優陽

 

「優陽ちゃんおめでとう!」

 

「うん、ありがとう・・・さくらちゃんもおめでとう」

 

「選抜には入れなかったけど

名前呼んでもらえただけで幸せ」

 

2位という順位・・・本当に嬉しいでも・・・

それよりも今は萌咲さんの卒業発表で

私の心は大打撃を受けてしまっている

 

沢山のメンバーに囲まれていているから

私なんかが近づいちゃいけないとおもい

遠くから眺めてるんだけど・・・

嬉し涙から悲しい涙に変わってずっと止まらない

 

「優陽ちゃん大丈夫?」

 

「ん・・・・大丈夫じゃないかも・・・」

 

「萌咲さん優陽ちゃんの事可愛がってくれてたもんね」

 

「うん・・・」

 

みんなから陰でいろんなことを言われていた私に

優しい言葉をかけてくれて・・・

でも優しいだけじゃなく厳しく叱ってくれたりもして・・・

ママやなーなの次に大好きな人だったから

まだまだ教えてほしいことが沢山あったのに

どうすればいいんだろう・・・

 

「優陽おめでとう」

 

「香菜ちゃん・・・・」

 

抱きつくと優しく頭を撫でてくれた

 

「もう取材終わったんなら帰ろうか」

 

「まだ終わりの円陣してないからもう少し待って」

 

「でももうこんな時間だし・・・さっしー!」

 

「まだだめなの!みんなまだ気持ちが・・・」

 

集団の方を指差すと

 

「そっかー発表したんだもんね・・・大丈夫?」

 

「んん・・・・」

 

首を横に振ると

 

「まだすぐにいなくなるわけじゃないんだから

今からそんなだと本番大変だよ(笑)」

 

「嫌だ・・・卒業なんてなくなればいいのに」

 

「あの子は優子や私達がいた頃を唯一知ってるメンバーだよ

どれだけ長い間頑張ってくれたかわかるでしょ?」

 

「うん」

 

「じゃー次のステップへ行く事をみんなで祝福してあげなきゃ」

 

「うん・・・・わかってるけど・・・悲しいんだもん・・・」

 

「優陽!」

 

大好きな声に振り返ると

 

「2位おめでとう!あぶなかったなー票差100票無かったもんね」

 

「萌咲さん・・・1位おめでとうございます・・・」

 

「ふふ、ありがとうでも泣きすぎ〜(笑)」

 

そういって頭を撫でてくれた

 

「萌咲さんが悪いんですからね(泣)」

 

「あら、私のせいで泣いてたんだ、ごめんごめん(笑)」

 

「笑い事じゃないです(怒)」

 

「萌咲ちゃん、そろそろ締めてもらえるかな

小学生と中学生送って行かなきゃだから」

 

「あ、そうですね・・・みんな集合して」

 

それから卒業発表した気持ちとこれからの事を言われたんだけど

苦しすぎてあんまり頭に入ってこなかった

 

気がついたらさくらちゃんの家の前で

 

「優陽ちゃん、萌咲さんのためにもこれから頑張ろうね」

 

「うん・・・おやすみなさい」

 

 

 

 

陽菜

 

 

 

「優陽!!おめでとう(-∀-`)」

 

「ママ・・・」

 

「どうしたの(бвб)」

 

「なーな・・・・」

 

「萌咲の発表で落ち込んでるんだよね」

 

「そっかー・・・優陽は萌咲のこと慕ってたもんな」

 

「うん・・・お姉ちゃんみたいで大好きだったのに」

 

「・・・・・・(-∀-`)・・・・」

 

「ほら、顔洗っておいでみんな待ってくれてるからそんな顔しないのよ」

 

「うん」

 

優陽がいなくなってから

 

「今、兄妹産んであげれなくてごめんて思ったでしょう」

 

「うえっ(汗)・・・・そ、そんな事・・・(汗)」

 

「世の中に一人っ子どれだけいると思ってるの」

 

「そうだけど・・・・」

 

「血がつながってなくったって麻里子はお姉ちゃんだし

みーちゃんは妹みたいなもんでしょ」

 

「そうだよね・・・これからメンバーがその役目をしてくれるんだもんね」

 

「そういう事、香菜!さっしーいつ来るって?」

 

「メンバーみんな返してから来るって言ってたから

30分ぐらいしたら来るんじゃないかな

私はさくら送って行ってたから時間かかってるし

もうすぐ来ると思うけど」

 

麻里子に連絡を入れさっしー達を待った