(にゃろが駅の階段から落ちて意識不明の重体なんだけど
誰か実家の電話番号知らない?
一刻も早く知らせないとダメかもしれない)


才加から転送されて来たLINEを見て
携帯を開き電話番号を書き込み
財布をポケットに入れ家を飛び出しタクシーを捕まえた


「秋葉病院へお願いします」


嫌だよ陽菜・・・いなくならないでよ(涙)


「運転手さん急いでお願いします」

「お客さんが調子悪いのかい?」

「いえ私の・・・私の大切な人が危ないんです」

「そうか、任せなさいおじさんこう見えて
若い時はブイブイ言わせてたんだよ」


ブイブイって・・・・


言葉通り半分以上信号無視をして
五分くらい短縮してくれた


「お釣りはいらないです」

「大丈夫、きっと助かるよ」

「ありがとうございます」


知らない人でも大丈夫と言われると少し救われる


病室番号も送られてきたから直接そこへ向い
誰も・・・と言うか麻里ちゃんがいないかそっと覗き
いないのを確認して中へ入る

LINEにとりあえずニャロの家に行くとも書いてあったから
大丈夫だとは思うけど
一応確認しないとね


四人部屋だけど陽菜ともう一人しか入ってなくて
そこはカーテンが閉まっていた


「・・・・陽菜」


頭には包帯、手にはギブス、顔にもガーゼが


「陽菜・・・陽菜目を開けてよ・・・
嫌だよ、私を置いて死なないでよ(。-∀-)
私が何のために離れたと思ってるの
普通の女の子として幸せになって欲しかったのに
こんな事なら離れるんじゃなかった
ずっと私だけの陽菜にしとけばよかった」

「やっぱりね」

「麻里ちゃん・・・」


もう一つのベッドのカーテンが開いて麻里ちゃんが出て来た


「え、誰もいない・・・でも外に名前が」

「横の部屋のをちょっと借りたの(*`ω´) 」


やられた・・・まあ、今さら知られても
陽菜がこんな状態なのだからどうでもいい


「どうして嘘ついてまで離れたの」

「記憶をなくしてたのは本当で
会社で内勤になって色んな女の子と話してたら
女の幸せは好きな人の子供を産む事だってみんな言うし
寿退社した人が子供を連れて遊びに来ても
子供は自分の分身だから子供嫌いな人でも
自分の子は可愛いって言ってて・・・
でも私には産ませてあげることが出来ないでしょ
記憶無いのに本当にこのまま一緒にいて良いのか悩んでたら
何故か記憶がどんどん戻って来て・・・
好きだから、愛してるから離れようって思ったんだ」

「いつから戻ってたの」

「会社へ行き出して2週間くらいから少しずつ・・・」

「そんなに早く」

「陽菜には嘘がすぐばれちゃうから
なるべく冷たいポーカーフェースで接して
嫌われるようにしてたのに・・・・
辛そうな・・・・あんな顔をして言われたら
陽菜の最後のお願いが断れ無くて・・・
ううん、きっと自分自信の最後の欲が出たんだ
だから何度もうぅぅ・・・陽菜嫌だよ(泣)」


「最後のお願いって何?(*`ω´) 」

「それは」

「言わなくていいから」

「そうだよね、ん?・・・・え、陽菜?」


後ろから聞こえて来た聞きたかった声


「やっぱりね、おかしいと思ってたの
記憶を無くした当初は初々しいのに
変態さんが見え隠れしてた
なのに会社へ行き出してから急に
冷めた事しか言わなくなってたもん
中学生の記憶しかない割には大人だったから
怪しいとは思ってた」

「バレてるじゃん(笑)」

「あぅぅぅう」

「でも何を考えてるのかわかんなくて
様子を見てたら出て行くとか言い出すし
出ていったら連絡が付かなくなるし
陽菜がどれだけ苦しんだか分かる(怒)」

「でもそのおかげで新しい恋見つけれたんでしょ
それも玉の輿、良かったじゃん」

「そうだね、これで子供バンバン産んで
お金も好きなだけ使って将来安泰」

「良かったね・・・」

「でも優ちゃんがいない」

「はるな・・・」

「優ちゃんがいない人生なんてちっとも幸せじゃい」

「でも来週から一緒に暮らすんでしょ?」

「暮らすよ」

「・・・・私愛人?(;´-∀-)」

「違うじゃん、あのマンションで優ちゃんと暮らすの!」

「坊ちゃんは?」

「そんなの初めからいないし」

「うそ・・・だったの?」

「原案篠田麻里子、主演小嶋陽菜、特別出演大島優子(*`ω´) 」

「マジかよ一晩中泣いたのに(;´-∀-)」

「才加に慰めてもらって?」

「放っておいてって言ってるのに
一晩中付き合ってくれて、あ(;´-∀-)」

「やっぱりね(*`ω´) 」

「まさか才加とそういう関係に
なったんじゃないでしょうね(怒)」

「なるわけないでしょ
私は女性が好きなんじゃなくて陽菜が好きなの!
陽菜以外の女性を恋愛対象に見た事なんて無いから」

「こんな美人さんが目の前にいるのに
全然なびかないもんね(*`ω´) 」

「黙ってて(怒)」

「ほーい(*`ω´) 」

「陽菜は違う、優子じゃないなら
女性だろうが男性だろうが来るなら誰でもいい
麻里子や才加、その辺の男もね」

「そんなのダメだよ(;´-∀-)」

「だって優ちゃん以外愛せないもん
身体だけの関係なら誰でも同じでしょ」

「そんな事言わないでよ
きっと私より好きな人現れるから」

「優ちゃんにも陽菜より好きな人が現れるって事?」

「それは・・・・・」

「はっきり言って!」

「私は生涯陽菜しか好きにならないって決めてるから」

「陽菜が結婚して子供が出来ても?」

「うん」

「シワシワのおばあちゃんになっても?」

「う、うん」

「わかった(бвб) 」


やっとわかってくれた
それが陽菜の幸せだからね


「子供だけ作ってくるから半年待ってて」

「・・・えぇっ(;´-∀-)」

「あら、凄い展開(*`ω´) 」

「高学歴、イケメンを捕まえて種だけ貰ってくる」

「だ、だ、ダメだって
好きでもない相手と寝ないでよ(;´-∀-)」

「だから、優子以外好きになれないって言ってるでしょ(怒)」

「あぁもう、助けてよ(;´-∀-)」


麻里ちゃんに助けを求めると


「観念して元さや(*`ω´) 」


マジか(汗)


「ゆっぴーの悩みは篠田や佐江達も持ってる悩み
でもそれを相手に相談せず自分だけで決めるのは違うと思う」

「珍しく真面目(бвб) 」

「二人で相談して決めないとお互いしこりが残るよ」


そうかもしれない
今までの思い出が全部否定されちゃうんだもんね


「陽菜ごめん、私が間違ってた
本当にごめんなさい」


床に土下座して何度も謝った