優ちゃんの白寿のお祝いも盛大に済み
まだ元気な陽菜達だけど
食が細くなってきたのは隠せない

もちろん目も耳も遠くなってきていて
ゆっくり大きく話してもらわないと会話が成り立たなくなっていた


「もう食べないのか?」

「うん・・・・・・・お腹いっぱい」

「食べたいものあったら作りますよ」

「ううん、これで十分ありがとう」


みんなに心配かけたくないんだけど
食べれないんだから仕方がない


でもちゃんと栄養を考えて自分達で作って食べてるから
心配しないでって言うと

長生きしてくれよな、て返って来た



それから一月後

様子見がてらあっちゃん達が毎週水曜日に
ご飯を食べに来るようになった

二人でウックリしてるのもいいけど
こうやって若い子達の話を黙って聞いてるのもいい刺激になる

もちろん孫や他のひ孫たちも代わる代わる覗きに来てくれる

みんな本当にいい子に育ってくれた


「にゃんにゃん式の日取りが決まったよ」

「もう決めたの?」

「うん来年の6月」

「ジューンブライドだね(бвб) 」

「二人の席は隣同士にするから絶対に来てよ(∵)」

「ありがとう・・・・」


六月だと陽菜は100歳になってる・・・凄いよね(笑)

あとどれくらい生きられるだろう
あとどれくらい優ちゃんのそばにいれるのだろう・・・

そっか天国へ行ってもずっと一緒に居ればいいのか(笑)

才加たちもいてまた賑やかになるんだろうな


ただ心配なのは優ちゃんが弱ってきている事
白寿のお祝いが終わり次はお互い100歳だねって言ったら
私は無理かも
だなんて弱音を吐くから
じゃー優ちゃんの負けだね、て言ったら
負けないもん(怒)て返してくるからまだ頑張ってくれると思う(笑)

ただこの歳で冬を乗り切れるだろうか・・・

なるべく外出せず部屋の中にいよう

そして冬を乗り切っても次は猛暑・・・
日本の四季は好きだったけど
近年は異常気象で暮らしにくくなっている

特に年寄りには辛いから家にいる事が多くなる
今の楽しみは昔のビデオや写真を見ての思い出話

あっちゃん達もどうしてそんなに仲がいいのか聞いてくるから
嘘をつかずに本当の事を話してあげた

私達夫婦四人しか知らない真実を
あっちゃんとみなみに・・・・

誰にも話した事なんて無かった
親友のみーちゃんにだって言わなかった


お空まで持って行くつもりだったのにね(бвб) 


きっと誰かに聞いて欲しかったんだと思う
知っておいて欲しかったんだと思う


この世に生きた証を無かったことにして欲しくなかった

優ちゃんとの愛、人生をこの世に残していきたかった・・・


みなみはただ泣き続けあっちゃんは
私達、にゃんにゃん達の分も幸せになるねって言ってくれたけど
私達は十分幸せだったよね優ちゃん


これでもう思い残すことはない・・・かな(бвб)