不妊治療を始めてから初めての排卵日

すぐ人工授精するのかと思ったら


「始めの二回ほどはこ主人と頑張ってみてください」


嘘でしょ・・・・あんな事言ったあとなのに
麻里子に抱かれるなんて・・・


「篠田は構わないけど、にゃろは嫌だよね」


帰りの車の中、何も言わない陽菜を見かねて
麻里子が言ってくれた


「私は・・・・麻里子がいいなら・・・」

「無理しないで
僕の息子が役に立たなかったことにすればいいから」

「そんな事・・・(涙)」

「にゃ〜ろ(*`ω´) 」

運転しながら片手で私の頭を撫でてくれた


でも・・・やっぱり自然に出来るならそれに越した事は無いから



「今日麻里子のマンションへ行ってもいい?」

「陽菜はそれでいいのか?」

「うん・・・」


優子の近くで抱かれるのは嫌だから
そのまま麻里子のマンションへ行ってお風呂に入り裸のままベッドへ


「本当にいいの?」

「いいって言ってる・・・」

「じゃー篠田は遠慮しないよ」


顔が近づいてきてキスされそうになり


「ごめんなさい、キスは・・・嫌なの」



カダラだは我慢できるけどキスはもう無理だった

微笑んでくれたけど目が・・目の奥が悲しそうで
見てるのが辛い、陽菜のせいなんだけどね

唇はそのまま首に行きそして・・・・・・



行為が終わった後腰を
少し高くして着床しやすくするように言われたから

枕を二つお尻の下に置いてくれる麻里ちゃん


「ありがとう(бвб)」

「僕の子供のためでもあるからね(*`ω´)
泊まっていくだろ?」

「ううん、帰ってゆっくり寝たい・・・・」

「そっか〜じゃー送っていくよ」

「いい、タクシーで帰るから」

「送らせてくれないの?」

「だって、悪いし・・・」

「今はまだ夫婦なんだから気を使わなくていいよ」

「・・・・うん・・・・じゃーお願い」

「よし、そうと決まればお風呂入ってくるか
陽菜は帰ってから入る?」

「着替えないしそうする」


裸のまま・・・当たり前だけど
バスルームへ向かう麻里ちゃんの後ろ姿を見ながら
ゆっくり目を閉じた


優しく頭を撫でられてる気がして
ゆっくり目を開けると

「起きた?」

「陽菜寝てたんだ・・・・今何時?」

「30分しか寝てないよ(*`ω´)」

「ちょうどいい時間かも」

枕を取り、置き上がると何かが太ももをつたう


「あっ・・・・ごめん、汚しちゃった(汗)」

「いいよ、どうせシーツ変えないといけないし・・・
やっぱりシャワーだけ浴びてくれば?」

「そうする、バスタオル借りるね」

着替えを全て持ちバスルームへ

さっと洗い流し服を着て出ていくと

「完璧だね(笑)何か飲む?」

「ううんいいや」

「そんなに早く帰りたい?」

「ちがっ・・・・(汗)」

「きっとゆっぴーが心配して待ってるよ」

「そんなわけない・・・」

「篠田に気兼ねしないで
ゆっぴーに甘えればいいから」

「そんな事出来ないよ」

「にゃろは真面目すぎ(*`ω´)」

「だって・・・麻里ちゃん陽菜のために・・
いつ死ぬかもわかんないのに・・・(涙)」

「だ・か・ら、大丈夫だって(*`ω´)」

「そんなのわかんないじゃん
もう、陽菜の大好きな人達が死ぬのは嫌なの(泣)」

「陽菜」

下を向いて泣く陽菜をギュッと抱きしめてくれた