昨日と同じようにアップして
バトンリレーの最終確認

それを端から見守ってる陽菜

練習を見るのも試合を見るのも今日で最後か・・・
もっともっと見ていたかった・・・・

そう思うだけでうるうるしてきちゃう

「陽菜ちゃん」

「キャッ(汗)」

優子先輩のことを集中してみていたから
後ろから肩を触られて驚きすぎて体制を崩し倒れてしまった

「え、ごめん(汗)」

「いえ、ボーとしてた私が悪いので(汗)」

「ちょっと、どうしたの何してんの(怒)」

優子先輩が宮澤先輩に詰め寄りそうな勢いで走り寄ってきた

「違うんです私がびっくりして勝手にこけちゃっただけで(汗)」


「名前呼んでるのに全然振り向かないから
肩を触っただけだよ」


全然気づかなかった(汗)

「優子ちゃんをガン見しすぎやし(笑)」

「そ、そんな事・・・
私はみなさんを見てただけです(汗)」

「リレーの決勝が最終種目でしょ
勝って花道を飾るから
みんな見ててよね(-∀-`)」

「ああ、頑張れよ」

「じゃー佐江達はスタンドへ行こうか」

「あ、荷物・・・」

「優子のは私達が持つから」

「ありがとうございます・・・・」


非力な陽菜なのに自分の荷物が大きすぎて
人の荷物なんて持てるわけないじゃん・・・

昨日と同じ位の場所に移動して荷物を固めておく

「そうだ、女将さんがみんなで食べてくださいって
お弁当くれたんだけど陰においておいたほうが良いよね」

「私クーラーバック持ってます(бвб)」

「おぉーさすがマネージャー
伊達に荷物が多いわけじゃないんだね(笑)」

褒められてるのかな?

そこに冷たいお茶と一緒に入れて
椅子の下の陰になったところにおいておく

「まだあと30分あるから売店行ってこようかな
何か要る物ある?」

「今日は暑いからなぁー・・・私も行く」

「私荷物見てるので行ってきてください(бвб) 」

「小嶋さん何か要る?」

「いえ、ドリンクありますしいいです」

「それじゃーお願いね」

そう言って三人で買いに行かれた

優子先輩がいつトラックに出てくるかわからないから
陽菜はここから離れない


それから5分もしないうちに現れた先輩

こっちを向いて手を振ってくれてるけど
後輩の陽菜が手を振れるわけがなく
頭を下げる

すると走り寄って来て

「みんなは?」

「売店に行かれました」

「そっか・・・・ねえ両手出して」

「こうですか?」

言われるがまま下に向けて差し出すと
その手を握られ焦っていると

「優ちゃん頑張ってって言って」

「えっ・・・そ、そんな事(汗)」

「お願い!言ってくれたら
今までよりももっと速く走るから」

どうしよう・・・

「大島さん合わせるよ」

「早く!」

あぁ〜もう

「優ちゃん頑張ってください!」

「うん、頑張る(´-∀-)」

これでもかっていうくらいの笑顔を見せて走って行った

もう、やばい、絶対今顔真っ赤だと思う


「そこは優ちゃん頑張って大好き―て言わなきゃ(笑)」


また後ろから声がして飛びあがりそうなくらい驚いた
見られてたし聞かれてたんじゃん(汗)

それに、大好き―てなに(汗)何で知ってるの〜(汗)

「こら、あんまり小嶋さんをからかうなよ」

「だって耳まで真っ赤にして可愛いんだもん♪」

先輩が戻って来たのにその方を向けないし
両手で耳をふさぐ

「はい、これ小嶋さんの分」

そう言って山本先輩がアイスを目の前に持ってきてくれた

「ありがとうございます(汗)
いくらですか」

「才加のおごりやからいらんで」

「払います(汗)」

「いいって、今日まで頑張ってくれたお礼だよ」

「・・・ありがとうございます・・・」


そうじゃん、この先輩たちとも最後じゃん・・・
素直にっもらうことにした

食べ終わる頃にアナウンス


「いよいよだな」

「頑張れ優子!」


優子先輩頑張れ!

心の中で何度も何度も叫んだ