他のみんなは帰っちゃって最後に
足を引きずりながら控室から出てきた優ちゃん

「お疲れ様」

「にゃんにゃん・・・アハッ負けちゃった
私のせいだ・・・」

「違うよ」

「違わない!私が試合に集中出来てなかったせいで
怪我をしてみんなに迷惑をかけちゃったんだ」

「ゆうちゃん・・・・」

「ごめん、今日は送ってあげれないや」

「陽菜が優子を送ってあげる」

「いいよ!」

「ゆう・・ちゃん・・・」

「ごめん・・・・・ねえ・・・」

「ん?」

「あいつと付き合うの」

「あいつ?」

「デートしたんでしょ」

「何で知って・・・」

「プレゼントまでもらって・・・」

「プレゼント?・・・あ、違うよ
あれは忘れ物を持ってきてくれただけで・・」

「私より先にデートとか・・・ハァ・・・もうムリだ
先に帰って」

「何が無理なの?絶対に帰んないし」

「お願い・・・クッ・・・涙見られたくない・・・ッ」

「我慢しないで泣けばいいじゃん陽菜しかいないよ」

「フラれた人の前で泣きたくなんかないよ、分かってよ」

「誰にフラれたの?」

「もう!陽菜に決まってるじゃん」

「陽菜、優子から告白された事無いんだけど」

「告白する前にフラれたんだい(涙)」

「優子って・・・陽菜の事好きなの?」

「好きじゃ無かったら毎日休み時間の度に通ったり
自分の髪は短いのに編み込みの練習なんてしないよ」

「そっかー・・・じゃー陽菜も好きかも」

「へぇ?」

「そうじゃ無かったらせっかくの休日に試合なんて見に行かないし」

「うそ・・・」

「陽菜嘘が嫌いなの知ってるでしょ」

ブンブン首を縦に振る優ちゃん

「何か言う事無い?」

「え、えーと・・・にゃんにゃんが好き」

「知ってる、それで」

「私と付き合って下さい」

「いいよ(бвб) 」

「うぐっ・・・うえぇーん(泣)」

「ちょっとこんな所で泣かないでよ
それに涙見られてもいいの(汗)」

「うれし涙だからいいんだもん」

「変なの(笑)
で、一緒に帰るの、帰らないの」

「帰る!帰るに決まってる!」

「ふふふカバン持ってあげるね」

「いいよ、重いから(汗)」

「今日だけだから」

「アハッ(-∀-`) ありがとう」

その笑顔につい

チュッ!

カバンを受け取るとき軽くキスをしたら
目をこれでもかっていうくらい大きく見開き
後ろに倒れしりもちをつき手で顔を覆ってしまったけど
見えてる耳は真っ赤で・・・

「もうやだ・・・心臓に悪い(汗)」

「嫌だった?ごめんもうしないから・・・」

「だめ!嫌じゃない(汗)むしろもっとしたい!」

今度は必死に訴えてくる

「次はクリスマスね(бвб)」

「デート・・・デートの日だ、わーい(-∀-`) イダッ(汗)」

怪我してるのを忘れて飛び跳ねるのがいけない(笑)

「バーカ(笑)早く帰るよ」

「あ、待ってよー」

慌てて隣に並んできた

「じゃーさ、じゃー付き合ってるんだから抱き付いたりとかしてもいい?」

そう言えば昔はよく抱きついて来てたのに
突然抱き付かなくなったのは何故だろう

なんとなく聞いてみたら

「陽菜が暑い!とか鬱陶しいから離れて!て言ったから・・・」

「・・・・・(бвб) 」

「覚えてないの?」

たぶん本当に暑かったんだと思う
だって優ちゃんやたらと体温高いから
夏は暑苦しいんだもん

「じゃーさ、学校の行き返り手を繋いでもいい?」

あ、これもいつの間にか繋がなくなってたっけ

「なんで繋がなかったの?」

「中学生の時いつもみたいに繋ごうとしたら
放してって言われてその手に鞄を持っちゃったから
嫌なのかと思って・・・」

それはなんとなく覚えてる

その前の日ゲームのし過ぎで右手首が痛くて
ノートも取れないくらいだったから左手で鞄を持っただけなのに

「優ちゃん陽菜の言葉に敏感すぎ」

「だって、嫌われたくなかったから・・うう・・・」

「はい!手、つなご」

「いいの?」

「恋人でしょ」

「ううぅ・・にゃんにゃん好き〜」

「もう、泣いたり拗ねたり喜んだり、忙しいんだから(笑)」

「だってー(泣)」

「そんな優ちゃんが好きなんだけどね」

「あぁぁ!!だから心臓が持たないってぇー(汗)」

「ふふ、止まったら人工呼吸してあげるね(бвб)」

「・・・・・止める!いますぐ止める!」

「バーカ(笑)」

「にゃんにゃーん(-∀-`) 」

抱きついてくる優ちゃんをしっかり抱きしめてあげた