陽菜

空港から直接現地に向かい大量の生地を吟味する

自分の構想と柄や肌触りをあわせながら
頭の中で服を作り上げる

あっ!これ優ちゃんに似合いそう♪

簡易デッサン帳に書いていると

「それゆっぴーの服?」

「わかる?」

「うん、すぐわかった、可愛いだろうなぁー・・・」

「キモイ(怒)」

ロリコンパワー炸裂って言う顔してニヤニヤしてる

特に優ちゃんの事になると考えられないくらい
変態顔になるから、会社のみんなにも見せてあげたい・・・

「来てよかったでしょ(*`ω´) 」

「・・・・・」

思ったよりもいい生地があって大満足だけど・・・
なんかむかつく・・・

値段交渉とかは明日にして今日は早めに夕食を取り
ホテルにチェックイン

もちろんツインだから同じ部屋

先にシャワーを浴び麻里ちゃんが入ってる間に
優ちゃんに電話をかける

今7時だから・・・日本は9時ぐらいかー
子供じゃないんだからまだ起きてるよね(бвб) 

コールが鳴るとすぐに

「もしもし、にゃんにゃん?」

「優ちゃん出るの早ーい(笑)」

「だって待ってたんだもん(´-∀-)」

「電話くれればよかったのに」

「お仕事中だと悪いなって思って・・・」

「そっか、今日は変わった事なかった?」

「あっ・・・うん!いつもと同じだよアハッ(´-∀-)」

今、一瞬間が空いたよね?

「うそ!何かあったんでしょ
どんな小さなことでもいいから陽菜に言って」

「えーと・・・みいちゃんに聞いたらみんな一度は
あってるって言ってたからたいした事ないんだけど・・・」

「誰か有名な人に会ったって事?」

「有名かな?」

「もう、はっきり言ってよ!」

「あぅ・・・あのね、初めて痴漢にあったの(汗)」

「痴漢に会った?見たって事?」

「違うよ、今日電車通学だったでしょ、満員でねおしり触られて
スカートめくられそうになったの」

「・・・はぁ!?優ちゃんがされたって事だよね
誰そいつ、て言うか大声出した?」

「怖くて我慢してたら佐江が助けてくれたの」

「さえ?お友達?」

「うん、同じクラスの子だよ」

「ふーん、その子勇気あるじゃんかっこいいね(бвб) 」

「そうなの、2年なのにバスケ部のエースで
背も高くて凄いモテてるんだよ(´-∀-)」

「・・・・・もしかして男の子なの?」

「あっ(汗)・・・うん・・・」

「なんで下の名前で呼んでるの?
男の子で仲いい子いたっけ?」

「えーとね、痴漢捕まえてくれて説明してる時とかも
一緒に居てくれて、二人で学校に行く途中に
仲良くなったの」

「まさか告られてないよね(бвб) 」

「・・・・・・」

「はぁ?あり得ないし、もちろん断ったんだよね」

「ごめんなさい・・・・」

「何で謝るの?断ってないの?」

「みんなの前でいきなり言われて・・・
頭が真っ白になって何も言えずにいたら
返事は急がないからって言われたの・・・」

「・・・・・優ちゃんは陽菜の恋人じゃないの?」

「ううぅぅ・・・ごめんなさい・・」

「明日断れるよね?」

「うん・・・頑張る」

電話の向こうで泣いてるのが分かったけど
すぐに会えないもどかしさと
抱きしめてあげる事が出来ない苛立ちで
やさしい言葉をかけてあげる事が出来なかった

そのまま電話を切りイライラしていると

「ふーさっぱりした(*`ω´) 」

のんきにバスルームから出て来た麻里子に
腹が立ち

「煩いなーちょっと黙っててよ(怒)」

「ニャロさん?(汗)」

八つ当たりしてやった