次の日の放課後

「陽菜ちゃん(-∀-`) 」

「優子先輩(бвб)」

部室へ行こうと廊下を歩いてたら優子先輩に声をかけられた

「来週からテスト週間でクラブ休みだね」

「そうですね・・・」

優子先輩と会えなくなるからやだな・・・

「またテスト勉強見てあげようか?
それと家に招待する約束してたし私の家でどう?」

嬉しいし行きたい!

でも・・・・

「あ、秋元先輩が見てあげるって言って下さったので
家も近いですしお願いしようかなって思っています」

「そっか・・・」

だって優子先輩には自分の勉強をして欲しいから
なのに凄く寂しそうな顔をするから

「あ、あのう」

「才加は頭いいし教え方上手いからしっかり教えて貰うんだよ」

「は、はい・・・」

そのまま反対を向いて何処かへ行ってしまった

部室へ行くんじゃなかったのかな?
少しの間後姿を見ていたけど
じっとしてたら遅れちゃうから部室へ向かう

「はーるなちゃん♪」

「宮澤先輩こんにちは」

「優子見なかった?」

「さっき保健室の前でお会いして
職員室の方へ行かれました」

「そうなの?先生にでも呼ばれたのかな」


ジャージに着替えて外に出る
もうすぐはじまるのにまだ来ない優子先輩

「優子先輩まだですけど始めてもいいですか?」

秋元先輩に確かめるキャプテン

「気にせず始めよう」

「はい」

軽くストレッチをしてから外周ラン

全員でスタートして3分後

「あちゃーもうスタートしちゃったの」

あっちゃんと一緒にやって来た先輩
もちろんあっちゃんは制服に鞄を持って帰る格好

「はいさっき・・・」

「追いつくかな(汗)」

「あまりムリしないでください」

「・・・そうだね、自分のペースで行ってくるよ」

そう言ってニカッと微笑み門を出ていった

「たかみな来るまで暇だからここにいて良い?」

「はい、みんな戻って来るまで私も暇なので(бвб)」


少しの沈黙の後


「にゃんにゃんさ」

「はい」

「好きな人いる?」

「え、あ・・・・片思いの人なら・・・」

嘘付く必要はないと思ったから素直に答える


「そっか・・・自分から告白したりする方?」

「した事無いのでわからないです」

「私は自分からグイグイいく方かなぁー
まあ、あいつがうじうじしていて
一向に言ってこないから
しびれ切らしたみたいな感じだけどね(笑)」

きっとたかみなさんの事だよね
優子先輩がそんなふうな事言ってたから

「なんで背の小さい奴らって情けないのかな」

やつ・・・ら?

「相手の事考えすぎて自分の気持ち言えないまま
誰かに取られて・・・
それでもその子が幸せならいいだなんて
私には考えられないもん、そう思わない?」

「えーと・・・わかんないです(汗)」

陽菜もどっちかというと優子先輩には幸せになって欲しい
他の人と付き合ったとしても・・・

「にゃんにゃんも片思いの人が居るなら
当たって砕けた方がすっきりするよ」

「でもその後、話にくくならないですか?」

「それは自分次第でしょ(∵)」

そうかもしれないけど
もうにゃんにゃんて呼んでくれなくなるかもしれないし・・・
距離を置かれるくらいなら

可愛い後輩のままがいいと思うのは陽菜のずるい所


「・・・・・優子さ」

「は、はい」

「年明けて一般入試だけど
ほぼ合格間違いなしでしょ
発表あったらすぐ向こうへ行って
練習に参加するみたいなんだ
ずっと三人で居たから寂しいよ」

「卒業式は・・・」

「その前後は帰って来るみたいだけど
2・3日ほどいてすぐ戻るんじゃないかな」


卒業式が終わるまでずっと見ていられると思ってたのに
冬休みはほぼクラブはお休みだし
会えるのってあと少ししかないじゃん(汗)

チリンチリン♪

「お、やっと来たよじゃーまた月曜日ね(∵)」

「お疲れ様でした」

「アハハ何も疲れてないけどね(笑)」

「あ、さようなら」

つい癖で(汗)

という事は1月下旬から卒業式の3月1日まで会えないわけで
最初で最後のバレンタインも渡そうと思ってたのに
いないじゃん(涙)


「はぁはぁはぁ・・・シャー!今日は一番」

秋元先輩が一番で駆け込んできた

「ハァ・・・はぁ・・ふぅ・・
くそーもう少しで・・はぁはぁ
追い越せたのにぃー」

10秒差くらいで優子先輩が入って来た
無理しないって言ってたのにもう・・・(笑)

いつもはあまり乱れていない息が今日は凄い
それだけ全力で・・・と言う事はいつもは力を余してたって事?


やっぱり陽菜と次元が違いすぎる

それから三分ほどして次々に戻って来た

「みんな遅いぞ(-∀-`) 」

「優子ちゃんが速すぎやって
本職100mやで(汗)」

「大島さんは何でも一番が好きなの!」

「一緒の大学いかんでよかったわ(汗)」

「私はさや姉とまた一緒にやりたかったのになー」

「親も転勤で地元に戻ることになったし
丁度よかってん、今度会うのは大会でやな」

「大学では一度も一位を譲らないかんね」

「望むところや返り討ちにしたるわ(笑)」


ここから正反対の場所へ行くライバルか・・・
仲間っていいなぁー

見とれてたらダメじゃんまだ戻ってきてないのは・・・・

「あれ?宮澤先輩がまだなんですけど・・・」

「ほんとだ、佐江はどうしたんだ
誰か見た?」

「・・・・・・」

知ってるけど言っていいのか悪いのかって顔をしてる数人

「怪我でもしたのかな・・・私見てこようか」

「あ、違うと思います・・」

「どういう事」

「宮澤先輩は・・・・」

「ごめーん、ビリになっちゃった(汗)」

言いかけたところで戻って来た先輩

「何してたんだよ」

「え、誰も言わなかったの?
あはは、いい後輩達だ(笑)」

「笑い事じゃねえよ」

「りんちゃんに会ったからお話してた♪」

「はぁ・・・そんな事だと思ったよ」

「佐江達は練習に自由参加なんだから別にいいでしょ」

「まあ、自分の練習だから好きにすればいい」

「でも後輩に迷惑かけんなよ(怒)」

「はーい、以後気をつけまーす♪」

「軽いんだよまったく」

「キャプテン次の練習に入ろう」

「はい」


優子先輩に頭をこつかれてもへらへら笑ってる宮澤先輩
この絡みを見るのもあと少し・・・・寂しいよ