妹 6 最終話

それから怒涛の一週間


二人で住めるマンションを探して引っ越しをすませ
片付けも終わらなければいけない
それもなるべくバリアフリーの部屋を捜したから
少し家賃は高くなったけど
陽菜のためだから・・・
しっかり働かなきゃだ(汗)


幸い私の荷物も少なく
陽菜の荷物は全くない状態だから
二人で使うものは二人で買いに行こうと思う

送り迎えしてくれるリハビリセンターも調べ
完璧な状態で陽菜を迎えに行く



「はーるな来たよ(-∀-`) ・・・・・・あれ?」



そこには陽菜はいなくて空のベットだけが置いてあった




うそだよね・・・



全部夢だったって言わないでよ(汗)






慌ててナースステーションへ行き
この前会った看護師さんを見つけ


「すみません、小嶋陽菜
陽菜どうかしたんですか(汗)」


「陽菜ちゃん?・・・あぁ・・お姉さんでしたよね
陽菜ちゃんなら大部屋へ移りましたよ」


良かった・・・・

部屋番号を聞いていると


「あ、優ちゃん(бвб) 」


車椅子に乗り
リハビリから丁度戻ってきた陽菜


「もう・・・部屋変ったんなら教えてよ」

「だって電話番号知らないもん(怒)」


そっか・・・そうだよね携帯番号なんて知ってるわけないよね
離れた時は小学生で携帯なんて持ってなかったんだから

なのにあの時かかって来たのをおかしいと思わなかった私って・・


「ごめん、陽菜の携帯も買わなきゃね」

「あのね、おばあちゃんの遺産があったの」

「遺産?」

「そ、お家は焼けちゃったけど土地と
裏山があるんだって」

「へぇ〜」

「東京に住むんだったらもういらないでしょ」

「そうだね・・・」

「でね、幾らで売れるのか調べてもらったらね」

「うん」

「一億だって」

「へぇ〜一億かぁ・・・・ん?一億ってあの一億?」

「ん?あのって、どれ?」

「一億円て事?」

「そう言ってるじゃん」


裏山ってどこまでが小嶋家の裏山だったんだ?


「で、でも陽菜のお母さんにも権利があるし・・・」


それでも半分もらえるって事?


「なんかね遺言書があって
全部陽菜と優ちゃんにくれるって書いてあるんだって」

「私にも?」

「その人は税金対策って言ってたけどよくわかんなかった」

「その人ってだれ?」

「ん・・・弁護士さん?」

「名刺とかもらってないの」

「あるよ、陽菜が目覚めたって聞いてここに来たみたいなの」

「そうなんだ・・・」


どうするんだよ二人で一億円も・・・
でも相続税とかで減るのか
それでも相当あるよね・・・
もう少しいい部屋借りればよかったかな(-∀-`)


ダメダメ、これからの為に置いておかなきゃ
うん、貯金しよう、で、たまに二人で海外旅行とか行っちゃう?
車も買えるじゃん(-∀-`)
そしたら休みの日は陽菜の送り迎えもしてあげれるし
あ、でも駐車場が・・・・
う〜ん・・・どうしようか


「優ちゃん?」

「へ?」

「どうかした?さっきから百面相になってるけど」

「ど、どうもしないよ
それより退院する準備できてる?」

「うん、荷物何もないもん」

そう言えば全焼して陽菜も寝たままだったもんね・・・


「思いで全部なくなっちゃったね」

「ううん、優ちゃんとの思い出は
ちゃんとここにあるから寂しくない」


そう言って胸を叩く


「にゃんにゃん・・・・
これからもたーくさん思いで作っていこうね」

「うん(бвб)」


「姉妹じゃなく恋人としての思い出をさ」

「優ちゃん・・・・ありがとう(бвб) 」

「大好きだよ陽菜」

「陽菜も!」





おしまい

妹 5 

心の中で何度も陽菜を呼びながら
手を握り締め下を向いていると


「先生(汗)小嶋さんが(汗)」


看護師さんが慌てて飛び出してきた

先生について急いで中に入ると



「・・・・ゆう・・・・ちゃん?」


「ど、どう言う事だ・・・・さっき確かに脈と瞳孔がぁ・・・」


驚く先生を押しのけ



「陽菜!」

「ここ何処?・・・なんで優ちゃんが居るの?」

「うぅっ・・・・つぅ・・陽菜ぁ(泣)」

「え、ちょっと(汗)」


幻じゃないかを確認するために
思いっきり陽菜を抱きしめた





「でも、びっくりしたよ目を開けたら誰かが叫んでて
ドアの方を見たら優ちゃんが立ってたんだもん」


病院の庭を車いすを押しながら散歩する
ずっと寝た切りだったから一人では歩けないから


「まだ夢を見てるのかと思っちゃった」

「もう、夢はいいかな・・・」

「だってね、夢と同じ服を着てたんだよ」

「・・・・どんな夢だったの?」

「えーとね、梨食べたり、浜辺行ったり
・・・・一緒に寝たり・・・」


言い終えると耳が赤くなってる陽菜


「なんで赤くなってるの?」

「赤くなってない!(怒)」

「でも、耳が真っ赤だよ(笑)」

「うっさい、バカ」

「アハッ、夢でもバカバカ言ってたんでしょ」

「・・・・何で分かったの?」

「う〜ん・・感?」

「変なの(бвб) 」



「ねえ陽菜」

「ん?(бвб) 」


「退院したら一緒にすもっか」

「え!?」

「東京で一緒に暮らそう
そして東京の病院でリハビリすればいいよ」

「いい・・・の?」

「もう、置いて行かれるのは嫌でしょ」

「っう・・・(涙)」

「好きだよ陽菜」

「・・・・・・」

「陽菜も、って言ってよ(笑)」

「言わないもん」

「陽菜の初めては私が貰う・・て言うかもう貰ったから」

「あれは夢・・・あっ・・・」

「アハッ、やっぱり(笑)」

「陽菜の夢に勝手に出てくんな」

「出たくて出たわけじゃないけどね」



たぶんおばあちゃんが見せてくれたんだろう
でも、あの時の感覚・・と言うか感触は残ってるんだけどね


「おばあちゃんのお墓参りも行かなきゃね」

「うん・・・」


「オーイ優子・・・え、陽菜・・ちゃん?」

「お久しぶりです」

「え?危篤じゃなかったのか」

「蘇ってきたんだよね(-∀-`) 」

「はい、優ちゃんに会いに戻ってきました」


何が何だかわからない顔をしてるお父さんに
陽菜と一緒に暮らすことを伝えた


「そうか・・・」


それだけ言うと東京へ戻って行ったお父さん

後からわかったのは
今までの支払いをしていってくれたらしい


陽菜の前に回りしゃがんで手を添えしっかり目を見て


「一週間待ってて必ず迎えに来るから」

「うん、今まで待ってたんだから一週間くらい平気だよ」


それを言われると心がチクリと痛む(汗)

「変な意味で言ったんじゃないからね(汗)」

「わかってる・・・」

「その割には眉毛ハの字になってるよ」

そう言って手を伸ばし眉毛を触ってくる陽菜

「出て行く時もこの眉毛になってた」

「そうだったかな・・・」

「ふふふ、優ちゃんわかりやすいから」

「陽菜がわかりにくいの」

「むぅ・・・だってこれが陽菜なんだもん」

「そんな陽菜が好きなんだけどね(-∀-`) 」

「・・・・バカ」

「あぁーまた言ったなこの野郎(笑)」

頬をつねるふりをすると思いっきりつねり返された

「イッテ―(汗)」

「夢じゃないよね(бвб)」

「ああ、夢じゃないよだってすごく痛いもん」

「赤くなってる」

「マジ痛かったからね」

「良かった(бвб) 」


そう言って陽菜は空を見上げた

妹 4

次の日の朝、目が覚めると隣に
陽菜の姿はなくて少し寂しかった

何事もなかったかのように朝食を食べ
数少ない電車の時間に間に合うように家を出る


「駅まで送らないから」

「いいよ、また来るから」

「うん・・・バイバイ」

「バイバイ、おばあちゃんも元気でね」


手を振り歩き出す


(私を東京へ連れて行って)


その言葉を思い出し今度東京へ呼んであげようと思い


「陽菜」


振り返るとおばあちゃんしかいなくて


「あれ?陽菜は?」



「陽菜ちゃんをよろしくね・・・・・・」


「えっ・・・・・・・・・・・・・・・・・嘘でしょ(汗)」


薄くなり消えてしまったおばあちゃん

呆然とそれを眺めていると


ブッブッブッ

ポケットに入れてあった携帯が振るえた

あれ?圏外だったはずじゃ・・・


「はい・・・」

「お前、三日間も連絡つかないとか、何してたんだよ
心配しただろ(怒)」

「ちゃんと会社に休みだして田舎「お前陽菜ちゃん覚えてるか?」

「え、だから今」

「今危篤らしいぞ」

「はぁ?何言ってるの怒るよ」

「今年の二月に家が火事になっておばあちゃんは
逃げ遅れてダメだったみたいなんだが
陽菜ちゃんは何とか助け出されたのに
ずっと意識が戻らないままで入院していたらしい」

「入院・・・」

「しかし容体が急変してだな、身内を探してたみたいなんだが
あいつは男作って出て行って何処にいるかわからないし
親戚もいなかっただろ、誰も看取る人がいないし
どうしようかってなっていたそうなんだが

たまたま父さんの会社の近くで
村の近所に住んでいた人に会って、火事の話を聞いて
昨日慌てて病院に電話して分かったんだよ
俺は今から行くけどお前はどうする」


「行くに決まってんじゃん、どこの病院?」


ここに来た時から変だったんだよね
8年前と変わらないなんて今の世の中あるわけないじゃん
いくらこんな田舎だって少し位は変わるよね

それに近所の人にもあわなかったし・・・・

陽菜は年寄りばっかりだから家にこもってるって言ってたっけ・・


「はるな・・・」


タクシーを拾い町の病院へ

お父さんは東京からだからまだまだ来ないだろう


”小嶋陽菜”

町と言っても東京都比べると小さな病院
部屋はすぐに見つかった

病室の名札を確認してドアを開けようとしたら
勝手にドアが開き白衣を着た男性が出て来た

「あのう・・・はる・・小嶋さんは」

「どちら様ですか」

「義理の姉です」

「そうですか・・・少し遅かったですね
小嶋さんはたった今・・・・・」


うそ・・・嘘だよね

陽菜・・はるなぁー!!

妹 3

夜は花火をしたり
おばあちゃんの懐かしいご飯をお腹いっぱい食べて
苦しくなったり
二人でラムネ飲みの競争をしたり

楽しい時間はあっという間に過ぎてしまった


「楽しかった〜明後日から仕事だなんて考えられないよ」

「ここで暮らせばいいじゃん」

「そうできたら楽しいだろうけど
今の仕事も好きだから・・・ごめんね」

「・・・・・・」

「そんな顔しないでよ、また遊びに来るから」

「別に寂しくないし」

「アハッそうだね、にゃんにゃんは強い子」

「・・・・・・」



その日の夜部屋で帰り支度をしていたら

「優ちゃん入るね」

「どうぞ」

「これ、お祖母ちゃんが持って帰れって」

「え、やったぁーおはぎだ(-∀-`) 」

「優ちゃん好きだったもんね」

「おばあちゃんのは甘さが丁度いいんだよね大好き」

「陽菜は?」

「え?・・・・」

「陽菜の事は嫌い?」

「なにいってるのさにゃんにゃんは大好きな妹だよ」

「やだ・・・」

「へッぇ?」

「妹はヤダ」


「にゃんにゃん?」

「陽菜はずっと優ちゃんが好きだった」

「だから私も・・・」

「違う!お姉ちゃんとしてじゃなくて・・・っう・・
好きだったの!

・・・ごめんおやすみ」


「待って!」

部屋を出て行こうとする陽菜の腕を咄嗟に掴み
そして・・・・・抱き寄せた


私何やってるんだろう・・・

一瞬腕が緩んだ瞬間


「ありがとうお姉ちゃん・・・チュッ」


頬にキスを残し部屋を出て行ってしまった




はぁ・・・眠れないや・・・そうだ陽菜にメールを・・
そうだった圏外だったんだ(汗)


・・・あれ?確か私が村を出て行く時携帯使えてたよね?
おかしいなぁ・・・・

不思議に思っていると廊下がきしみ障子がスーと開くと

そこには月明かりを背に立つ女神がいた



「眠れないから一緒に寝てもいいよね(бвб)」

「あっえ〜と・・・」


昔はよく一緒に寝ていたっけ・・と言うより
ずっと一緒に寝ていたんだった(笑)


「返事は聞いてないから(бвб)」


そう言うと持ってきた自分の枕を私の枕の横に並べ


「もう少し寄ってよ」


押しながら隣に入って来た


沈黙の中聞こえるのは私の心臓の音だけ

なんでこんなにドキドキしているんだろうか・・・


「ねえ、優ちゃん」

「な、なに(汗)」

「お父さんは元気?」

「元気すぎて困るよ、再婚はしてないけど
女の人と一緒に暮らしてるからね」

「優ちゃんは一緒じゃないの?」

「大学から一人暮らし、バイト三昧だったなぁー
平均睡眠4・5時間だったもん」


だから陽菜を忘れてたのかな・・・・


「そう言えばお母さんは元気?」

「知らない」

「え?」

「男作って出て行ったきり戻ってこないから」

「それっていつ?」

「もうその話は・・・・いい・・」

「にゃんにゃん?」

「こっち見ないで」


こんなに綺麗に泣く女性を初めて見たかもしれない


「バカ・・・見ないでって言ったのに(怒)」

「ごめん・・・」

「・・・・陽菜も東京に連れてって」

「え!?」

「もう置いて行かれるのは嫌なの
陽菜は必要のない人間みたいじゃん(涙)」

「そんな事・・・・・・」




「なーんてね・・・・嘘だよ・・・やっぱり一人で寝るね」

「待って!」

気が付いたら起き上がろうとする陽菜を組み敷いていた

「ゆう・・・ちゃん?」



陽菜の目を見ていると吸い込まれてしまう・・・

ゆっくり顔を近づけると目を閉じる陽菜

なんて綺麗なんだろう・・・
私が汚してしまってもいいのだろうか

軽くキスをしてまた見下ろすと
目を開け私を見て恥ずかしそうに


「もう一回チューして(бвб)」


そんなことを言われたらもう止まらない

今度は深いキスをしながらパジャマを脱がし
柔らかく大きな胸に触れると


「んっ・・・」


陽菜の甘い吐息にまた興奮する


私は流石にこの年だから処女じゃない
東京には色々な男が溢れていたけど
誰とも長続きはしなかったのはきっと・・・・


でも陽菜は?
このまま抱いてしまってもいいのだろうか・・


「んっ・・やぁっ・・・っ・・」

「ハァハァ・・・陽菜・・・好き」

「っん・・・陽菜も・・・」


気持ちよさに歪む顔も綺麗だと思うのは
惚れてるからなんだと思う

クチュッ・・・

「あっんッ・・・」


十分に濡れた下を触るとビクンと体が跳ね甘い声を出す


「初めて?」

「っ・・・バカきくな(怒)」


と言う事は初めてだって事だよね
私が初めてでいいのかな・・・迷っていると


「優ちゃんは頭でっかちのバカ」

「さっきからバカバカって(笑)」

「ずっと好きだったって言ったでしょ」

「・・・ありがとう陽菜」


守ってきてくれて・・・こんなバカな私に
初めてをくれてありがとう

大好きだよ




妹 2

「全然変わってないじゃん、懐かしー(-∀-`)
あの縁側でよくスイカ食べてたよね」

「うん・・・」

「そうだ、お祖母ちゃんの容態はどうなの?
どこの病院へ入院したの、この辺だと大きい病院無いから
町のほうかな?」

「え!?あぁ・・・う〜ん・・」

「ん?どうかした、まさか病院の名前忘れたとか言わ・・・」

「おやまあ、よく来たねぇ暑かったろう
早く中入んなさい」


え!?・・・・・・えぇ??


「にゃんにゃん?」


俯いて何も言わない陽菜


「何してるんだい、ちょうど梨を頂いたから切ってあげるよ」

「おばあちゃん・・・大丈夫なの?」

「何の話だね」

「え・・・だから入院・・・は・る・なぁ(怒)」

「知らなーい(汗)」


慌てて中へ入って行ったにゃんにゃん
こういう時だけ逃げ足が速いんだからまったく・・・

怒りよりも昔のままの陽菜で笑みがこぼれた


昔ながらの居間で梨を食べながら


「本当に冗談はやめてよね
私仕事休んできたんだよ
元気なんだったら今日の最終で東京に「優ちゃんのバカ!!」

「イテッ、ちょっとにゃんにゃん(汗)」


梨を私にぶつけ部屋を出て行ってしまった


「なんなんだよ・・・まったく」

「許してやっておくれ
あの子ずっと待ってたんだよ
あんたが来てくれるのを・・・」

「・・・・・・」


おばあちゃんにあれからの話を聞いた



「にゃんにゃん入るよ」

「入ってくんなバカ!」

「ごめん・・・思い出した」



ここを出て行く日泣きじゃくる陽菜に


「大人になったら必ず来るから、にゃんにゃんに会いに来るから
おばあちゃんの言う事を聞いていい子でいるんだよ」


その約束を守り何もしなかったにゃんにゃんが
おばあちゃんのお手伝いをするようになり
近所の人にも優しくなって可愛がられていた

そしていつまでも来ない私の事を
いつか来てくれると信じて待っていたんだと・・・



「学生時代は勉強とクラブとバイトで忙しくて
就職したらしたで仕事を覚えるのに必死で・・・
て言うのは言い訳だよね・・・」

「陽菜の事忘れてたんでしょ(怒)」

「え、いや・・・う〜ん・すこし・・ごめん・・」

「もういい・・正直なとこ変わってないね優ちゃん」

「アハッ・・そうだ、昔よく行ってた浜辺行こうよ」

「今日帰るんでしょ・・・」

「せっかく休みとったし
リフレッシュも大切だからここにいる」


途端に嬉しそうな顔をしてハニカム陽菜
昔の面影はあるけど、どれだけ綺麗になってるんだよ・・・
会いに来なかった私はバカ野郎だ


「仕方ないから行ってあげる(бвб)」

「嬉しい(-∀-`) でも、その服だと汚れちゃうから着替えなよ」

「うん」


いきなり目の前で着替えだすから目のやり場に困った

お風呂にも一緒に入ってたけど
最後に見たのは確か・・・11歳?
胸もあまり出ていなかったのに
今では私より大きいんじゃないかな(汗)


「今日暑いからタンクトップでいいかな」

「だ、ダメでしょ(汗)」

「なんで?」

「ほ、ほら日差しがきついから日焼けするよ
シャツにしとけば?」

「うん、そうするね(бвб) 」


素直で屈託のない笑顔は昔のままだった(-∀-`)


砂浜を歩いていると


「キャッ(汗)」

「危なっかしいなぁ、ほら」


右手を差し出すと嬉しそうに掴んでくる


「昔もこうやって歩いてたよね
すぐ私の手を掴んできて離さなかったもんね」

「だって優ちゃんがドンドン歩いて行っちゃうんだもん」

「にゃんにゃんが遅いからでしょ」

「むぅ・・・あれが精一杯だったの」

「アハハ、そうだったよね
必死な顔して追いかけてくるにゃんにゃん可愛かったな」

「今は?」

「え!?」

「もう可愛くない?」

「そんなことないよ今も可愛いしそれに」

「それに?」

「綺麗になった」

「・・・・・・優ちゃんも・・・」

「アハッあがとう(-∀-`)
そろそろ戻ろっか」


私より大きくなった手をしっかり握りしめ
繋いだまま家へ帰った

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