スポンサーサイト



この広告は30日以上更新がないブログに表示されます。

サクセサー 4

2階の一室・・・と言ってもいったい何畳あるの?

大型テレビにソファー備え付けのクローゼットに端にはダブルベット

と、段ボールが4つ

「私のタンスとか机は?」

「服はクローゼットに全部入るし
机はそのローテーブルで十分でしょ」

「そうだけど・・全部持ってきたって言ったじゃん
ほら、嘘ついてる(怒)」

「段ボール以外は倉庫に入れてある
いるものがあれば出してくればいいから
でも、外観を壊すような事だけはやめて
それとこの家にはこの家のルールがあるの
それは絶対に守ってもらう」

「っ・・・」

「あとの事は・・・・峯岸!」

「何でございましょうか陽菜様」

「優子のお世話をお願い」

「かしこまりました」

「わからないことは峯岸に聞けばいいから」

「・・・・・」

「陽菜様そろそろお出かけにならないと」

「そうね・・・後はよろしく」

「いってらっしゃいませ」

深々と頭を下げ見送る峯岸という人


「・・・・・・・降りて行った?」

「え?あ・・・うん」

「ふぅ・・・いつまでたっても慣れないわ(汗)」

「峯岸さんはどういう関係の人?」

「峯岸みなみ、みーちゃんでいいよ
私はここの使用人で主に陽菜様の身の回りの世話をしてる」

「何才?」

「22歳だよ」

「なんでそんなに若いのにここで働いてるの?」

「お母さんがここの使用人だったからその流れ?
給料が凄く良いんだよね(ΘωΘ) 」

「へぇー」

「優子とは一番年が・・あぁ・・・陽菜様の方が近いか」

「え!?陽菜っていくつなの?」

「今年24歳になられた」

「え?24歳で跡取りで婚約者もいるの?すごいね」

「ご両親が早く亡くなられて
一人娘だった陽菜様は小さいころから後継ぎになるべく
教育を受けられてきたの
お母さんが家に帰って来て
陽菜様が可愛そうってよく泣いてたもん」

「おじいさまって言う人はいつ死んだの?」

「旦那様が亡くなったのは私が高校生の時だったから
3年前かな、大学生だった陽菜様が
後を継いだんだけどそりゃー苦労したみたいで
頭は良くて後継者の教育も受けていたのに
まだ学生でガキのくせにって陰口叩かれて
相当苦労したみたいなんだよね」

へえ〜・・・そんなふうには見えなかったけどな

「まあ、分かんないことがあったら何でも聞いて
あと、外出は勝手にしないでよね」

「私に自由はないって事?」

「そうじゃないけど、どこにいるのか聞かれて
答えられなかったら怒られるのは私だから」

「わかった・・・早速だけどトイレ何処?」

「そうだね、家の中案内する、まずはトイレか(笑)」

それから後二つあるトイレの場所、バスルームにキッチン
食事をとる部屋などなど

外に出ると・・と言っての敷地内?
中庭や使用人たちの離れの家などを見て回り
会う人会う人に紹介された

「全員この敷地内に住んでるの?」

「殆どそうかな、家賃いらないし、食費もいらないからね」

「通ってきてる人はいないの?」

「昔はいたみたいなんだけど
陽菜様のおじい様、旦那様が子供の頃に誘拐されそうになったらしくて
それからは全員管理されて、代々で小嶋家に仕えるようになったらしい」

「嫌な人は?」

「もちろん出て行くのは自由
でも二度と戻って来ないのが条件」

「だったら家族に会えないじゃん」

「ちゃんとどこに行くかを言えば
私達だって外に出れるしお休みだって貰えて旅行に行ける
賃金が貰えて食住はいらないし
何不自由なく暮らしてるよ」

「みーちゃんはそんな管理された生活でいいの?」

「学校にも行かせてもらったし
私は陽菜様を尊敬してたから
悦んでこの仕事を選んだんだよ」

「尊敬・・ねぇ・・・」

「陽菜様は口数が少ないし
自分の気持ちを表すのが苦手で
表情にも現さないけど
私達の事をよく見て下さってる
とてもいいご主人様なんだよ」

「陽菜の両親っていつ死んだの」

「陽菜様が10歳の時海外からの帰りの飛行機事故で・・・
それまではよく笑っていて・・・
私もしょっちゅう遊んでもらってたのに
跡継ぎの教育を受けられだしたころから笑顔がなくなって
私とも遊んでくれなくなった・・
と言うか時間が無くなったって感じかな」


苦労してたんだ・・
でも私だって・・・・苦労したんだから

同情なんてしてあげないからな!
前の記事へ 次の記事へ
カレンダー
<< 2017年09月 >>
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
アーカイブ
カテゴリー