朝練は週二回だけ

その日だけ優子先輩は一人で登校してくる

でも帰りは・・・・

「優子帰ろう(∵)」

「もうちょっと待ってて」

「早くしろよぅ」

仲良く二人乗りをして帰って行く

「メトロ方面行くぞ」

「はい」

陽菜はメトロ方面だから秋元先輩について行く

「小嶋さん」

帰り道秋元先輩に声をかけられた

「今日の朝優子と会ったんだ」

「はい、秋元先輩のお家に泊まってたって言われてました」

「そうなんだよ、連絡無しにいきなり夜にやって来て
合宿のことで相談があるんだけどとか言うんだぜびっくりするでしょ」

「優子先輩らしいですね(бвб)」

「まあ、そうなんだけどさ」


そう言えば夏休みに入ったら早々に一週間の合宿がある

インターハイに向けての合宿と
出れない人は強化合宿
うえの大学を借りてするらしく宿泊施設も整っている

ただ・・・マネージャーは陽菜しかいないから
どうすればいいのか全然わからない

食事も洗濯も全部マネージャーの仕事だと思うんだけど
一人でなんて絶対に出来ないし
一番問題なのが料理を全く作れないことなんだけど
優子先輩に呆れられたら嫌だな・・・(汗)

一年生は5人だけど交代で手伝ってくれるかな・・・


「マネージャー一人だし一年生も少ないから
お手伝いとして前田さんが来てくれる事になってるから」


前田さんて・・・・

返事に困っていると

「ほら、優子の幼馴染のあっちゃん」


知ってる・・・


「自分のクラブは・・・」

「弱小だから夏休みはほとんどしないらしいよ(笑)」


二人の仲いい姿を見せつけられるって事?
無理!心が折れちゃう(汗)


「実は去年も来てくれてるから
わからないことがあればあっちゃんに聞くといいよ」

「・・・・はい・・・」


どうしよう・・・田舎へ帰るとか
風邪ひいたとか言って休もうかな・・・
でも優子先輩とお泊まり出来るのこれが最初で最後だろうし・・



モヤモヤしたまま迎えた当日



「おはよう、えーと小嶋さん?」

「はい(бвб)」

「今日から一週間よろしくね」

「よろしくお願いします」

「・・・・(∵)」

「あのう・・・なにか?」

「ふわっとしてて可愛いね」

「そ、そんな事(汗)前田さんの方が可愛いです」

「アハハ優子にもよく言われる」


いいなぁ・・・

目の前で見たのは初めてだったけど
本当に可愛い


「猫みたいだからにゃんにゃんて呼んでいい?」

「え?私の事ですか?」

「そうだよ、私の事あっちゃんて呼んでいいから」

「先輩なのに呼べないです(汗)」

「クラブの先輩じゃないんだから気にしなくていいよ」

「でも・・・(汗)」

「呼んでみて」

「あ、あっちゃん(汗)」

「よく出来ました(笑)」

そう言って頭を撫でてくれる

初めて話したのに気さくでいい先輩・・・
優子先輩が好きになるのもわかる

「まずは・・・買い出しへ行きます」

「はい」

「ゆうこぉ〜」

「んあ?」

「自転車かして」

「いいよ、鍵はカバンの外のポケット」

鍵を取ると

「はい」

「え?」

「にゃんにゃん自転車乗れるよね?」

「はい」

「今日から一週間この自転車はにゃんにゃんの物です」

「でもまえ、あっちゃんは?」

「私も自転車で来てるから」


そうだったんだ・・・
一週間も優子先輩の自転車を使えるなんて嬉しい


「で、もう一台と言うかもう一人
雑用係として連れて来たチビ」

「誰がチビやねん(怒)」

「一番小さいからチビでいいの」

そう言えば見たこと無い人がいるなってずっと思ってた

「優ちゃんの反対隣に住んでる高橋みなみ
たかみなでいいよ
いわゆる腐れ縁て言うやつなんだけど
馬鹿だから一人だけ高校が違うんだよね」

「仕方ないやろ落ちたんやから・・・・」


受験に失敗したのか・・・・
確かにここは難しい方かも
陽菜だって何故受かったのか分かんないもん
先生にまで奇跡だって言われちゃったし(бвб) 

でもそのおかげで優子先輩に出会えたんだから
テストの点数が悪くったって気にしない


「こう見えて料理上手だから作ってもらう」

「こう見えてってなんやねん(怒)」

「ほら買い物行くよ」


あっちゃんが先頭で出発
陽菜を真ん中に挟んで後ろにたかみなさん・・・
さんでいいのかな?学年聞くの忘れた
まさか同い年じゃない・・・よね?