにゃんと会えるのも今日が最後」

「さい・・ご?」

「あ、今年は!って言う意味だよ(汗)」

ビックリした(汗)

「でさ、国体の時授業休ませちゃったし
なんか色々迷惑かけたから
まだ早いんだけどお礼を兼ねてこれ・・・」

そう言って差し出された紙袋

「クリスマスプレゼント」

「え?・・・・」

「別に深い意味はないんだよ
ホントにお世話になったからさ
あ、いらなかったら誰かにあげてくれてもいいから(汗)」

陽菜のバカ!
クリスマスの事忘れてたじゃん
飛び越してバレンタインとかあり得ないじゃん(汗)

その紙袋を陽菜の目の前の机に置くと

「じゃー・・・また放課後」

そう言って出て行こうとするから

「待って(汗)」

咄嗟に腕を掴んでしまった

「ごめん、迷惑かな(汗)」

「違うんです、凄く嬉しい」

「アハッ(-∀-`) よかった」

ホッとしたような顔を見せる優子先輩

早く渡さなきゃ

「あのう・・・これ・・・」

小さな袋に入れてあったお守りをまず差し出して

「入試頑張れるように・・
あ、こんなの無くても頑張られると思いますけど
気休めになればなって(汗)」

「うわぁ、可愛い(-∀-`) 」

「お守りです」

「ありがとう首から吊るして肌身離さず持ってる」

「それと・・・明日から・・もう会えないの知らなくて」

あれ・・・胸が苦しい

「凄く早いですけど・・・つぅっ・・・」

「にゃんにゃん?」

「入試が終わってから・・・行くって聞いてたのでうっ・・
バレンタインの事しか頭になくてっ・・」

目の前の優子先輩の姿がかすんでるけど
このチャンスを逃すともうないと思うから
チーズケーキの入った袋を差し出す

「バレンタイン?」

「うぅ・・義理じゃないですからぁ〜(泣)」

もうダメ涙が溢れてきて止まんない

袋を受け取ってくれたのを確認して
急いで部屋を出て行こうとしたら
今度は逆に腕を取られ気がついたときには
ギュッと抱きしめられていた


「本命って思ってもいいって事?」

「うぅぅ・・・はい」

「私にだけ?」

「優子先輩にしか作りません」

「才加には?」

秋元先輩?なんで?

「皆さんにはクッキーを作って配ろうかなって・・・」

「マジかぁー・・・だって勉強教えて貰うって」

「それはぁ優子先輩は試験勉強が大変だから
陽菜の勉強見てもらうのは悪いなって思ってぇ」

「はぁ・・・・やっぱダメだ」

「いいんです、気持ちを伝えたかっただけで
いつまでも優子先輩は憧れの人ですから・・・
これからも大学で頑張ってください」

「違うんだ・・・あぁぁ・・・もう」

そう叫ぶと肩を持たれグッと体を離されたから

陽菜の初恋は終わったって落ち込んでいたら


「小嶋陽菜さん、私と付き合って下さい」

「どこにですかぁ」

「・・・・・待って、今の流れから言ったら
その答えおかしいでしょ(笑)」

「だって、もうダメだとか違うとか言うからぁ(涙)」

「にゃんにゃんは才加の事が好きなんだって思ってたから(汗)」

「そんな事一言も言ってません」

「だよね・・・
で、わたし大学は福島へ行っちゃうし
寮に入るからこのまま思いを告げずに
バイバイした方がいいのかなっておもっちゃってさ(汗)」

「優子先輩陽菜の事好きなんですか?」

「一応ずっとアピールしてきたつもりなんだけど(;´-∀-)」

「そんなのわかんないです
だってみんなに優しかったじゃないですかぁ」

「そうだけど二人の時は結構わかりやすかったと思うよ(;´-∀-)」

「他の子達ともそうなのかなって思ってました」

「なんかごめん・・(;´-∀-)」

「陽菜も好きです」

「へぇ?」

「始めから優子先輩が好きでした」

「マジか・・やばい嬉しい(-∀-`) 」

「あ、チャイム・・・」

「教室へ戻らなきゃね」

そう言いながら指で涙を拭ってくれて

「明日から私が勉強見てあげるから才加には断って」

「秋元先輩とは約束してません」

「じゃー私とは約束」

そう言うと

「チュッ」

「・・・・・(бвб)」


何が起こったのか頭がついて行かなくて
固まってたら


「アハッ(-∀-`) 指切りの替わり」


キスされたんだと気づいて嬉しいけど恥ずかしくて
また涙が出て来た


「うぅぅぅ・・・・」

「え、ごめん泣かないで(;´-∀-)」

「陽菜のファーストキス(泣)」

「マジかーうれしい(-∀-`) 」


手で顔を隠してたら腕を取られ

今度は優しい長めのキス


「その顔で授業いけないね(笑)」

「うぅぅ・・優子先輩のせいです」

「だーね、よしさぼっちゃおう」

「いいんですか?」

「私は優等生だからね(笑)」

「陽菜は劣等生です」

「それヤバいじゃん(笑)」

「優子先輩と一緒だから大丈夫です」

「いやいや、バレタラ余計にやばいでしょ(笑)」


ケラケラ笑う優子先輩の頬にできた笑窪に触れ


「これ可愛いくて好きです(бвб)」


「はぁ・・にゃんにゃんといると
私の心臓うるさすぎて困るよ」


そう言ってまた抱きしめられた



先輩 49

次の日の放課後

「陽菜ちゃん(-∀-`) 」

「優子先輩(бвб)」

部室へ行こうと廊下を歩いてたら優子先輩に声をかけられた

「来週からテスト週間でクラブ休みだね」

「そうですね・・・」

優子先輩と会えなくなるからやだな・・・

「またテスト勉強見てあげようか?
それと家に招待する約束してたし私の家でどう?」

嬉しいし行きたい!

でも・・・・

「あ、秋元先輩が見てあげるって言って下さったので
家も近いですしお願いしようかなって思っています」

「そっか・・・」

だって優子先輩には自分の勉強をして欲しいから
なのに凄く寂しそうな顔をするから

「あ、あのう」

「才加は頭いいし教え方上手いからしっかり教えて貰うんだよ」

「は、はい・・・」

そのまま反対を向いて何処かへ行ってしまった

部室へ行くんじゃなかったのかな?
少しの間後姿を見ていたけど
じっとしてたら遅れちゃうから部室へ向かう

「はーるなちゃん♪」

「宮澤先輩こんにちは」

「優子見なかった?」

「さっき保健室の前でお会いして
職員室の方へ行かれました」

「そうなの?先生にでも呼ばれたのかな」


ジャージに着替えて外に出る
もうすぐはじまるのにまだ来ない優子先輩

「優子先輩まだですけど始めてもいいですか?」

秋元先輩に確かめるキャプテン

「気にせず始めよう」

「はい」

軽くストレッチをしてから外周ラン

全員でスタートして3分後

「あちゃーもうスタートしちゃったの」

あっちゃんと一緒にやって来た先輩
もちろんあっちゃんは制服に鞄を持って帰る格好

「はいさっき・・・」

「追いつくかな(汗)」

「あまりムリしないでください」

「・・・そうだね、自分のペースで行ってくるよ」

そう言ってニカッと微笑み門を出ていった

「たかみな来るまで暇だからここにいて良い?」

「はい、みんな戻って来るまで私も暇なので(бвб)」


少しの沈黙の後


「にゃんにゃんさ」

「はい」

「好きな人いる?」

「え、あ・・・・片思いの人なら・・・」

嘘付く必要はないと思ったから素直に答える


「そっか・・・自分から告白したりする方?」

「した事無いのでわからないです」

「私は自分からグイグイいく方かなぁー
まあ、あいつがうじうじしていて
一向に言ってこないから
しびれ切らしたみたいな感じだけどね(笑)」

きっとたかみなさんの事だよね
優子先輩がそんなふうな事言ってたから

「なんで背の小さい奴らって情けないのかな」

やつ・・・ら?

「相手の事考えすぎて自分の気持ち言えないまま
誰かに取られて・・・
それでもその子が幸せならいいだなんて
私には考えられないもん、そう思わない?」

「えーと・・・わかんないです(汗)」

陽菜もどっちかというと優子先輩には幸せになって欲しい
他の人と付き合ったとしても・・・

「にゃんにゃんも片思いの人が居るなら
当たって砕けた方がすっきりするよ」

「でもその後、話にくくならないですか?」

「それは自分次第でしょ(∵)」

そうかもしれないけど
もうにゃんにゃんて呼んでくれなくなるかもしれないし・・・
距離を置かれるくらいなら

可愛い後輩のままがいいと思うのは陽菜のずるい所


「・・・・・優子さ」

「は、はい」

「年明けて一般入試だけど
ほぼ合格間違いなしでしょ
発表あったらすぐ向こうへ行って
練習に参加するみたいなんだ
ずっと三人で居たから寂しいよ」

「卒業式は・・・」

「その前後は帰って来るみたいだけど
2・3日ほどいてすぐ戻るんじゃないかな」


卒業式が終わるまでずっと見ていられると思ってたのに
冬休みはほぼクラブはお休みだし
会えるのってあと少ししかないじゃん(汗)

チリンチリン♪

「お、やっと来たよじゃーまた月曜日ね(∵)」

「お疲れ様でした」

「アハハ何も疲れてないけどね(笑)」

「あ、さようなら」

つい癖で(汗)

という事は1月下旬から卒業式の3月1日まで会えないわけで
最初で最後のバレンタインも渡そうと思ってたのに
いないじゃん(涙)


「はぁはぁはぁ・・・シャー!今日は一番」

秋元先輩が一番で駆け込んできた

「ハァ・・・はぁ・・ふぅ・・
くそーもう少しで・・はぁはぁ
追い越せたのにぃー」

10秒差くらいで優子先輩が入って来た
無理しないって言ってたのにもう・・・(笑)

いつもはあまり乱れていない息が今日は凄い
それだけ全力で・・・と言う事はいつもは力を余してたって事?


やっぱり陽菜と次元が違いすぎる

それから三分ほどして次々に戻って来た

「みんな遅いぞ(-∀-`) 」

「優子ちゃんが速すぎやって
本職100mやで(汗)」

「大島さんは何でも一番が好きなの!」

「一緒の大学いかんでよかったわ(汗)」

「私はさや姉とまた一緒にやりたかったのになー」

「親も転勤で地元に戻ることになったし
丁度よかってん、今度会うのは大会でやな」

「大学では一度も一位を譲らないかんね」

「望むところや返り討ちにしたるわ(笑)」


ここから正反対の場所へ行くライバルか・・・
仲間っていいなぁー

見とれてたらダメじゃんまだ戻ってきてないのは・・・・

「あれ?宮澤先輩がまだなんですけど・・・」

「ほんとだ、佐江はどうしたんだ
誰か見た?」

「・・・・・・」

知ってるけど言っていいのか悪いのかって顔をしてる数人

「怪我でもしたのかな・・・私見てこようか」

「あ、違うと思います・・」

「どういう事」

「宮澤先輩は・・・・」

「ごめーん、ビリになっちゃった(汗)」

言いかけたところで戻って来た先輩

「何してたんだよ」

「え、誰も言わなかったの?
あはは、いい後輩達だ(笑)」

「笑い事じゃねえよ」

「りんちゃんに会ったからお話してた♪」

「はぁ・・・そんな事だと思ったよ」

「佐江達は練習に自由参加なんだから別にいいでしょ」

「まあ、自分の練習だから好きにすればいい」

「でも後輩に迷惑かけんなよ(怒)」

「はーい、以後気をつけまーす♪」

「軽いんだよまったく」

「キャプテン次の練習に入ろう」

「はい」


優子先輩に頭をこつかれてもへらへら笑ってる宮澤先輩
この絡みを見るのもあと少し・・・・寂しいよ

先輩 48

12月に入り、冬季トレーニングが始まると
陽菜の仕事は極端に減って暇になる

まず練習が始まると一斉に外周を走りに行く
陽菜は戻ってきた順番を毎日ノートに書いていくんだけど
大体30分はかかるからその間は暇でしかたがない

「にゃーんにゃん」

後ろから抱き着かれビックリ(汗)

「あっちゃん(汗)クラブはどうしたんですか?」

「今日はおやすみー(笑)
週2日になっちゃった」

そう言えば何のクラブに入ってるんだろう
聞いたことなかった(бвб)

「優子もさ、わざわざ遠くの大学に行く事ないじゃんね」

「とお・・・く?」

「え、聞いてないの」

「はい・・・・」

大学に行くのは知ってたけど
そいえばどこに行くのかは聞いてない

あっちゃんには言ってるんだ・・・当たり前か・・・

「私から言ってもいいのかな・・・
ま、いっか福島大学に行くんだって」

「福島県ですか?」

「うん、遠いでしょ、で寮に入るから
向うへ行ったらなかなか会えなくなるし寂しいよね」

寮・・・・
卒業したらもう会えないんだ・・・・
合宿とか大会とか覗きに来てくれるって勝手に思ってた

だって秋元先輩が卒業しても行くからって言ってたから
という事は秋元先輩は東京の大学なのかな


いろんなことが頭を巡っていたら


「しゃー!今日もいっちばーん(-∀-`) 」

「はぁはぁ・・くそーあと少しだったのに」

優子先輩が一番に戻ってきた

だめ、しっかりしなきゃ
名前をノートに書いていく


「あれ、あっちゃんどうしたの?」

「どうしたのじゃないだろ
引退したのに練習してるバカたちを見に来てるんだよ」

「酷いなぁー(笑)
先に帰りたかったらあっちゃんも自転車に乗ってくれば?」

「あ、そうかそういう方法もあったか(∵)」

「え、今気づいたの(;´-∀-)」

「だって優子の後ろに乗ってる方が楽なんだもん」

「そりゃそうでしょ(笑)」

二人の会話を聞きながら続々門の中に入って来る名前を書く

「ふぅ・・ふぅ・・しんどーい」

「佐江おっそー」

「優子達が速すぎなんだよ
長距離走でもいけるんじゃない」

「これぐらいじゃ無理だよ(笑)」

「いやいや、うちの長距離選手より早いですから」

「あ・・・・たまたまだよ、ねえ才加(;´-∀-)」

「あ、あぁ・・・調子よかっただけだよな(汗)」


今日で三回目だけど全部一着と二着・・・


全員が戻ってくると陽菜の仕事


首から下げた笛の出番


「まだ帰んないの〜(∵)」

「終わるまで帰んないよ(-∀-`)」

「チェッ・・・たかみなに迎えに来てもらおーと」


そう言って校舎に入っていくあっちゃん

「たかみなもこれから大変だな(笑)」


優子先輩が遠くへ行っちゃうからじゃん・・・・

そう言いたかったけどそんなこと言う権利、陽菜にないもん


練習が終わり着替えて出てくると外は真っ暗

最寄り駅で降りて二人で歩いてると


「暗くなるの早いよね」

「そうですね・・・」

「どうかした?」

「秋元先輩はどこの大学へ行かれるんですか?」

「私は日体大、佐江も一緒でもう決まったよ」

そうだったんだ、知らなかった
でも・・・・・

「・・・・・」

「えーと優子は・・・・・」

「福島大学」


「聞いたの?」

「あっちゃんにさっき・・・・」

「そっか、さや姉は関西に戻って
大阪体育大学に行くみたい」

「みなさん同じ大学に行くんだと思ってました」

「初めはそうだったんだけど
二人共短距離でスカウトが来てさ
優子はだいぶ悩んだみたいだけど
オリンピックを目指すならそこがいいって言われて
推薦の願書は終わってたから一般入試だけどそこに決めたみたい」

「オリンピック・・・・東京でありますもんね」

「ああ、二年後だね」


オリンピックかー・・・凄いなぁー
陽菜なんかに手が届くわけないじゃん・・・・
憧れは憧れで終わるんだ・・・・


「一般入試は年明けだから勉強しなきゃなのに
いつしてるんだか、まあ優子は頭がいいから心配してないけど」

「そうですね・・・」

お守り作ったら持っててくれるかな
もしかしたら勉強の為に試験終わったらクラブに来ないかも・・・

一週間後からテスト週間でクラブは休みになるから

それまでに作らなきゃ

でも勉強もしなきゃいけないし・・・

明後日土曜日で練習は午前中だから帰りに材料買いに行くとして

うぅぅ・・・・時間がなーい(汗)


分かれ道が来て

「お疲れ様でした(бвб)」

「お疲れ様、また明日ね」

「はい」


秋元先輩は大きくて怖そうなのに
面倒見が良くて一人一人の事をよく見て下さってていい人で好き

でも優子先輩が一番好き(бвб) 


トントン

「きゃぁぁぁぁ!!」

「おれだ、俺(汗)」

いきなり肩を触られて叫ぶと俺と言われて振り返る

「もう・・・脅かさないでよ」

「こっちがびっくりしたよ」

「なに?ストーカー」

「何馬鹿な事言ってるんだ
駅からずっと後ろ歩いてたんだけど
先輩?と話してるから気をきかせて声かけずにいたんだよ」

「暗いんだからいきなり触らないでよね(怒)」

「すまんすまん、
まさかそんなに驚くとは思っても見なかったから(汗)」


家に帰ると

「あら、二人が一緒だなんて珍しいわね(笑)」

「パパ最低なんだよ
いきなり体触ってきて驚かすんだから(怒)」

「肩叩いただけだろ(汗)」

「暗くなるの早いし帰り道危ないから気をつけないと
今日はパパだったからいいけど痴漢とかだったら大変だわ」

「お前が駅まで迎えに行ってやれよ」

「あなた最近残業ないんだから時間合わせて帰ってくればいいでしょ」

「パパはやだ(бвб)」

「危ないよりマシでしょ」

「むぅ・・・もうすぐテスト前でクラブ休みだから大丈夫だもん」

「足音とかに気をつけて急いで帰ってきなさいよ」

「はーい」


パパと二人とかありえないもんね
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