心の中で何度も陽菜を呼びながら
手を握り締め下を向いていると


「先生(汗)小嶋さんが(汗)」


看護師さんが慌てて飛び出してきた

先生について急いで中に入ると



「・・・・ゆう・・・・ちゃん?」


「ど、どう言う事だ・・・・さっき確かに脈と瞳孔がぁ・・・」


驚く先生を押しのけ



「陽菜!」

「ここ何処?・・・なんで優ちゃんが居るの?」

「うぅっ・・・・つぅ・・陽菜ぁ(泣)」

「え、ちょっと(汗)」


幻じゃないかを確認するために
思いっきり陽菜を抱きしめた





「でも、びっくりしたよ目を開けたら誰かが叫んでて
ドアの方を見たら優ちゃんが立ってたんだもん」


病院の庭を車いすを押しながら散歩する
ずっと寝た切りだったから一人では歩けないから


「まだ夢を見てるのかと思っちゃった」

「もう、夢はいいかな・・・」

「だってね、夢と同じ服を着てたんだよ」

「・・・・どんな夢だったの?」

「えーとね、梨食べたり、浜辺行ったり
・・・・一緒に寝たり・・・」


言い終えると耳が赤くなってる陽菜


「なんで赤くなってるの?」

「赤くなってない!(怒)」

「でも、耳が真っ赤だよ(笑)」

「うっさい、バカ」

「アハッ、夢でもバカバカ言ってたんでしょ」

「・・・・何で分かったの?」

「う〜ん・・感?」

「変なの(бвб) 」



「ねえ陽菜」

「ん?(бвб) 」


「退院したら一緒にすもっか」

「え!?」

「東京で一緒に暮らそう
そして東京の病院でリハビリすればいいよ」

「いい・・・の?」

「もう、置いて行かれるのは嫌でしょ」

「っう・・・(涙)」

「好きだよ陽菜」

「・・・・・・」

「陽菜も、って言ってよ(笑)」

「言わないもん」

「陽菜の初めては私が貰う・・て言うかもう貰ったから」

「あれは夢・・・あっ・・・」

「アハッ、やっぱり(笑)」

「陽菜の夢に勝手に出てくんな」

「出たくて出たわけじゃないけどね」



たぶんおばあちゃんが見せてくれたんだろう
でも、あの時の感覚・・と言うか感触は残ってるんだけどね


「おばあちゃんのお墓参りも行かなきゃね」

「うん・・・」


「オーイ優子・・・え、陽菜・・ちゃん?」

「お久しぶりです」

「え?危篤じゃなかったのか」

「蘇ってきたんだよね(-∀-`) 」

「はい、優ちゃんに会いに戻ってきました」


何が何だかわからない顔をしてるお父さんに
陽菜と一緒に暮らすことを伝えた


「そうか・・・」


それだけ言うと東京へ戻って行ったお父さん

後からわかったのは
今までの支払いをしていってくれたらしい


陽菜の前に回りしゃがんで手を添えしっかり目を見て


「一週間待ってて必ず迎えに来るから」

「うん、今まで待ってたんだから一週間くらい平気だよ」


それを言われると心がチクリと痛む(汗)

「変な意味で言ったんじゃないからね(汗)」

「わかってる・・・」

「その割には眉毛ハの字になってるよ」

そう言って手を伸ばし眉毛を触ってくる陽菜

「出て行く時もこの眉毛になってた」

「そうだったかな・・・」

「ふふふ、優ちゃんわかりやすいから」

「陽菜がわかりにくいの」

「むぅ・・・だってこれが陽菜なんだもん」

「そんな陽菜が好きなんだけどね(-∀-`) 」

「・・・・バカ」

「あぁーまた言ったなこの野郎(笑)」

頬をつねるふりをすると思いっきりつねり返された

「イッテ―(汗)」

「夢じゃないよね(бвб)」

「ああ、夢じゃないよだってすごく痛いもん」

「赤くなってる」

「マジ痛かったからね」

「良かった(бвб) 」


そう言って陽菜は空を見上げた