優子

居酒屋に着くとすでに会は始まっていた

みんなにこじぱを紹介するとあっという間に男性陣に
囲まれ隣にいたはずの私ははじき出されてしまった

1人にするのは心配だったけど入っていけない雰囲気だから
女性陣の方に行く

「優子元気だった?連絡ぐらいしてよね(怒)」

「あーごめんね、バイトと勉強が忙しいし夜遅いでしょ
それに先輩と一緒だからなかなか電話出来なくて(汗)」

「あの人と同じ部屋なの?」

「うん、3年生なんだけどその部屋しか空いてなくて
入れてもらったの」

「ふーん・・・綺麗な人だけどなんか冷たそう」

「そんな事無いよ、態度に表すのが苦手なだけで
優しいんだよ」

「まあいいけど・・・ところでさ東京の男性ってどう?かっこいい?」

「どうなんだろう・・・あんまり変わんないと思うけど
大学には地方から来てる人も多いからさ」

「でもさ、ああやって一人の女に群がらないんじゃないの(笑)」

「同じだよ、大学でもあの光景よく見るもん」

あっ!いま肩触られたよね・・・なんか嫌だな・・・

見たくなくて背を向けて話していると

「優子、ちょっといいか」

幼馴染のはるが真剣な顔をして話しかけてきた

そのまま腕を掴まれ外に出る

「一人で東京行ってさ・・・寂しくないか?」

「うん、バイトと勉強に忙しすぎて
寂しいなんて思ってるひまないからね(´-∀-)」

「そっか・・・俺は・・・寂しいけどな」

「えっ!?はるって地元の大学だよね?」

「ばーか、優子がいないから寂しいんだよ(照)」

「あっ・・・・(汗)」

「俺、優子の事ずっと好きだった、
離れて見てこんなに好きだったんだって気づかされた
遅いかもしれないけど、俺と付き合って下さい」

はる・・・アハッ(´-∀-)初めて告白されちゃった

「うれしい(´-∀-)」

「じゃー(喜)」

「私もはるの事好きだったよ
小さい時からずーと一緒でいつも私を守ってくれてたよね
でも、あの時は幼すぎて恋愛とかわかんなくて・・・
多分兄妹のように好きだったんだと思うんだ」

「それって・・・」

「私今ね、片思いだけど好きな人がいてるの
凄くわがままで、気分屋さんなんだけど
凄く優しくて、今の私を・・・守ってくれてるって感じるの
だから、はるの気持ちには答えられない・・・ごめんね」

「そっか・・・やっぱり遅かったか―(笑)
その恋上手くいくといいな」

「ありがとう(´-∀-)」

「あちぃーな!中に入ろうぜ」

「うん」

まさかはるが私の事を好きだったなんて・・・
東京に行く前に告白されてたら付き合ってたかもしれない・・・

中に入るとこじぱの周りにはまだ群れが出来てたから
私は女性の群れへと合流した

みんなに冷やかされながら食べていると

「陽菜帰る!!」

こじぱの大きな声が聞こえてきて慌てて振り向くと
もっち―に抱かえられていて・・・胸がズキンと痛んだ