「ねえ、まだ帰ってこないの」

「まだみたいだね、先にお風呂入っちゃえば」

「帰ってこないのかな」

「それはないと思うけど」

「そんなのわかんないじゃん(怒)」

「陽菜は帰ってこない時はちゃんと連絡くれるからさ
じゃないと私達はお風呂に入れないでしょ」

「でも、あいつと一緒にいるんだよ」


こんなに遅いってことはそういうことだよね?


「それでも絶対に帰っえてくるから・・・はい、お風呂行くよ」


みーちゃんに引っ張られて行きお風呂に入っていると


「優子・・・優子」

「なに?」

「陽菜帰ってきたって(ΘωΘ)」


ざわついていた心が少し静かになった
このまま待ってたらお風呂に入ってくるかな(-∀-`)

少しゆっくり目に洗い長めに浸かっていると


「早く上がれって怒ってるよ(笑)」


そううまくいかないか・・・

部屋着を来てドアを開けると陽菜がそこに立っていて
すれ違いざまにあいつの匂いがしたからつい


「仕事サボって楽しんできたんだ」

「・・・・・・」


無視してドアを閉めた陽菜

・・・・何やってんだろ私・・・


「はぁ・・・・不器用なやつ(ΘωΘ)」

「煩いやい」


今日は病院へ行く日だって知っていた
だから早めに帰ったのも、篠田さんが迎えに来たのも
仕方がないことだったのに
何も出来ない自分に・・・無力な自分に腹が立っていて
篠田さんにしか出来ない事なのにヤキモチを妬いていた

自分の部屋に戻りベッドに突っ伏す


「飲み物持ってこようか」

「いらない」

「また様子見に来るけどなにか欲しかったら呼んでね」


そう言って部屋を出ていったみーちゃん



陽菜の気持ちはわかってるつもり

私の事を愛してると言ってくれて
私も好きだから両思いなんだけど
子供が出来るまでは篠田さんの陽菜で・・・

真面目な陽菜は線引をちゃんとしていて
私と距離をおいてるのも言われてないけどわかってる

でもさ・・・でも少しくらい素の陽菜を見せてくれてもいいじゃん
年下で仕事もまだまだ出来なくて頼りないけど
少しくらい甘えてくれてもいいじゃん

そう思うのは私のわがままなのかな・・・

みーちゃんが様子を見に来てくれたみたいで
ドアが開く音がした


「私って最低だよね」

「・・・・・」


「辛いのは陽菜なのにあんなこと言うなんてさ
これじゃーいつか飽きられちゃうよね
それにさ、子供が出来たら籍は抜くって言ってたけど
それでも父親は篠田さんで・・・私なんかと暮らすより
篠田さんと三人で暮らしたほうが陽菜にとっては幸せだと思うんだ」



「勝手に決めないでよ(怒)」



「え!?」


みーちゃんだと思って話していたのに
陽菜の声がして慌てて起き上がる

「そんな簡単に陽菜のことを諦められるんだったら
好きだなんて言わないで欲しかった
そしたらこんなに苦しまないで済んだのに」


必死で涙を我慢しながら訴えかけてくる


「どういう気持ちで麻里子に抱かれてると思ってんのよ(涙)」


飛び起き出て行こうとする陽菜の腕を掴み抱きしめる


「ごめん・・・・嫉妬してた
何もできない私が悪いのに陽菜に八つ当たりして
私最悪だ・・・でも、でも好きなんだ
陽菜の事愛してるからもっと、ううん
ずっとそばにいたい!いちゃダメかな?
邪魔しないから、寄り添うだけでいいから」


体を震わせ手で顔を覆って泣く陽菜の前に回り
手をどかせて唇を重ねる

「アハッ(-∀-`) しょっぱい(笑)
それに泣き顔も可愛いね(-∀-`) 」

「っ・・・バカ」

「こうやってさもっと私に弱さを見せてよ
年下だけど甘えてよ
まだまだ頼りないけど
頑張って陽菜の右腕になるからさ(-∀-`) 」

「・・・・ありがとう(бвб)」

「うっわっ!(汗)明日嵐が来るよ」

「今甘えてって言ったくせに(怒)」

「アハッ(笑)
ねえ・・・・もっとキスしたい」



私の顔をじっと見つめていたかと思ったら腕を取り部屋を出る


ドアの外にはみーちゃんが立っていて・・・・・・涙を流していた