優子

朝、目が覚めると・・・「夢?」

回りには誰もいなくて自分もちゃんとパジャマ着てる・・・

そうだよね、夢だよね、あくまなんているわけないし
まして私があくまとのハーフだなんて・・・

パパもママも早く死んじゃったから確かめる事出来ないし
パパは天涯孤独だって言ってたから・・・・・

でもママの方のおじいちゃんおばあちゃんはまだ生きてて・・・

まさかね・・・

はっ、やばい早く起きなきゃ遅刻しちゃう(汗)

勢い良く起きようとしたら

「っ・・・・」

下半身に痛みと違和感があってシーツには・・・・

これって私の・・・夢じゃなかったんだ・・どうしよう

でも今は考えてる時間がないから準備をして大学へ向かう

講義室に入ると

「おはよう、どうした?優子がギリギリなんて珍しいな」

「リク・・・・お、おはよう寝坊しちゃった」

「体調悪そうだけど大丈夫か?」

「う、うん大丈夫だよ、昨日テレビ見てたら
遅くなっちゃって眠いだけだから」

「それならいいけど、優子が元気ないと心配だからな」

「ありがとう、リク・・・」

リクとは同じ高校でクラスメイトだった

大学も同じだと知っていたけど学部が違ったから
あう事もなくて・・・でも二回生になって
同じ教授の授業を受けてるうちに仲良くなって
一か月前に告白されたばかりだったのに・・・

その日の夜

「優子、誕生日おめでとう!」

「アハッ(-∀-`) 有難う」

「0時きっかりににメール入れたんだけど
一番だったか?」

「あ、うんありがとう
その時お風呂入ってて気づいたの遅かったから
返信しなかったのごめんね」

「いいよ、気にすんな!それよりこれプレゼント」

「わぁー綺麗ありがとう(-∀-`) 」

「まだ一か月だからさあんまり重たくなっても行けないと思って
花にしたんだけど・・・他の物が良かったかな(汗)?」

「ううん、嬉しいよ、私お花大好きだもん」

「そっかー良かった♪」

ニカッと笑うリクの笑顔がまぶしすぎて・・・
後ろめたさで泣きそうになる

「やっぱり体調悪そうだな
食事終わったら送って行くから早く帰って休めよ」

「ごめん、初めてのお酒に気分が悪くなっちゃって(汗)」

学生でお金ないのにタクシーでマンションの前まで
送ってくれたリク

本当は上がってって言いたかったけど言えなかった

「今日はありがとう」

タクシーから降りようとしたら

「優子!」

腕を引き寄せられてキスされた

「っ・・・」

「好きだよ優子、お休み」

「・・・・・お休み」

初めてのキスだったのに全然嬉しくなくて
なんとも言えない罪悪感に心が壊れそうだった