優子

電気代節約の為に布団を敷いて寝てるんだし
にゃんにゃんは寒いから引っ付いて寝てるんだ!

そう自分に言い聞かせ

背中に感じるにゃんにゃんの温もりと
首元にかかる温かい息に
ドンドン早くなる心臓を必死に鎮める

少しするとスースーと言う寝息が聞こえてきて
寝てるという安心感に心臓も静かになった

冷静になってテレビを見ていると・・・・

しまった(汗)リモコンテーブルの上に置いたままだった・・・

お腹に両腕をまわされていて・・・
動いたらおきちゃうよね(汗)

テレビでは見たことないドラマの再放送をやっていて
意識は自然と後ろに行きつく・・・

人のぬくもりを感じるのっていつぶりだろう・・・

なんか、生きてるって言う感じがするなぁー(´-∀-)

このままにゃんにゃんと生きていけたらどんなに幸せなんだろう・・・

今度の治療が終わり治癒し退院したとしても
またいつ再発するかわからない生活
ビクビクして生きる毎日に
にゃんにゃんを縛り付けておくことは出来ない

だから友達と言うこのままの関係が一番いいんだ
将来の見えない私では
にゃんにゃんを幸せにしてあげる事が出来ないんだから・・


陽菜

誰かが近くで話してる声が聞こえて目を覚ますと
テレビが点いていてニュースが映っていた

全く動かない優ちゃんを首を少し起こして覗いてみると
子供みたいな顔をして眠っていた

寝てる時はどっちが年上かわかんないくらい幼い(笑)

首筋に顔を埋めて大きく息を吸い込むと

病院の匂いに混じって甘くていい匂いがする

きっとこれは優ちゃんの匂いだよね
陽菜好きだなー・・・

無意識に首や首筋にキスをしていた

「優ちゃん・・・好き」

起きないように何度も何度も繰り返す

「んん〜ん」

少し動いた優ちゃんにハッと我に返って顔を離す

「ん?こじぱ起きたの?」

「うん・・・優ちゃんも寝てたんだね」

「アハッ(-∀-`) あったかくてつい寝ちゃった(笑)」

「テレビ点いたままじゃん」

「あぁー・・・リモコンなくてさ(汗)」

周りを見渡すと

「あっ・・・陽菜のせいだねごめんなさい」

「違うよ(汗)私が持つの忘れたんだから
私のせいだよ」

「優ちゃんはやさしいね(бвб) 」

「そんな事・・・もう起きる?」

「まだ夕飯作るには早いからもう少し
このままでいたい・・・」

「えっ・・・うん・・・じゃーリモコンだけ取らせて」

手を離してあげると少し前のめりになって
手を伸ばしリモコンを取る優ちゃん

離れると寒い・・・

でもすぐ元の位置に戻ってきてくれたから
またあったかくなった

ずっとこの温もりを感じていたいって思うのは
わがままなのかな