四年生が引退してキャッチャーがいなくなった

私達の代にはいないし一年生で一人いたんだけど
病気になり大学を辞めてしまっていた

「来年入ってくる新人でいいキャッチャーがいるらしいよ」

「そっかー良かったうちはピッチャーがいいのに
キャッチャーがいないなんてシャレになんないからね」

私は副キャプテンから昇格?して
キャプテンを言い渡された

私の入学当時を知っている先輩が聞いたら
ひっくり返ってチームの事を心配すると思う(笑)

でも、今はやればできるんだって言う自信がついて
ソフトに関してだけだけどオドオドしなくなっていた

後輩にだって同期にだって注意できるんだから(´-∀-)


翌年鳴り物入りで入って来た新人さん

「誰やねん凄いキャッチャーや言うたんは(怒)」

「だめじゃんあれじゃ使えないよ(汗)」

誰もが思ったと思う、やばいと(汗)

「だって監督が言うとったんやもんうちじゃなかと」

投げ方はでたらめで盗塁を殺せない

バッティングもへん・・・

どうするんだろう・・直すったって後一か月ぐらいしかないのに(汗)


練習のフリーバッティングをする時
三か所作り交代でキャッチャーに入る

私が入ってショートバウンドを受けていた時

「大島旨いじゃないか」

「そうでしょキャッチャーできますかねアハッ(´-∀-)(笑)」

ちょっとした冗談だった・・・

そう、私は冗談のつもりで言ったのに
春の公式戦でマスクをかぶっていたのは私だった・・・

肩の強くない私は速い球を投げるよりいかに早いクイックで
投げれるかの練習をした、後はコントロールも

キャッチングは高校の時練習で受けてたから
まだましな方だったけどリード面はずっとキャッチャーを
やってきた人には敵わないから野手目線で攻める事にしたら
これが見事にハマり試合もドンドン勝ち進み
気が付けば優勝していた

クラブを引退したある日

佐江と有華と私の三人が監督に呼び出された

連れていかれたのは近くの焼肉屋さんでそこには先客が・・・

先輩もお世話になっている実業団の監督さんで
三人で来て欲しいと言われた
すぐに返事は出来ないと言うとじっくり考えてくれていいからと言われ
その日は別れた

監督とも別れ三人で顔を見合わせる

「どうする?」

「私は行かない・・・」

「そっかーじゃあ佐江も行かない」

「なんで、佐江と有華はやりなよ」

「佐江は優子とやりたい」

「有華もみんなとやりたい」

「っ・・・佐江・・・有華・・
でも私、実業団ではやらないと思う」

「なんで?やろうよ」

「私小さいし、器用貧乏って言われてるようにどこでも守れるけど
だからってとびぬけて上手いわけじゃないし・・・
肩弱いし・・・バッティングも距離飛ばないし・・・
たぶんこれ以上伸びないと思うし・・・」

「そんな事ないよ優子の伸びしろは凄いじゃん」

「なあそれだったら私らでチーム作らへん?」

「え?」

「チーム作ってみんなでやろうや」

「それいいじゃん!面白そう佐江も乗った(笑)」

そんな事勝手に決めちゃっていいの?
就職にだって関係してくるのに・・・(汗)

でも同期は好きだからまた一緒に出来るなら嬉しいな(´-∀-)