イラクへ潜入し内情を探っていた時
味方に裏切られ見つかり拷問を受け瀕死の状態だった私を
看病してくれたのが
民間医師ボランティアで派遣されていた看護師のハルナだった


「もうだめかもしれない」

「何言ってるの、私にできることがあるなら言って」

「そんな事したらあなたの命が危ない」

「ユウコを助けられるなら私はなんだってする」

「私は仕事の為にあなたに近づいた
だから助けてもらう権利はない」

「そんな事・・・うすうす気づいてた」

「私はCIA諜報員」

「でも愛し合ってたあの時間は嘘じゃなかったでしょ」

「・・・・・・」

「ユウコ!」

「おそらく明日には処刑されると思う」

「なんで、きょうまでがんばってきたのに」

「何も話さない捕虜は生かしておく必要ないから」

「逃がしてあげる」

「ハルナには無理だよ
例え成功してもハルナが殺されてしまう」

「どうすれば助けられる?」

「・・・・医師団の無線電話あるよね」

「うん」

「この番号にかけて1017と打ち込んでほしい」

「それだけでいいの?」

「気を付けて」


次の日の早朝
特殊部隊が突入してきて私は助け出された


それが陽菜との出会いだった