「何か用ですか?」

「あれ、妹さんと来てたんだ」

「違います(怒)」

「じゃー友達?」

「違います・・・」

「なに、なに他人なのに声かけて来たの?」

「他人じゃないです!にゃんにゃんは私の・・・」

「ん?私の?」

「運命の人です!」

「なんだそれ(笑)」

「お嬢ちゃん頭おかしいんじゃねえの(笑)」

「そっちこそ頭おかしいんじゃないの
人が辛そうにしてるのにナンパしてきて
付き合ってやろうかとかあり得ないんだけど
生憎男には不自由してませんので
どこかへ消えて下さい(怒)」

「そんな事言ってたら一生結婚できないよお姉さん(笑)」

「心配して貰わなくても
ここに結婚相手がいるので間に合ってます」

「はぁ?お前らヤバい系?」

「あなた達こそ ニュース見てる?
男がいなくても子供出来る様になったら
あんた達みたいなゲスは相手にされなくなるから
気をつけてよね(笑)」

「・・・・お前知ってた?」

「知らない・・・・」

「どうかされましたか?」


数人のスタッフの人が来ると
男達は慌ててレストランを出て行った


「お客様大丈夫ですか?」

「お騒がせしてすみません」

「いえ、何かお困りな事がありましたら
いつでもお声かけください」

「ありがとうございます。」

「にゃんにゃん大丈夫?」

「だいぶ楽になった」

「ごめんね・・・・」

「どうして優ちゃんが謝るの?」

「私何も出来なかったから」

「そんな事無いよ
ちゃんと運命の人だって言ってくれたじゃん」

「そのせいでにゃんにゃんまで馬鹿にされた・・・」

「相手が無知だったんだから気にしてないよ」

「私じゃにゃんにゃんを・・・
家族を守れないね」

「優ちゃんここに座って」

優しく微笑みながら
立ちっぱなしの私の手を取り
隣の椅子に誘導された


「優ちゃんはまだ高校生なんだから
守れないのは当たり前なの」

「でも・・・」

「これから大学へ行って沢山知識を身に着けて
色々経験して大人になって行くの」

「・・・・・」

「それまでは陽菜が守ってあげるから」

「にゃんにゃん・・・ありがとう(。-∀-)」

「お医者さんになったら
陽菜と子供を守ってね」

「うん、絶対に守る!命に代えても2人を守る!」

「二人じゃないかもしれないけどね(笑)」

「何人でも守る!だから私と結婚してください!」

「え!?(бвб)」

「え?・・・・・」

「フフ、なんで優ちゃんが驚くかな(笑)」

「なんか勢いでつい(;´-∀-)」

「つい・・・なんだ・・・」

「違う(汗)ついだけど、今日の朝からずっと思ってて
だからつい出ちゃったんだと思うけど
いや、ついじゃなくて・・・あぁぁーもうわかんない(;´-∀-)」

「ついじゃ無く言ってみて」


無理じゃん・・・絶対にからかってるよね

でも、自分の気持ちがはっきりして
そうなりたいって思ったのは本当だから



「小嶋陽菜さん」

「はい」

「まだまだ子供で未熟な私ですが
将来お医者さんになって絶対に幸せにするので
私と結婚してください!」

「よろしくお願いします(бвб) 」


だよね・・・よろしくだよね・・・・

よろしく?今よろしくお願いしますって言った?


少しの空白な時間のあと
わぁぁ!!と言う歓声と拍手が起こって我に返る


「え?うそ・・・・え?」


周りからおめでとうと頑張ってのシャワー


「こんな大勢の前で宣言したんだから
幸せにしなかったら許さないんだから」


そう言いながら少し恥ずかしそうな小嶋さん


(私にも運命の人現れるかな)

(毎日ここにいたらいずれ会えるんじゃない?)


女性が殆どだからみんなニュースを見て
知ってたのかもしれない

だから


「この綺麗な人が私の運命の人なんです!!(´-∀-)」


胸を張り精一杯の笑顔で叫ぶ


(よかったね!)

(幸せにね)


全員が祝福してくれた


「ありがとうございます(。-∀-)」


その様子を誰かがSNSにアップしたみたいで
1時間もしないうちに篠田さんから揶揄いのLINEが入り
その30分後小嶋さんの携帯が何度も鳴った


「もう、うるさい(怒)」

「出なくていいの(;´-∀-)」

「帰ったら連絡するから今は楽しもう」

そう言って電源を落としてる


本当はまだ誰と誰が
運命で繋がってるのか公表してはいけない
そう言われてたのに全世界に広まってしまって
政府の人達は怒ってるんだと思う

でも知れ渡ってしまったんだから仕方ないって
開き直る小嶋さんが頼もしく見える

はぁ・・・好きだな〜(-∀-`)


「ん?何か言った」

「好き!だーい好き(-∀-`) 」

「ありがと(бвб) 」

「にゃんにゃんは?」

「んー普通?」

「えぇぇーなにそれ
好きでしょ?好きだよね?」

「バーカ」

「なんで馬鹿なんだよ(怒)」

「好きじゃないのに結婚OKするわけないでしょ(бвб) 」

「・・・・(-∀-`) 」

(それに一番気持ちよかったし)

「なんか言った?」

「独り言(бвб) 」

「独り言を言うにゃんにゃんも大好きだからね(-∀-`) 」

「はいはい」


まだまだ軽くあしらわれるけど
そこに愛情が見えるから全然辛くないんだ

だから全世界に向けて何度だって言うよ

この人が私の運命の人です!ってね



おしまい