海外へ行ってる間あいつが寝るまで
ずっとテレビ電話で監視していた
じゃなくて話をしていた

もちろんダブルじゃなくてツインだったからちょっと安心




「ふわぁぁ・・・」

「こーら、陽菜がいないんだからしっかりしないと足元すくわれるよ」

「だってさ向こうとこっちだと時差の関係で
四時頃に起きないと陽菜が危ないんだもん」

「麻里子は普段あんな感じだけど
根は真面目だから絶対に陽菜の嫌なことはしないのに」

「そんなのわかんないじゃん
あんなに可愛いんだよ
隣で寝てたら襲いたくなるかもしれないでしょ」

「それはあんただけ・・・・で、切ってから二度寝するの?」

「それがなかなか寝てくれなくて
結局2時間話してて・・・もう起きる時間になるから
あんまり寝れてない」

「アハハ意地悪されてるんだ」

「くそー帰ってきたら覚えてろよ(怒)」

「優子は何も麻里子には勝てないよ」

「何でだよ」

「仕事は当たり前だけど人間としても出来た人だから」

「あれが?」

「そ、包み込む愛で陽菜をずっと見守ってきたんだから」

「・・・・・・私だって愛なら負けないもん」

「愛してきた年月が違う」

「そんなの仕方ないだろ
私だって小さい時から知ってたら
負けないくらい愛してたし(怒)」

「まあ、陽菜が優子の方を選んだんだから
私達はそれに従うだけ」

「・・・・なんだよ・・・みーちゃんは私の秘書だろ」

「だから、味方になってあげてるじゃん」

「わかってる・・・・・・・今日の予定は?」

「10時から秋元部長と外回り」

「・・・・はい?」

「だから10時から「いや、今部長って言った?」

「そうだよ、あの若さで部長とか凄いよね」

「じゃー佐江は?」

「宮澤部長補佐」

肩書を聞いたことなかったからびっくり
そう言えば陽菜が目利きを教え込んだって言ってたな
どういう知り合いなんだろうか・・・・


「もしかして陽菜の愛人・・・」

「妄想も大概にしておかないと捨てられるよ」

「だってさ同い年で知り合うって学校とかしかないじゃん」

「そういう事(ΘωΘ) 」

「同級生だったの?」

「大学の時
小嶋の名前があるばかりに上辺だけの友達になろうと
寄ってくる人たちに嫌気がさし人間不信になっていた陽菜に
普通に接してくれて
ダメな時は怒ってくれたり、色々助けてくれたのがあの二人」

「へぇ〜
そう言えば佐江は今日一緒じゃないの?」

「陽菜が居ないから交代で休みを取ってて今日は宮澤さんの日」


会社の中でも陽菜を守ってるのか


「どうせだったら陽菜が帰って来るまで
二人共休めばいいのに」

「はぁ・・・あんたはまだこの会社の事
陽菜の今置かれてる立場を理解してないんだね(ΘωΘ) 」

「なんなんだよ偉そうに(怒)」

「陽菜が居なくて腹心もいないとなると
目を光らせるものがいないから
何をされるか分かったもんじゃないでしょ
それに優子も守らないといけないし」

「私も?」

「そう、何もわからない優子を利用しようとしてる輩が殆どだから」

そう言えば陽菜が行ってからやたらと声をかけられだしたかも
で、佐江や才加の姿が見えるとスーと離れて行くんだよな

なるほどそう言う事だったのか

「絶対に言葉だけで信じちゃダメ
自分の目で確認してから物事を決めないとダメだからね」

「わかってるよ」



その後才加と二人で外回り

と言っても土地や物件を見る勉強みたいなものだった

このビルを買うんだったらいくらぐらいで買う?
ここはこれから土地価格が上がると思う?

私の答えに何故そう思ったのかとか
根拠を書き出せとか

それを見て一つ一つ説明してくれて・・・
これはこれでゲームみたいですごく面白くて
あっという間に時間が過ぎて行った


「すげー楽しかった(-∀-`) 」

「初めてにしてはなかなか良かったぞ」

「まじ?見込みありそう?」

「まだ始めたばっかりだからわからないよ(笑)」

「そうだよね・・・」

もしこれが出来るようになったら
陽菜の役に立てるし
陽菜の負担が少しでも軽くなるかもって思ったんだけどな

「私だって2年かかったんだ、そんなにすぐ習得されたら困る(笑)」

「じゃー私は一年で習得して見せる」

「あはは、楽しみにしてる、まあ無理だと思うけどね
佐江なんて四年近くかかったんだから(笑)」

「そうなの?」

今度からかってやろう(-∀-`)

「このまま直帰してもいいぞ」

「才加は?」

「私は会社に戻る、残務整理や確認事項が沢山あるから」

「今から?」

「あぁ社長がいない間に何かあったら困るからね」

「大変だね」

「社長はもっと大変なんだぞ」

そうだよね・・・毎日遅くまで仕事してるし・・・

「私頑張るからこれからもっと教えてね」

「あぁ・・・佐江と二人でビシビシ鍛えてやる」

「なんかやばいやつに火を付けちゃった?」

「覚悟しとけよ(笑)」


笑いながら別れた