お風呂から出てくると


「優希さんの部屋は何処」

「ここです・・・・」


「おやすみ」


まだ早いのにそう言って入っていってしまった


「はぁ・・・・・・なんなんだよ」


地味に落ち込んでる自分が居るんだけど
何で落ち込んでるのかわからない


「結局1人なんじゃん・・・・・
今日は早くねよ」


お風呂へ入りいつもより1時間以上早くベットに潜り込む

そんなに早く寝れないよなーなーんて思ってたけど
眠っていたようでいつもと違ういい匂いに目が覚める


「・・・・・・えぇぇぇ!!(汗)」


「んん・・・・うっさい・・・・むにゃむにゃ」


何故か隣に陽菜さんが寝ていて
更には私に抱きついて寝ていた


「ちょっ、ちょっと(汗)」

「・・・・・スースー」


気持ちよさそうに寝てるし
起こしたら怒られそうで仕方なく・・・・・
そう、あくまでも仕方なく!そのままにしておく



こうやって人に抱きしめられて眠るのっていつぶりだろう
確かお母さん達が死んだ夜
お姉ちゃんが一晩中抱きしめていてくれたっけ


人の体温て気持ちいいんだな・・・

そんな事を思っていたらいつの間にか眠っていた


朝目覚ましがなり起きると陽菜さんは隣には居たけど
寝返りを打ったのか向こうを向いて寝ていた


「おはよう陽菜」


小さな声で言ってみる
寝てる時にしか呼び捨てに出来ない小心者の私


「おはよう優子(бвб)」


「ウエッ!?起きてたの(汗)」

「久しぶりにあんな早く寝たから目が覚めた(笑)」

「うっ・・・す、すぐ朝ごはん作りますね(汗)」

「また敬語に戻った(笑)」

「だってぇー(汗)」

「ずっと目を閉じておこうか?(笑)」

「そういう問題じゃないです(汗)」

「じゃー優子が目を閉じて」

「え、こうですか?」


意味もないのに言われた通り目を閉じると


「おはよう、チュッ」


唇に柔らかい感触とリップ音が・・・

途端に顔が熱くなり頭の先から何かが噴火しそうになった


「わ、私のファーストキス(汗)」

「え、そうなの?やったー(бвб)」


嬉しそうに笑ってる


「ひどいよ、ファーストキスは好きな人とって思ってたのに」

「じゃー大丈夫じゃん、絶対陽菜のこと好きになるから」

「その自信は何処から来るんですか(怒)」

「ん?たぶんクイーンになった時からの予言?」

「予言て、誰の?」

「優希さん」

「お姉ちゃん?」


「私ね何故自分がクイーンに選ばれたのかわからなかった
だって、優希さんの心の中には先代のクイーンがずっと居たんだよ」

「でも、絶対にクイーンを決めないといけなかったんでしょ」

「そう、だからなるのは誰でも良くて
あまり人に興味のなかった陽菜だから選ばれたのかなって」


人に興味がなかったんだ


「でもね、凄く優しくて陽菜のことを愛してくれてた」

「やっぱり恋人に・・・・」

「うーん・・・恋人だったよ
但し二番目のね(笑)」


そう言って辛そうに笑うから


「お姉ちゃんのこと好きなんですね」

「うん、好きだった」

「だった?」


「何故陽菜がクイーンに選ばれたのか少しずつ分かっていったの」

「どうしてですか?」


「ふふふふそれはね・・・・」

「それは(゚A゚;)ゴクリ」

「言わなーい(бвб)」

「えぇぇ〜そこまで言っておいてひどいですよ」

「優子が自分で見つけて」

「私のことじゃないからわかんないです!」


「そう思ってるうちは絶対にわからないから」


なんなんだよもう・・・・


「お腹空いたから早く作って」

「はいはい」



自由な陽菜さんに振り回されっぱなしだけど
いつも1人で味気ない朝食を食べているのに比べたら
楽しくて仕方がない

こういうのもたまには良いよね

また泊まってくれないかな