「にゃんにゃん・・・・」

「んん・・・おはよう・・・・」

「おはよう・・・」


起こして来たのに起きようとしない優ちゃん
それに元気がない


「どうしたの?からだ辛い?」

「だるくて動けないや(;´-∀-)」

「そっか、お水持ってこようか?」

「ううんここにいて・・・もう長くない気がする」


ここ数日でどんどん弱っていく姿を見ていたから
驚きはしなかった


「・・・・何かしてほしい事ある?」

「キスして欲しい」

「ん・・・・」


陽菜の身体だって昔のように自由には動かないけど
ヨイショって体を起こし優ちゃんの薄い唇にキスを落とす


「ふふふ、カサカサだね」

「にゃんにゃんは肉厚(-∀-`) 」

「そんなことないよ(笑)」

「昔からどっちが先に逝ってどっちが看取るかって言い合いしてたよね」

「そうだね・・・・」

「私の方が元気はあるけど
にゃんにゃんの方が体は丈夫で大きな病気もしなかった」

「優ちゃんはすぐ風邪ひいて喉痛めてたもんね」

「だからこんな声(笑)」

「昔からだし(笑)」

「ふぅ・・・・」

「疲れたのならもう少し寝たら?」

「ううん・・・寝たらたぶんもう」

「そんな事言わないでよ」

「陽菜、今日までありがとう」

「陽菜の方こそ・・・・有難う優子」

「後になっちゃったけど百歳の誕生日おめでとう
ちゃんとお祝いしてあげたかった」

「ありがとう、優ちゃんの百歳のお祝いもしたかった」

「誕生日なのにごめんね・・・それに先にいってごめん」

「まだ生きてるじゃん(汗)」

「もうね、目もほとんど見えないんだ
でもね陽菜の笑ってる顔がずっと瞼に焼き付いてるから怖くないよ」

「優・・・ちゃん・・・(涙)」



優ちゃんの手を取り陽菜の頬にあてる



「陽菜に看取って貰えるんだぞ!て
高校生の私に言ってあげたい」

「・・・・すぐに陽菜もいくから待ってて」

「ダメだよ・・・・みんなにお祝いしてもらわなきゃ」

「優ちゃんがしてくれたからもういい」

「私と一緒に生きてくれてありがと」

「それは陽菜のセリフだよ」

「ずっと幸せだった(-∀-`)」

「陽菜も(бвб)」

「陽菜・・・・愛し・・・て・・る」

「陽菜も優子を愛してる」


もう一度口づけをするとフッと力が抜けた腕、そして


「優ちゃん・・・・(涙)

ずっと一緒に居るって約束したでしょ
だから向うでも一緒だよ・・・・」


携帯を取り家族LINEに一行だけ打って送り電源をおとす

そして通帳や印鑑マンションの権利書などが入った袋を
テーブルに置きその上に用意してあった遺言書を置く

それから優ちゃんに化粧をしてあげて
自分も化粧をしもう一度口づけをし

隣に寄り添うように寝ころび
手をつないでゆっくり目を閉じた




(優ちゃんが旅立ちました、みんなありがとう)