「ねえ、帰らないとダメ?(汗)」

「北川さんに心配かけたんだから謝らなきゃダーメ!」

「でも、母と兄が帰ってきてると思うんだ」

「そっか、じゃー陽菜は行かないほうが良いよね」

「・・・・しい」

「え?」

「来てそばにいてて欲しい」

「いいの?」

「私の恋人だって紹介してもいいかな(汗)」

「優子が良いなら・・・・・」


「おかえりなさいませ優子様」

「ただいま・・・・・北川!」

「なんでございましょうか」

「あのう・・・・」

「優子(бвб)」

背中を優しく叩かれる

「心配かけてごめんなさい
それといろいろとありがとう(汗)」

初めて使用人に頭を下げたかもしれない

「おやめ下さい、私は当たり前のことをさせていただいてるだけですから」

顔をあげると周りの使用人たちも驚いた顔をしていた

「でもこうやって陽菜といれるのは北川のおかげだから」

「良かったですね優子様」

北川の目が少し潤んでる気がして陽菜を見ると
ゆっくり頷いてくれた

「奥様と優一様がリビングでお待ちです」

「うん、行こう陽菜」

右手を差し出すと微笑んで握ってくれた

コンコンコン

「優子です、只今戻りました」

ドアを開け中を見るとソファーに座る二人

「優子久しぶりだな
全然大きくなってないじゃないか(笑)」

「そんな事・・・私もう27歳です」

「アハハ嘘だよ、綺麗になってる」

「お兄様も元気そうで何よりです」

「そんな他人行儀な挨拶はいいから」

「優子それと・・・・」

「小嶋陽菜です」

「小嶋さんもそこにお座りになって」

「お母様私陽菜と・・「良いから座りなさい」

「うっ・・・」

お母様には逆らえないから二人でソファーに座る

「小嶋さんは小嶋商事のお嬢様なのよね」

「はい、父の会社がお世話になってます」

「今は私の秘書で・・・そして何よりも大切な人なんです」

「・・・・・・」

「私、これからは陽菜と二人で生きていきたい
お父様やお母様が何を言おうと私は、私は・・・」

「小嶋さん」

「はい(бвб)」

「優子の事これからもよろしくお願いします」

そう言って陽菜に頭を下げるお母様

「え・・・・?」

「それと優子」

「は、はい」

「二人でなんて言わないで
せっかく家族が揃うのに寂しいじゃないの」

「でも、私はもう必要ないんじゃ・・・」

「何言ってるんだ!お前は社長であると同時に俺の大切な妹でもあるんだぞ
必要ないわけないじゃないか」

「でも、でもお兄様が元気になられて
お父様も帰って来るなら社長はお父様かお兄様が・・・」

「父さんは会長職について俺はアメリカの方の会社を引き継ぐんだ
でも基本日本にいて何かあれば向こうへ行くスタイルだけどな(笑)」

「それならこっちの会社も両立すれば良いんじゃないですか?」

「優子が頑張って築き上げてきた信頼関係に
俺が入っていけるわけ無いだろ」

「そんなもの・・・無い」

「叔父さん・・・副社長が煩いくらいにしょっちゅう報告してくるんだぜ
優子が難しい商談をまとめたとか、どこそこの社長が絶賛してるとか
それにプラスして普段の生活は北川が報告してくるし
日本にないのに優子の成長をずっとそばで見てきた感じだよな母さん(笑)」

「そうね、写真もたくさん送ってくれてたし
久しぶりに会う気がしないわね」

「うそ・・・」

私はこんなにも色んな人に愛されていたんだと知って
込み上げてくる気持ちを抑えることが出来なくなった

「つぅっ・・・(涙)」

「良かったね優子」

そう言って陽菜が背中をなでてくれる

「小嶋さんのお陰で優子が変わって行くのが手に取るようにわかったのに
気がついてないのは本人だけだなんてねえ、優一」

「ホントだよ小嶋さんに捨てられないか気が気じゃなかったんだからな」

「私、捨てたりなんかしません(бвб)」

「こんな鈍感な妹だけどこれからも支えてやって下さい」

「はい、任せて下さい(бвб)」

「なんだよ〜なんか陽菜のほうが偉いみたいじゃないかぁー(涙)」

「偉いんじゃないの?」

「偉くないやい!」

「・・・・ぷっ」

「アハハハハ」

「もし、優子に飽きたら俺の・・・「だめ!陽菜は私のなの!」

「ふふふ、そうですよ、私は一生優子専属ですから(笑)」

「こんなちんちくりんで良いんですか?
もう、背は伸びませんよ(笑)」

「この小ささが丁度良いんです(笑)」

「小さい小さい言うな(怒)」

「小嶋さん、もしよければここに一緒に住んでもらえませんか?」

「お母様何言ってるんですか(汗)」

「今更遅いかもしれないけど
優子と一緒に暮らしたいの
今までそばに居てあげられなかったから」

「今は陽菜がそばに居てくれてるから・・・
心配しないでお母様」

「優子、お母さんの気持ち、わかってあげたら?」

「でも陽菜は嫌でしょ、いきなり知らない人と暮らすなんて」

「陽菜は良いよ、優子が一緒ならどこでだって暮らせる」

「なんて素晴らしい女性なんだ
やっぱり優子なんてやめて俺と一緒になってくれないかな(汗)」

「ごめんなさい優子しか愛せないのでお断りします(笑)」

「・・・やっぱり一緒に暮らせない(汗)
お兄様に陽菜を取られちゃうもん」

「優一いいかげんにしなさいよ(怒)
大丈夫よ優一にはフィアンセがいるんですから」

「フィアンセ?・・・・」

「小嶋さんに負けないくらいのナイスバディ♪」

「な、なんで陽菜がナイスバディなの知ってるんだよ(汗)」

「ピチッとしたスーツとかってボディライン出るだろ(笑)」

「・・・お兄様と同じ家には住まない(怒)」

「からかうのはそれくらいにしときなさいよ(怒)」

「ごめんごめん(汗)」

「一緒には戻ってこなかったんだけど
ヒラリーもここに住むから大丈夫よ」

「もしかして外人さんなの?」

「ハーフだから日本語もペラペラなんだぜ♪」

「余計に私達邪魔じゃない?」

「年は優子の一つ下なんだ
男兄弟しかいないから
あいつ優子に会うの楽しみにしてるんだぜ
一緒に買い物したり
スイーツ食べ歩きしたりしたいってな(笑)」

「・・・・私じゃダメだ
そんな事したことないしお店だって知らないし・・・」

「陽菜が知ってるよ、ファッションセンス抜群だし
色々なお店紹介してあげる(бвб)」

自分で抜群とか言う?(笑)

「優子には小嶋さんが絶対必要だな
もう二度と手放そうとするなよ」


「わかってる・・・・
陽菜、これからも私のそばにいてね」

「仕方ないから居てあげる(бвб)」

「やっぱ上からじゃんかよ〜」

「背が高いからどうしても上からになっちゃぅー(笑)」

「えぇぇーそこー(汗)」

「アハハハもう尻に敷かれてるじゃないか」

「優一、あなたもでしょ」

「そうなの?」

「か、母さん(汗)」


お母様やお兄様とこんなに話したのは初めて

きっと陽菜が隣にいてくれてるから安心して話せるんだと思う

そう思いながら微笑む横顔を見ていたら
視線に気が付いたのかこっちを向いて、ん?と首を傾げた

「大好き(-∀-`) 」


「陽菜も!(бвб)」


これからもずっとそばにいてね、陽菜




おしまい




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