「優ちゃん来て〜」

「自分で起きてきなよ」

「むぅ・・・・誰のせいだと思ってるの」

「はいはい私のせいですよ
でも可愛い陽菜が悪いんだよ
それにもっとってせがむのも陽菜でしょ」

「そんな事言ってないし」

「言ってるよ、優ちゃんもっともっと!てね(笑)」

「もういい、今日行かない」

「(誰が行きたいって言ってたんだか)」

「・・・・・なんか聞こえたんだけど」

「いつもの独り言、ほら早く起きてお姫様」

「仕方ないなーんっ(бвб)」

「なに、目を閉じてまた寝るの?」

「違うじゃん、朝のチューじゃん」


あんなに真面目だった優ちゃんが
冗談を言えるまでになったのは陽菜の努力のおかげ(エヘン)


まさかあの時の優ちゃんが優ちゃんだったなんて・・・ん?あってるよね

陽菜の話を真剣に聞いてくれて
アイドル話に付き合ってくれてたのは優ちゃんだけだった

だってあの頃は全然知られてないグループだったから

始めは学校でそんな話が出来るのが嬉しくて
毎日、授業以外は優ちゃんと過ごしていたと思う

そのうちもっと優ちゃんと仲良くなりたくて
アイドル以外の話もしようと思ったのに
世間の事を何も知らないから話が合わなかった
頭がいいのにマンガとかドラマとか歌とか全然知らないんだよ

だから仕方なく唯一わかる
陽菜の好きなアイドルの話になってたんだけど

多分楽しくなかったんだろうなー
だって全然笑わないんだもん
たまに笑ってるの?と言う顔をしてたけど
殆ど無表情だった
それでも一緒に居たかったのはどうしてだったんだろう

昔の事だからあまり覚えてないんだけどね(бвб) 



でも今は


「やったーうちわ完成してる(бвб)」

「作ってる途中でそういう雰囲気になっちゃって
未完成のままだったでしょ」

「そうだよ、なんであそこで興奮するかな」

「だってキラッキラの目をしてどんなに好きかを力説するから・・・」

「ふふふヤキモチ(бвб)」

「だから罪滅ぼしも兼ねて朝から作りました」

「ん、許す(бвб)」

「でもさ、こんなに朝早くから行かなくても
コンサートは3時からでしょ」

「優ちゃんは初めてだからわかんないだろうけど
早く行って並ばないと欲しいグッズ無くなっちゃうの!」

「たくさん持ってんじゃん」

「生写真は毎回違うし他のグッズも違うの!(怒)」

「わかったから怒んないでよ(;´-∀-)」


家ではすごく素直で可愛いの(бвб) 

それに笑窪を作って笑ってくてるようになった

作り笑いじゃなくて心からの笑顔




あの日、大島さんが優ちゃんだとわかった日
陽菜の中で何かが変わった

将来の上司だと思って我慢してきたのに
なーんだ優ちゃんだったんじゃんてね

優ちゃんは陽菜の下僕だったんだよ
小学生の時だけど


陽菜のほうが誕生日が早いから上司だし(бвб)


そう思ったら気を使うのが馬鹿らしくなって
いつのまにか陽菜のほうが優位に立ち
現在に至る(笑)


「ねえねえ、課長になったら部署替わっちゃうの?」

「課長だったらそうなるだろうね、今の部署には篠田課長がいるから」


違う部署のほうがいいかも
だって会社で命令されたら絶対に反抗しちゃうもん

もしかしたら優ちゃん!て呼んじゃうかもだから別々のほうが安心


「来月の1日に正式な辞令が降りるんだよね?」

「そう聞いてる」

「お給料も上がっちゃう?」

「どうだろう役職手当が付くくらいじゃないかな」

「もしかして今って陽菜と同じなの?」

「そこはほら、うちの会社出来高制でもあるから
契約取ってきたりプロジェクト成功したりで上がるんだ」


そうだったんだ・・・・陽菜には関係のない世界だから無関心だった


「たぶん倍にはなるだろうね(-∀-`) 」

「うそ・・・・そんなに違うの?」

「それも陽菜が私の思ってる金額だったらだよ
それ以下だったらもっと違ってくる」


同じ時間働いて陽菜が補助してるのに?
なんかあったまにきた(怒)


「だったら陽菜会社辞めてもいいよね」

「どうしてそうぶっ飛んだ考えになるかな(;´-∀-)」

「一人で二人分稼げるんだったら一人でいいじゃん」

「私の分は生活費にして
陽菜のお給料は全部自分の事に使えばいいんじゃない」

「・・・・・・・出さなくてもいいの?」


そう言えばここに住む条件がそうだったっけ
そうだよ、今だって出してなかった(笑)


「いいよ十分足りてるから
あぁ・・・もし働けなくなって
お金が入ってこなくなったら私は必要なくなるのか」

「どうしてそゆ事言うかな(怒)」

「だってあの時だってアイドルの話を聞いてくれるから一緒に居ただけで
聞くのを嫌がってたら一緒に居なかったんでしょ」

「・・・・・何言ってるかわかんない」

「子供の時の事なんて忘れてるよね
でもそれが本音だったんだよ」

「小学生の時の事言ってるの?」

「そう、私がいない教室で話してたのを聞いちゃったんだ」

「優ちゃん始めは全然相手にしてくれなかったじゃん」

「・・・・・」

「それでも陽菜は優ちゃんと話したかったから
頑張って毎日話しかけてたんだよ」

「うそ」

「やっと仲良くなれて中学でも一緒のクラスになれたらいいなーて
思ってたのにどこにもいないし、
お家も行った事無かったからわかんないし
あぁ、陽菜嫌われてたんだって泣いたんだから」

「なんか・・・ごめん・・・」

「陽菜を泣かせたんだから一生養ってもらうんだから!」

「そのつもりです」

「ん、よろしい(бвб) 」

(なんだよ、私だって泣いたのに)

「ん?なんか言った」

「なにも」

「だからエリートの道から外れないでね(笑)」

「陽菜次第だけどね」

「どういう事?」

「陽菜が私を狂わすって事」

「だから、意味わかんないって」

「こういう事」

「キャッ(汗)」


ソファーに押し倒してキスしてくる優ちゃん


「ダメだって、早く並びに行かなきゃ」

「来週の大阪で並んであげるから、ねいいでしょ」

「むぅ・・・・絶対だからね!」



陽菜は優子のお願いに弱い

だってたぶん先に好きになったのは陽菜の方だから

優ちゃんには教えてあげないけどね(бвб) 





”陽菜ちゃんどうして大島さんみたいな子といつも一緒に居るの?


だってみんなアイドルの話したらどっかいっちゃうじゃん


それに陽菜優ちゃんの事好きだし(бвб) ”




おしまい