「ここぜ(-∀-`) 」

「こ・・・こ?」

「ここに募集の紙が貼ってあったんだけど
俺が決まったからもうないぜ♪」


どうみて受けるはずだったビルとは程遠い
三階建てのテナントが入ってる雑居ビル


「ほらあそこの窓に名前が書いてあるだろ」


自分で貼りましたと言わんばかりの雑さ


「やっぱりやめよう、
お給料ちゃんと貰えないかもしれないよ」

「そうだとしても
男が一度約束した事は守らないといけないんだぞ(怒)」


これもテレビの見すぎ


「ひと月・・・ひと月行ってみてダメだったらすぐやめて」

「嫌だ!」

「陽菜とユナが路頭に迷ってもいいの!?」

「ろとうってわからない・・・・」

「お金が無くて家も無くなってご飯も食べれなくなるって事!」

「それはダメぜ(;´-∀-)
・・・・・わかった!ひと月頑張る
そしてお金もいっぱい稼ぐ」

「おいよいよいよいこんな所で子連れをナンパか(笑)」

「あ、社長(-∀-`) 」

「この人が社長?」

「そうですこの人
私が宮澤佐江社長です、で、あなたは?」

「申し遅れました
私、小嶋の妻で陽菜と申します」

「ニャンだと、お前こんな美人な奥さんがいたのか」

「そうなんだぜ(-∀-`) 」

「このこの!上手いことたらしこんだなニヒヒヒヒ」

「たらしこむ?」

「お前たらしこむもわかんないのか
佐江よりバカで嬉しいよ♪」


二人で繰り出されてる会話を聞いていて
不安しかない(汗)


「あ、それに可愛い娘ちゃんもいるんじゃん
これはしっかり働かなきゃだな」

「そうなんぜ、だから仕事いっぱいくれぜ」

「いいぜいいぜキャハハ」

「・・・・・あのう」

「ん?」

「事務所見せて頂いてもいいでしょうか」

「そうだった、どうぞどうぞ
汚い所ですが見て行って下さい
そしてどんどん宣伝してください
犬猫から老人徘徊子供の迷子捜索
大掃除、引っ越しのお手伝い
何でもござれだから」


それって探偵と言うより何でも屋じゃん


エレベーターがなく階段で三階へ


「おっはよー♪」

「おはようございます」

「りんちゃん今日もかわうぃねぇー」


本当にここで大丈夫なの?


「社長が遅刻してきてどうすんねん」

「そうですよ遅刻はあきません」

「関西弁兄妹はうるさいなぁー」

「エセ関西弁使うな(怒)」

「出勤時間は自由なんだしいいじゃありませんか
で、えーとそちらの女性の方は」

「あ、この美女は小嶋君の奥さん」

「まあ、こんなむさ苦しい所へ
来てくださってありがとうございます
今お茶入れますのでそこのに座っててください」

「あ、お気遣いなさらずに
これつまらないものですが皆さんで召し上がって下さい」

「つまらないものはあげたらダメぜ(;´-∀-)」

「アハハハハ、相変わらず面白いな」

「・・・・バカ・・・」

「あぅ・・・バカって言われたぜ(。-∀-)」

「と言うかこっちの二人とは初対面だな」


そう言えば優ちゃんいれて三人って言ってたのに
昨日二人がいなかったから三人だと思ったのか・・・


「ゆきりんから話は聞いたで
俺は増田有華、今日からよろしくな」

「うちは横山由依やよろしく」

「名字が違うんですね(бвб) 」

「関西弁やから佐江が勝手に兄妹や言うてるだけで
俺は大阪やし由依は京都生まれで全くの赤の他人やで」

「そうなんですね」


ややこしい・・・・


「騒がしくてすみません
それにしてもこんな騒がしいのによく寝てますね」

「家ではこれが普通ですから」

「あぁ・・・なんかわかる気がします(笑)」


まともな人が一人でもいてよかった


四人はずっと騒いでるからゆきりん?に話を聞いてみる


「あのう・・・お名前聞いてもよろしいですか
私は小嶋陽菜と申します」

「あ、そうでしたね
私、柏木由紀と言います」

「柏木さん」

「ゆきりんでいいですよ
みんなそう呼びますから
それにしても打ち解けるの早いですよね(笑)
昔っからの仲間みたい」

「それだけが取り柄なので(汗)」

「なんだか嗅覚がいいそうですね
昨日も試しにやってみたら
すぐにかぎ分てたし耳もいいみたいで
足音を聞き分けてましたね」

「なんかそう言うの敏感みたいで(汗)」

「前のお仕事もそう言う感じの仕事だったって聞きましたけど
イマイチ何を言ってるのかわからなくて・・・」

「なんか閉じこもるところで働いてたみたいで
会話もあまりしないで黙々と作業をするみたいな(汗)
だから五感が発達したんだと思います」

「あぁ・・・だからあまり言葉が出てこないんですかね」

「そうかもしれません」


危ない危ない


「じゃー何処で知り合われたんですか?」

「仕事場で・・・」

「え、小嶋さんも密閉された場所で働いてたんですか?」

「私は特殊な能力はありませんでしたので
雑用みたいな感じですかね(汗)」


このまま根掘り葉掘り聞かれたら
ぼろが出そうだから


「そろそろ授乳の時間なので失礼します」

「またいつでも来てくださいね」

「ありがとうございます
主人をよろしくお願いします」

「え、にゃんにゃんもう帰るのかぜ」

「にゃんにゃんだとー
デレデレだなこの野郎」

「当たり前ぜ、にゃんにゃんは日本一可愛いんぜ(-∀-`) 」

「りんちゃんなんか世界一だぞ」

「ムムム・・・にゃんにゃんは宇宙一ぜ!」

「り、りんちゃんはう〜ん・・・(汗)」

「ふっ勝ったぜ(-∀-`) 」

「佐江は負けない!いや、りんちゃんは負けないぞ」

「はい、おしまい
ほら、社長だったら仕事探してきて!」

「え〜」

「それか駅でチラシ配り3000枚ね」

「一日かかるじゃん、今日入ってる仕事は?」

「町内会のドブ掃除のお手伝いと
商店街の清掃、逃げていったセキセイインコの捜索」

「チラシ配りいってきます」

「うちは掃除や」

「俺はどうしたらいい?」

「優子は俺と一緒にドブ掃除してからのインコ捜索な」

「有華よろしくぜ(-∀-`) 」


こんな仕事だけで五人のお給料払って行けるの?

心配しかないよねあせ(汗)