私は誰にも愛されないし
誰も愛さない、ううん愛せないんだ

だって愛を知らないから・・・

陽菜にあたるのは筋違いだってわかってる
でも目の前にいる陽菜にあたらずには居られなかった

「出て行け!」

そう言うと悲しそうな顔をして自分の鞄を持ち
玄関へ歩いて行く陽菜


カチャリ・・・




ドアの閉まる音がして一気に感情が爆発した




「うくっ・・・うっ・・・ううぅぅ・・・
陽菜、陽菜、はるなぁー(泣)」

「嫌だ、一人は嫌だ・・誰か私を助けてよ!」


私はなんで生まれてきたんだよ
なんで生きてるんだよー(泣)
もう嫌だずっと一人なんだったら生きてる意味ない


「陽菜・・・・好きだ・・・・好きなんだ」


初めて顔合わせをした時
つまらなさそうに無言で食事をしていた女の子
お姉さんになるんだから普通は愛想笑いぐらいするでしょ?

リクさんと結婚したらこの子が義理の妹になるんだと思ったら
接点が出来てまた会えるのかと嬉しくなった

多分ひと目見たときから惹かれていたんだと思う

でも好きとか愛がどんなものかわからない私は
約束した通りそばで寄り添ってくれている陽菜に戸惑った

脅してそばに居てもらってるんだから
陽菜は何も想っていないということは明白で・・・

だから何も口にしなかった
いつも通り接しいつも通り上に立つ

はじめにキスはしていたから
心が苦しくなった時キスでごまかした

もっと触れたいという衝動に駆られたけど
嫌われたら離れていってしまう
もう、陽菜のいない生活に戻る自身もなかった
あの一人っきりの生活に・・・

これが好きという気持ちなんだと少しずつ気づいていたけど
心を騙し、ただ眠いだけ、体がだるいだけそう言い聞かせ
膝枕をしてもらったり肩にもたれかかったり・・・

陽菜を失った今、もう心を騙せなかった


「つぅ・・・うくっ・・・は・・る・・なぁ・・・すきだぁー愛して・・・る」

「ふぅ・・・・ふぅ・・・はーるーなぁー(泣)」


何度も陽菜の名前を呼び
ソファーの上で膝を抱え泣いていると

ふわっとしたいい匂いに抱きしめられ


「なーに(бвб)」

「へぇっ?」

「陽菜って呼びすぎぃー(笑)」

「な・・・・なんで・・いるのぉヒクッ」

「こんな優子を一人にしておくなんて出来ないし(бвб)」

「でもドアがぁー」

「ドア開けて閉めただけ(笑)」

「なんだよーそれぇ」

「初めて好きって言ってくれたね」

「いっ・・・言ってないやい」

「三回も言ってたし」

「そんなに言ってない・・・・」

「愛してるとも聞こえたかなぁー(笑)」

「言ってないやい(汗)」


「陽菜も好きだよ、ゆうちゃん」

「う、うそだ!」

「優子は嘘なの?」

「・・・・・・」

「陽菜は優ちゃんを絶対に一人にしないよ
ずっとそばに居てほしいんでしょ?」

「でも私、もうすぐ社長じゃ無くなるかもしれないよ」

「陽菜、優子が社長だからずっと一緒にいたと思ってるの?
それなら休日まで一緒にいないし

仕事とプライベートは別だって言ったの優子だよ」


「そうだけど・・・・」



優子の顎を持ち唇を重ね舌を絡ませる



「好きでもない人とこんなキスしない」


「はるな・・・好き」



その日優子の部屋のベットで
初めて結ばれた

優子はすごく優しく抱いてくれて
何度もイッた陽菜

朝目を覚ますと陽菜の髪の毛を
指で丸め遊んでる優子がいた

「ん・・・おはよう」

「アハッやっと起きた」

「今何時?」

「九時過ぎ」

「・・・・え?遅刻じゃん(汗)」

「大丈夫、私、2・3日出張へ行ってることになってるから(-∀-`)」

「陽菜は?」

「もちろん専属秘書なんだから一緒に決まってるでしょ」

「明日も休めるのか・・・
という事はもう一日休んだら5連休じゃん(бвб)」

「どこか旅行へ行こうか」

「え、どこ?」

「海外でも良いかな遠くは無理だから・・・
近くはグアムかギリハワイ?」

「うそ、陽菜ハワイ行ったことないの
あ・・・でもこの前バック買ったからお金ないかも(汗)」

「アハハ出張だから私が全部出してあげる(-∀-`)」

「行く!(бвб)」

「パスポートある?」

「多分切れてないと思う」

「一番早い便取るから
家に帰って用意してきて
私車取りに行って迎えに行くから」

「わかった・・・・・」

「どうしたの?」

「ベットから出るから向こう向いてて」

「え?なになに、恥ずかしいとか言っちゃう?(笑)」

「いいから!」

「もう隅々まで見たのに(-∀-`)」

「それとこれとは違うの(怒)」

「陽菜の動きが大きいからさ
ベットから落ちるんじゃないかとヒヤヒヤしたよ(笑)」

「優子がどんどん攻めてくるからじゃん(汗)」

「シングルだと狭いよね
ダブル買っちゃう?」

「・・・・どっちでもいい(бвб)」

「陽菜のどっちでも良いは、して欲しいだもんね(-∀-`)」

「むぅ・・・・」

「私はシャワー浴びてくるからその間に着替えて
あ、タクシー使ってくれていいよ」

そう言うと裸のまま起き上がり
カバンから財布を出しお金を陽菜のカバンへいれ
寝室を出ていった

小さいくせにスタイルいいんだから・・・・
そんな事考えてる場合じゃないか(笑)

散らばった下着と服をかき集めて着る

「近くまで来たら電話してね」

そう声をかけ部屋を出た