もうダメだ逃げれないよ優子、ごめんね(涙)

項垂れ看護士に支えられながら
ソファーの横を通り過ぎようとした時

(ねえ、あれってやくざじゃない)

(そうよね、何でこんな所にいるのかしら)

順番を待っているおばさん達の会話が耳に飛び込んできて
受付のカウンターを見ると
3人のチンピラって言った方が合うくらいの若い人たちが
凄い顔をして怒鳴っていてこっちをむくと

「小嶋さん、小嶋陽菜さんいますかー」

優子が探してるんだってピンと来た

「はい!はいはい!ここにいます(бвб) 」

「陽菜やめなさい(汗)」

「小嶋陽菜ここで―す(бвб)」

一人は携帯をとりだし二人はこっちに向かって走ってきた

「うちの娘をどうする気だ」

その手前で仁王立ちして止めに入るお父さん
怪我するからやめた方がいいのに・・・

冷静に分析してる自分に笑いそうになる

「なんだてめえ、おっさんは引っ込んでろ」

ドンと押されよろけるのを見てたら腕を引っ張られ

トイレへ逆戻り・・・・?

「何してんの」

「ここへ入って来たら犯罪よ警察呼ぶから」

「何言ってんの、陽菜行くから」

「行かせません!」

「あの人たち本当のやくざだから何されても知らないよ」

「そんな所へあなたを行かせれるわけないでしょ」

「陽菜は大丈夫なの!」

「そんなのわからないでしょ
あなたは遊ばれてるのよ子供産んで
年取ったら捨てられるわ」

「優子はそんな事しない(怒)」

「あの人女
あんな嘘しんじるわけないでしょ
その子は誰の子なの」

「優子の子供なの何で信じないの!
いろいろ事情があるんだからほっといてよ」

「私はあなたの為に言ってるの」

「陽菜の為だと思うんならこの子産ませてよ」

「あなたはまだ子供なのよ」

「もう結婚できる年齢になったもん
いつまでも子供じゃない」

押し問答してるとドアが開いた

「入って来たら討ったえ・・・・」

「ここ女子トイレだろ私は入れるんだけどな」

「ゆう・・・こ(涙)」

「遅くなっちまったな、大丈夫か?」

「大丈夫じゃないー遅いよバカ(涙)」

「おばさん悪いな陽菜は連れて帰る
もう家には行かせねえから
荷物全部捨てていいぜ」

「えーお気に入りのバックとか服あるのに」

「また買ってやるから」

「買って貰った事ありませんー」

「そうだったか?仕方ねえヲタとかにバイトさせて買ってやる」

「わーい(бвб) 」

「陽菜行ったらだめよ!」

「今日までお金出してくれてありがとう
バイバイ」

「陽菜はまだ未成年なのよ決定権は親にあるわ」

「おばさんマジいい加減にしねえと私はいいんだぜ
私はいいんだけど舎弟にちょっと血の気の多いやつがいてよ
ちょくちょく私の命令に背きやがるんだ
そいつがあんた達に何するかなんて私の知ったこっちゃ
ないけど一応陽菜を産んでくれた恩があるから忠告はしといてやる
命は取らねえけど五体満足ではいられねえかもな」

「それは脅迫じゃー・・・」

「ちげーよ、忠告だって言ってんだろ」

「ボロボロになって帰って来ても知りませんからね」

「ボロボロになんてなるわけねえだろ
エロエロにはなるかもなアハハハハ」

「優子!(怒)」

「おっと、姫がおかんむりだからけえるわ、じゃーな
おめえらも騒がせたけじめつけて帰れよ」

「は、はい」

深々と頭を下げるチンピラ達

「篠田、頑張ったこいつらに何かしてやってくれ」

「わかりました」

そのまま入口を出ると丁度車が入って来て中から
サドとゲキカラが降りてきた

「早かったじゃねえか」

「抜け道知ってるって言うもんで運転させたら
一方通行は逆走するは信号無視するは
警察に捕まらなかったのが奇跡です」

「すげえな、だれが運転してるんだ」

「武藤です」

「そっか、頼もしいなこれからも運転手頼むぜ」

「は、はい!」

「よしけえるぞ」

「はい!」

「おい武藤、帰りは安全運転でな」

「お任せください」

四人で車に乗り込み大島組へ向かった