優子
本当はこのバイトが変なのは知ってた
”ひと夏のアバンチュールあなたも経験して見ませんか?”
そう言うもんくが書かれてたから
でも自分が行かなければいい事だし
みーちゃんとさっしーの三人だから
大丈夫だと思ってたのに2人突然不採用になるなんて・・・
でも陽菜が行く事になったからもっと安心でしょ(-∀-`)
3日目まで何もなかったから
大げさに書かれてたんだなーて思ってたのに
いきなり声をかけられ・・・
陽菜にバレて帰るって言われたけど
後三泊我慢すれば6万円が手に入るんだよ?
辞めるわけないじゃん
今帰ったら働き損だよ?
ため息を吐きあきらめたように仕事をしだす陽菜
「すいません彼氏嫌みたいなんで」
「君一人でもいいよ」
「いえ、ああ見えて喧嘩強いんで辞めときます」
「そっか・・・」
すぐ違う子に声をかけてるお兄さん・・・
一人で出歩かないようにしなきゃ
次の日凄いしつこいお客さんがいた
オープンからずーと居て私を目で追っているのがわかる
両手広げてもっと出すよって言われたけど
行くわけないじゃん
「トイレ行く時も俺に言え」
「うん」
ドアの前に立ってくれる陽菜
ずっと一緒にいれるからなんか嬉しい(´-∀-)
仕事が終わると陽菜以外の男性と二人の女性が出て行った
夕飯は四人だけ
「暇だから外に出る?」
「いや、中にいた方が安全だ」
「でも明日は花火大会だよ部屋の中からじゃ見えないじゃん」
窓は海側とは逆の方にしかないから
外に出て少し行かないと花火が見えないのに・・・
「わかったから・・・でも今日は出ない」
「やったー(´-∀-)」
渋々っていう感じでOkしてくれたけどいいもん
本当はこの花火大会がメインだったんだ
このあたりでは有名で彼氏のいる子が一人でその花火を見ても
彼氏と幸せな未来が待っているという言い伝えがあって
彼氏と一緒に見ようもんならゴールインしちゃうらしい・・・(-∀-`)
陽菜と結婚かー・・・・・(´-∀-)
ちゃんと働いてくれるかな・・・
このバイトで分かった事は
サボるのが凄く上手いって事だから・・・
大島さんがしっかり働いて専業主夫でもいいかも
陽菜癒し系だからご近所さんとも上手く行きそうだし・・・
いや、待てよ・・・主婦の中に男が一人だけなんてダメじゃん
絶対に狙われちゃうじゃん
やっぱり共働きしてもらわないと・・・(汗)
「なにブツブツ言ってんだよ
シャワー行くぞ」
「あ、うん・・・」
シャワーも先に陽菜がドアを開けたまま浴びて
私が浴びる時はドアの前で待っててくれる・・・
大島さん凄い愛されてる?(-∀-`)
「デヘヘ(-∀-`) 」
「妄想ばっかりしてないで早く出て来い」
ギクッ・・・何でバレテルの(汗)
「お前、心の中で思ってる事がたまに口に出てるの
気づいてないのか」
「うそ・・・」
「特に妄想に入ると結構しゃべってんぞ」
うそでしょー(汗)
気を付けなきゃ・・・
その日の夜一人の女の子が入り口付近に布団を敷いて
私達には奥で寝てと言ってきた
絶対に助けに来ないでとも・・・
もう一人の子に聞くと夜這いプレーをするらしい・・・
10時半には電気を消し陽菜と私は半分ずつイヤホンを付け
布団に入って音楽を聞いていた
少し襖が開きゆるい光が入って来た
「ヤッ!だれ?やめてよ(汗)」
始まったの?
陽菜が自分の耳に付けていたイヤホンを私の耳に付けて
そっちが見えない様に横を向きギュッと抱きしめてくれる
「陽菜」
「音大きくして目つむってろ」
「うん・・・」
でも陽菜は聞こえてるんだよね
なんかヤダ・・・
自分の両手を陽菜の耳に当ててあげると目が合い
少し困ったような顔をする陽菜
なんか下の物が硬くなってきてるかも・・・
それに心臓のドキドキが体に伝わってくる
目線が唇に降りたと思ったらキスされた