可愛い恋人 V 34

優子

二人の事務所には一応OKを貰ったけど
CMのスポンサーさん方にも話をしておかないといけないから
一社一社回り頭を下げている

難色を示す会社、次回は是非三人で!と言って下さる会社

世の中にはいろんな考えの人がいるんだなーとしみじみ

勿論こちらが発表するまではオフレコでと、お願いしておく

「今のところは切られそうだね」

「仕方ないよ企業イメージがあるんだから」

私と一緒に頭を下げて回ってくれてるマネージャー

「ごめんね迷惑かけて」

「何言ってるの私は大島優子のマネージャーなんだから
当たり前の事をしてるだけ
これからもドンドン仕事取ってくるから覚悟しててよ(笑)」

「アハッ(-∀-`) 望むところだ!(笑)」

「さっき携帯見たら社長からメールが来てて
おり返したら
記者会見の日時と場所が決まったって言ってた」

「いつ?」

「6月5日」

「それって・・・・」

「うん・・・・」

「それにドラマ、まだ終わってないよやばいじゃん

「そうだね・・・なんでだろう」

「スタッフに迷惑かけちゃうじゃん
それに、きっとメンバーにだって・・・・

「そこら辺は社長と小嶋さんの事務所社長と先生の三人で決めたみたい」

「・・・・・・・」

「何か考えがあるんじゃないかな?」

「サプライズ好きだからな〜・・・不安でしかない(汗)」


「て、言う事なんだけど、陽菜はどうする?」

「陽菜も一緒に会見するよ(бвб)
でも優ちゃんは出さない 」

「私もその方がいいと思う
質問攻めにあったらかわいそうだもんね」

車で移動中に陽菜と連絡を取る

「それと私は4月いっぱいで今のマンションを出て
あそこで暮らそうと思ってるんだけど
にゃんにゃんはどうする?
ほら、私は賃貸だけどにゃんにゃんは違うじゃん」

「あそこはお母さん達の遺産で買ったところだから
あっちゃんに残しておこうと思うの」

「そっか、そう言えばあっちゃん達大学卒業して
保母さんしてるんだよね」

「そう、まだ一か月たたないけど
毎日死んじゃうよ〜てLINEくるの(笑)」

「マンションから遠いの?」

「今の所よりは近くなると思うんだけど
多分陽菜達に遠慮して帰ってこないんだと思うから
丁度良かったかも」

「それだったらさ気に入った家具だけ持ってきて
後は置いといてあげなよ」

「そうだね、そうしようかな、優子の家具もあるしね」

「必要なものはその都度二人で選ぼう
陽菜は洋服とか自分の物だけ持ってくればいいよ
勿論優の物もね」

「うん・・・ありがとう優子
陽菜もなるべく早く行くから」

「ヒップと寂しく待ってるから急いできてよ
じゃなきゃ寂しくて死んじゃう(笑)」

「わぁーそれは大変、死んじゃう前に行きまーす(бвб) 」

「待ってまーす(´-∀-)」

最後は冗談を言い合いながら電話を切った

可愛い恋人 V 33

陽菜

「先生のおかげで上手く行って良かったね(-∀-`) 」

「うん(бвб)」

事務所を後にして車の中でお話し中

「今日はもう仕事ないんでしょ?」

「うん」

「じゃーさ、マンション見に行かない?」

「えっ?」

「もう少し大きいマンションに引っ越したいねって話してたの忘れちゃった?」

「ううん、覚えてたけど・・・」

「実はあれから少しずつ探し回ってていい所見つけたんだ」

「ドラマとか忙しかったのに?」

「空いてる時間をうまく利用してね」

そう言うとナビに住所を入力する優子

「はい、ナビ通りに進んでくださーい
出発進行

ふふ、子供みたいなんだから(笑)

ナビが示す道順をたどって行くと
そこは都心から20分くらいの所なのに
緑が多くて結構静かそうで・・・

「学校近いね(бвб)」

「優ももうすぐ小学生でしょ、だから近い方がいいと思ってさ」

マンションの外観も綺麗で聞くと建って2年ほどらしい

「ただ、駅から少し遠いから大きいけどお手頃な値段なんだー」

ニコニコしながら説明してくれる優子

「あ、車は8番に入れて」

言われた通りそこに止める

すたすた歩いていく優子の後ろからついて行くと
オートロックの玄関なのに優子が何やら打ち込むと
開く自動ドア

中に入ると凄く広いエントランスで来客用なのか
ソファーやテーブルが置いてある

「凄いね・・・」

さっきお手頃な値段て言ってたけど・・・

「でしょ(´-∀-)来て」

手を握られエレベーターに乗り込むと
一番上の階のボタンを押す優子

まさか・・・・ねぇ

エレベーターを降りて部屋の前まで行くと
玄関横にある小さなトビラ?みたいなのを開けて
指を置くと・・・鍵もなしに開く扉

「どうぞ、入って(´-∀-)」

玄関は広くて横には天井まで伸びた両開きの扉
おそらくシューズボックスだよね

そこを開けるとスリッパが申し訳なさそうに入っていて
二足出して床に置いてくれた

廊下も広くて長い

左右にはドアがいっぱい・・・

順番に開けて説明してくれる優子

「ここは6畳で小さな窓しかないから衣裳部屋がいいかな
こっちは7.5畳で、将来優の部屋なんてどう?
で、こっちは六畳の部屋が二つ並んでたんだけど
壁ぶち抜いてもらって一部屋にしたからドアが二つあるんだけど」

ぶち抜いてもらった?(бвб)

「二人・・・優が一人で寝れるようになるまでは
三人の寝室にいいかなーて(´-∀-)」

「・・・・・・・」

「でね、この一番奥がリビングダイニング

「広い・・・・」

優子が壁に走って行ってボタンを押すと

自動でブラインドが上がりパノラマに広がるガラス窓

「あれってスカイツリーじゃん」

「そうだよ、夜景が凄くきれいなんだ(´-∀-)」

「凄い・・・・」

「どう、きにいった?」

「気に入ったって・・・・もしかしてもう買っちゃってるんじゃないの?」

「あちゃーバレちゃった

舌をペロッと出して頬をポリポリ掻いてるけど・・・

「そりゃー暗証番号で入ったり指紋認証してたり
部屋まで改造してるんだからいくら陽菜でもわかるし

「ダメかな

「悔しいけど凄くいいと思う
優ちゃんの事も考えてくれてるし
ありがとう優子

「よかった

「でもさ、嫌って言われると思わなかったの?」

「実は・・・・篠田さんにも協力してもらって
陽菜が気に入るかどうか見てもらったんだ(汗)」

「むぅ・・・陽菜より先に麻里ちゃんが見たんだ

「ご、ごめん

ちょっとむかついたけど
あの言いたがりの麻里ちゃんが黙ってたなんて・・・
今頃ストレスでハゲが出来てるんじゃないかな

可愛い恋人 V 32

陽菜

優子から電話で話を聞いて仲間っていいなーて
ちょっぴりうらやましく思った

陽菜はモデルだから友達はいても仲間じゃないし
スタッフは仕事仲間だけどメンバーて言う感じじゃないもんね

明後日は陽菜の事務所に来てくれるみたい

陽菜一人でいいよ!て言ったんだけど
こう言う事はちゃんと頭を下げてお願いしないといけないからって
時間を空けてくれたみたい

才加には理由を言わずに社長がいる時間と予定を
確認してもらいお昼過ぎに行くことに

陽菜の車で優子を迎えに行き事務所へ向かう

事務所のドアを開けると

「えっ!?こじぱ

優子と一緒なのを見て慌てる才加

「才加も来て」

社長室のドアの前に立って一つ二つ深呼吸をしてドアをノックする

「はい」

「小嶋です」

「おおー陽菜かどうした入ってこい」

「失礼します」

一番先に中に入ると

「いつもはノックもせずに入ってくるくせに
気持ちわる・・・・・・どういう事だ秋元

初めはにこにこして話してたのに優子の姿を見た瞬間
顔色が変わり最後に入ってきた才加の名前を叫ぶ

才加も知らなかったんだからかわいそうだけど仕方ないよね

むぅってしてる陽菜の横に立ち

「小嶋さんと結婚させてください!お願いします

頭を深々と下げる優子の隣で陽菜も固いなりに
精一杯頭を下げた

「今、結婚と言う言葉が聞こえたんだがー・・・
俺の聞き間違えだよな秋元」

「いえ、あのー・・・合っているかと・・・

「ゆ、ゆ、ゆ、許すわけないだろ
付き合う事だって渋々許したのに
け、け、結婚だなんて
ダメだダメだダメだー

「社長どもりになっちゃったの?もう歳(бвб)?」

「お前は相変わらずグサってくることばかり言いやがるな
大体大島の事務所が許すわけないだろ」

「私の方は結果次第では解雇だって言われましたが
それも覚悟の上だと言ったら発表は

ドラマが終わってからと言う事で
許可してもらいました」

「な、なんだとー

カチャ

「おいおい部屋の外までお前のだみ声が響いてきてたぞ
そんなに興奮してると血管切れて倒れるぞ(笑)」

「先生」

「もう、意地をはらずに許してやれよ
わかってた事だろ」

「お前には関係のない事だからそう言う事が言えるんだ
陽菜が居なくなったらうちの事務所はどうなるか・・・」

「小嶋さんの子供の優子ちゃんだっけ
あの子大きくなったら可愛くなるだろうな
今でさえいい演技してファンをしっかりつかんでるし
大スターになる素質十分なのにな
このまま反対して小嶋さんがここをやめちゃったら
優子ちゃんが大きくなってやりたいって言った時
きっと他の事務所に・・・あーもったいない」

「・・・・・・・・」

「小嶋さん辞表を出してこんな事務所やめ・・・

「許す なんなら三人まとめて面倒見るぞ

「だ、そうだよどうする」

社長から見えないように横を向いて
クックックッと笑ってる先生

「ありがとうございます!もしもの時はお願いします(-∀-`) 」

もう一度頭を下げる優子を隣で見つめていた

可愛い恋人 V 31

優子

撮影も無事にクランクアップ
あとは放送を待つばかり

三人の事を知っている先生に
結婚しようと思っていますと一番先に連絡すると
応援してくれると言ってくれて
陽菜の事務所に行く時は一声かけてくれとも言われた

そう言えば社長とは旧知の仲だったっけ

先に自分のプロダクションの社長の所へ一人で行く

「だめだ、ダメだ、ダメに決まってるだろ
優子は大女優になるという夢を捨てるのか?」

「何故捨てることになるんですか?
私はこの先もずっと女優として生きていきます
それによくばりなので家庭と言う幸せも一緒に掴みます」

「自分だけの事じゃないんだぞ
今までいたGの事だって面白おかしく書かれるかもしれない
そうなった時責任を取れるのか

「くっ・・・それは・・・」

バン

その時ドアが開いて

「社長!私達Gは全員一致で優子ちゃんの事を応援します

「さしこ・・・北りえにゆいまで・・・どうして」

「そうでっせ、次期総と博多支配人と新潟のキャプテンが
みんなを代表して言いに来ましてん」

「もしかして先生?」

「今日社長に言うって聞いたからきたの
優子ちゃんは自分の思う道を進んでくれたらいい
ずっと引っ張ってきてもらった背中を
やっと押してあげれる時が来たんだって
みんな喜んでるんだから

「北りえ」

「優子ちゃん、私達を信じてそんな事で絶対潰れたりしないから」

「さしこ・・・・」

「優子!事務所解雇もあり得るぞ」

「そうなったらそうなったで仕方ないと思っています
でも必ず這い上がってきますから見ててください」

「社長!圧力だけはかけないで上げてくださいお願いします」

三人は土下座しながら

「優子ちゃんは十分すぎるくらい事務所に貢献してきたじゃないですか
だからお願いします!」

「みんな頭をあげてよ

「俺もそこまで冷酷な人間じゃない・・・
ただし発表するならオンエアが終わってからにしてくれ」

「ありがとうございます(-∀-`) 」

「良かったね優子ちゃん

「三人ともありがとね

「何言ってんですか水くさいですよ
まだまだノイエのメンバー・・・
あっ!もしかして事務所代わったら解散

「どうだろうね、今も無期限休止みたいなもんだけど(笑)」

「そうですけどまた、リクアワとかに来て下さいよ」

「そのころ暇かもしれないからどんどん呼んでね次期総(笑)」

「こらこらお前ら勝手に辞めさそうとするな」

「えっ?だって解雇もあり得るって・・・」

「あり得るって言っただけでするとは言っとらん

「社長ずっる

「こら指原社長に向かってずるとはなんだ

「わぁわぁ 優子ちゃんせっかく四人揃ったんだからごはん行きましょうよ」

「そうだな行こうか!好きなもの奢ってやるよ」

「よっしゃー肉肉!IWA行きましょう

「若いね(笑)」

先生と三人のおかげで第一関門突破!かな

可愛い恋人 V 30

優子

食事を終え二人で洗い物をしていると
ソファーに座ってテレビを見ていたはずの
優の頭の先が見えなくなっていた

「優寝ちゃったのかも」

「あちゃーお風呂入ってないのに

「お昼帰って来た時汗かいてたからシャワー浴びたんだけど
その時軽くだけど洗ったし着替えたからいいんじゃない?」

「そうなんだ、ありがとね
風邪ひくといけないからベッドに寝かせてくる(бвб) 」

「これ終わったら私が連れて行くから
陽菜はお風呂に入ってきなよ」

「いいよ、わるいもん」

「・・・・・優は二人の子供になるんだよ

「あっ・・・そうだよね・・・ごめん

水道を止め俯いてしまった陽菜の両手を取って
下から覗き込みながら

「2・3日前かな、番組で知り合った女優さんとタレントさんが
同性婚したってニュースで取り上げられててさ
正直凄い!思い切ったなーて思った」

「・・・・・」

「だってまだまだそう言う事に偏見を持ってる世の中だし
これからの仕事にどう影響するかもしれないでしょ」

「うん」

「それにツイとかにも心無い人達から誹謗中傷されてたみたいだしね」

「可哀想・・・」

「好きって気持ちは異性間だけにある感情じゃないじゃん」

「うん」

「人として一人の人間として好きになる
それが愛にかわり愛した人がたまたま同性だったって事」

「うん」

「私も陽菜の事が好きになって一緒に居たいと思った
そりゃー初めは見た目から入ったのは確かだけど

「むぅ・・・やっぱり体が目当てだったんだ」

「ち、違う・・・事もないけど・・・
だって最初は雑誌を見て可愛いって思って
写真集を見てファンになって
ボンキュッボンのナイスバディにプルッとした肉厚な唇(´-∀-)・・・」

「優子

「で、でも優のおかげで陽菜と出会う事が出来て
ドラマを撮ってるうちにどんどん好きになっていって
幸せにしてあげたい!と思うようになったんだ」

「陽菜は・・・」

「あの頃は優を育てるのにいっぱいいっぱいだったもんね」

「ごめん(бвб) 」

「謝らないで、その一生懸命さも愛しくて
優を一緒に育てて行きたいって思ったもん(´-∀-)」

「ありがとう」

「優は妹だけど、陽菜の子供には変わりないんだし
陽菜と結婚するって事は私の子供にもなるって事で・・・
だから遠慮せず二人で一緒に育てて行こう」

「優子」

「ん?」

「結婚・・・するの?」

「いや?」

私の目を見て首を横にブンブン振る陽菜

「結婚しよ、陽菜

両手をギュッと握り締め最高の笑顔でプロポーズ

陽菜は目から大粒の涙を流しながら
雑誌読んだんでしょ(笑)て微笑む

アハッ(-∀-`) ばれちゃった?
だってどういうふうにプロポーズされたいかってとこで
普段の何気ない時に軽くって書いてあったから
実行したまでだもん

「じゃーさっそく新婚初夜を

「初夜は籍入れるか式の日じゃないの?」

「うっ・・・じゃー前乗りノリで(´-∀-)」

「バカなの?」

「いいじゃんかー久しぶりなんだしさー

「明日仕事は?」

「朝一です」

「はい、だめー(бвб) 」

「いや、ほら、まだ9時前だし
せっかく優も私たちの為に寝てくれたんだし
ね、一回だけ!お願い
昨日から待て、してるんだよ、みみより賢いでしょ

何処かでキャンキャンと聞こえる気がするけど無視

「はるなー、にゃんにゃん、お願い〜」

「もう、仕方ないなー一回だけだよ(бвб) 」

「やったー!!」

抱き上げようとすると

「ちょっと優ちゃんを忘れてるでしょ

「あっ・・・すぐ行って来る」

素早く優をベッドに寝かしに行き戻ってくると
洗い物の残りをしてくれていた

「そんなのいいから行こう!」

「キャッ

お姫様抱っこをして子供部屋に連れて行こうとすると

「ちょっと待って

「むっ、まだ何かあるの

「お風呂、お風呂入りたい

「そんな暇ありません

「ちょっ、やだ、すぐ、15分で入ってくるから

「だーめ、15分あったらもう一回出来るもんね(-∀-`) 」

「ええぇぇー優子

その後、一回で終わるはずもなく・・・・

怒られたのは言うまでもない⊂^⌒⊃_д_)⊃

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