陽菜

年が明けて優ちゃんとは一緒に初詣には行けなかったけど
生きる事を選んでくれたんだから来年は二人で行けるよね?

だから今年も仕方なくみーちゃんと行った(бвб) 

「おい、こら(怒)仕方なくってどーいう事だよ」

「陽菜のナレーションに勝手に入ってこないでよ(怒)」

「何がナレーションだよ全部漏れてますけど」

「煩いなー独り言なんだからほっといてよ(怒)」

「最近の陽菜イライラしてるけど
勉強上手くいってないの?」

「勉強は頑張ってるもん、約束したから」

「じゃーなんで?」

「優ちゃんが移植手術の為に
最強?の抗がん剤を使ってるから
無菌室に入っちゃったの」

「最強って・・・(笑)
なるほど、欲求不満と言うわけですか(笑)」

「・・・・だってやっと心が通じ合って
恋人になれたのに触れれないなんて拷問でしかないじゃん」

「毎日会いに行ってるんでしょ?」

「行ってるけどガラス越しにしか見る事が出来ないし
声も電話を通してでしか聞こえないんだもん
それに30分ぐらいしか見ていられないし
しんどい時はブラインドがかかっていて
見ることも出来ない・・・・」

「仕方ないよ凄い辛いって聞くからね」

「移植手術の後はもっと辛いらしいの・・・」

「調べたの?」

「ネットで調べてみた」

「私が行ってもいいのかな(汗)」

「優ちゃん意外にみーちゃんの事気に入ってるから
喜ぶと思う(бвб) 」

「意外にって・・・(汗)」

今日は少し調子がいいみたいでガラス窓の近くまで来てくれた

「みーちゃん久しぶりきてくれてありがとね」

「優子お久、あれ帽子買ったの?」

「にゃんにゃんがまた作ってくれたんだ
今三つあるんだよ(-∀-`) 」

「優ちゃん無理しないでベットに寝てていいよ」

「もう少しだけにゃんにゃんの近くに居たいから・・・」

「優ちゃん・・・」

「毎日来てくれてありがとね
でも受験もうすぐでしょ?
私は大丈夫だから毎日来なくてもいいよ」

「やだ!毎日声聞かないと勉強はかどんないもん・・・
でも、もし優ちゃんがしんどくて辛いなら言って
寝てる姿だけ見て帰るから」

「ありがとう・・・私も体が辛いけど
にゃんにゃんそ姿見たり声を聴くと
体が少し楽になるんだよね」

「・・・・早く優ちゃんにキスしたい・・・」

「私もにゃんにゃんに触れたい・・・」

「もしもーし、私の事忘れてやしませんかお二人さん」

「あっ・・・いたんだった(笑)(´-∀-)」

せっかく見つめ合っていい雰囲気だったのに(怒)

(そろそろ戻った方が)

看護士さんが優ちゃんの後ろから話しかけて来た

体に負担がかかるから話は五分から十分ほどしかできない

「また明日も来るね(бвб) 」

「うん、待ってる(´-∀-)」

いつもガラスに陽菜の手形とグロスを付けて帰る

無菌室病棟を出てエレベーターに乗ろうとしたら

「ニャロ、ちょっといいかな」

「麻里ちゃんなに?」

みーちゃんと三人談話室に移動する

「移植日が決まったよ」

「・・・・」

「10日後」

「そっか・・・いよいよだね」

「移植した日から生着するまで地獄のような日々が待ってるんだよね」

「みたいだね」

「中には殺してくれーて叫ぶ人もいるぐらい苦しいんだよ」

「そんなー・・・」

「それを家族が支えるんだけどゆっぴーにはいないから
にゃろが支えになってあげて欲しい」

「そのつもりだもん・・・」

「ニャロが今思ってるよりも何倍も凄いから
覚悟しといてね」

「・・・・わかった」

「峯岸さんだっけ?」

「はい」

「峯岸さんはニャロを支えてあげてね」

「任せてください!」

「他の事は篠田に任せて(*`ω´) 」

「絶対に治してよ(бвб) 」

「大丈夫!篠田失敗しないから(*`ω´) 」

「・・・なんか嘘くさーい」

「ひどーいシクシク(泣)」

ウソ泣きする変な医者はほっておいて病院を出た

「陽菜、あの先生といつの間に仲良くなったの?」

「別に仲良くなってないし」

「麻里ちゃんて呼んでたじゃん」

「毎日声かけてくるから自然と呼ぶようになっただけ(бвб) 」

「医者の知り合い作っておいたら
いざと言うときいいかもね」

「・・・麻里ちゃんに胸見せるのヤダ(бвб) 」

「いやいや、キモイ男の医者よりいいでしょ」

「麻里ちゃんも十分変態だもん」

「そうなの?美人さんなのに」

「綺麗なバラには棘があるみたいな感じかな(бвб) 」

「うーん・・・いまいちよくわかんないけど
そう言えば10日後って受験の次の日じゃん良かったね」

「うんかぶらなくてよかった」

「もしかしたらその辺も考慮してくれたのかもよ」

「まさかそんな事・・・」

でもこの前受験日聞いて来てたからなー・・・・
変態だけじゃないって事か(笑)