土曜日のバイトを終え電車に揺られていると
LINE通知が来た

「覚えてたんだ・・・」

連絡が来ないから忘れてるのかと思って悦んでたのに・・・

(11時帝〇ホテルのロビーに来て)

・・・ホテル?勉強するのにホテル?

〈無理〉

(約束したでしょ)

〈ホテルは無理〉

(陽菜エッチだね(笑)勉強するだけだよ)

鋭い(汗)

〈そんな事考えてないし、図書館でいいじゃん〉


(ランチ奢るよ)

・・・・・うん、お昼だけ食べて図書館へ誘おう

〈わかった〉

ホテルのランチなら少しいい服着て行かなきゃだよね・・・
二年前の服入るかな

家に帰り出して着てみたらブカブカになっていた

・・・・・そんなに太ってたっけ?・・・

まあ、無料ダイエットが出来てラッキーだと思っておこう(笑)

「それ着て行くの?」

「うん、なんかランチ奢ってくれるらしいんだけど
ちょっといいレストランみたいだからさ」

「ごめんね・・・」

「なんであっちゃんが謝るの」

「パパが居なくなってから新しい服買ってないでしょ
私達のばっかりじゃん」

「それはあっちゃんも双子もまだ成長途中なんだから仕方ないよ
陽菜はもう終わってるから」


「反対に小さくなってない?」

「スタイルよくなったでしょ(笑)」

「・・・・・(∵)」

「あっちゃん?」

「やっぱり私たち「あっちゃん!!」

「っ・・・」

「それ以上言ったら怒るよ」

「でもにゃんにゃんの人生が・・・」

「陽菜、みんなと一緒にいるのが幸せなの
姉妹はバラバラになっちゃダメでしょ」

「にゃんにゃん・・・(涙)」

「あっちゃんに家の事全部させちゃってごめんね」

「ううん、私それくらいしかできないから」

「これからも四人で助け合って生きて行こう」

「うん」

今の幸せを壊したくない、だから陽菜は・・・

噂がホントになっちゃうのかな・・
だってお金貰って体を提供するのって援交でしょ?

明日もしかしたら・・・・

新しい下着あったかな




そして約束の時間

が、過ぎてるのにいっこうに来る気配がないし
連絡も付かないとかあり得ないんだけど(怒)

30分待ったけど来ないから帰ろうとした時

「小嶋陽菜さん?」

名前を呼ばれ振り返ると背の高い女性が立っていた

「そうですけど・・・どなた」

「私は篠田麻里子、大島優子の姉です」

「お姉さん?でも名字が違いますけど」

「あ、結婚して篠田になったから(笑)」

大島さんにお姉さんがいたんだ・・・

「でも似てないですよね、背も高いし顔も全然違う」

「姉弟だからって似てるとは限りませんよ
小嶋さんの所は全員似てるんですか?」

そう言われると・・・全然似てないかも・・・

「大島さんはどうしたんですか?」

「用事が出来ちゃって来れなくなったから
代わりに私が来たの」

代わりにって・・・

「メールかLINEしてくれれば済んだのに」

「ランチの約束してたんでしょ、行こう(*`ω´) 」

陽菜の言葉を無視し腕を掴み歩きだした

「え、ちょっと(汗)」



「大島ですけど」

「大島様お待ちしておりましたどうぞこちらへ」

案内された場所は一番奥のたぶんビップルームというやつ?

「お昼のコースでいい?」

「私・・・払えません(汗)」

「ここの支払いは優子にさせるから大丈夫
私は・・・ワイン飲んじゃおうかな
小嶋さんは未成年だからウーロン茶ね(笑)」

ボーイに注文するとじっと陽菜を見つめ

「ふーん・・・見る目あるじゃん」

「はい?」

「顔もスタイルも篠田よりは劣るけど
中の上だね(*`ω´) 」

「あのう・・・」

「で、この後勉強するはずだったんでしょ?
篠田で良かったら教えてあげるけど」

「け、結構です(汗)
所で大島さんは何の用事だったんですか?
あ・・・・もしかしてバイトが入ったとか?」

マダムから電話が来たとか?
お姉さんバイトの事知ってるのかな・・・

「バイト?・・・・何してるって言ってた?」

知らないなら陽菜の口から言ったらダメだよね(汗)

「内容は聞いてないです」

「そう・・・今日は家の事情かな」

「そうですか・・・」

話してる間に前菜が運ばれてきて目の前に置かれた

えーと・・・テーブルマナーはどうだっけ・・・(汗)

「すいませんお箸頂けるかしら
小嶋さんはどうする?」

「あ、私も下さい」

良かった(бвб) 

初めて食べるフルコース
ランチだけど結構な値段だと思う・・・
三人にも食べさせてあげたかったなー・・・
一人で食べてごめんね

「ご馳走様でした(бвб) 」


お礼を言って帰ろうとしたら


「あ、これ妹さん達にどうぞ」

・・・・・妹居るって言ったっけ?
大島さんにも言ってないし先生以外知らないはずなのになんで・・・

「どうして知ってるんですか」

「妹居るような顔してるからかな(汗)
弟だったらごめんね、あ、もしかして一人っ子?」

誤魔化してる感が半端ないんだけど・・・

でも多分これってケーキだよね・・・・
ここは素直に貰っておくことにしよーと(бвб) 

「ありがとうございます」


席を立とうとしたら

「これからも優子の事よろしお願いします」

「あ、はい・・・・・・失礼します」

凄く真剣な顔をして立ち上がり頭を下げられたから
こっちも深く頭を下げた